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神々の無責任な後始末  作者: compo
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牧場造り

小麦粉とイースト菌で生地を作ると、卵とバターを生地に良く練り込んで丸めます。


ここまでが寝る前に家族で行った作業。


姫さんは不器用故に、ツリーさんは身体の小ささ故に顔中真っ白になって、お互いの顔見てケタケタ笑いながらもう一度お風呂に入って行きました。チビと一緒に。


私や女神を介さなくとも、「この世界の」ただの人間と森の精霊が良質なコミュニケーションを取れているのは素晴らしい事です。


「こんな事もあるのねえ。森の精霊の成り立ち上、普通はあり得ない事象なんだけど。」

わりかし器用で、手を白くした以外はパンも綺麗に丸めた女神がひとしきり感心している。なんでも起こり得るのが我が家ですから。

ほら、お風呂場から姫さんがはしゃぐ声が聞こえてくる。


翌朝は、厚さ5ミリの厚切りベーコンを石窯で炙って作ったベーコンエッグに、トマトたっぷりのシーザーサラダ。冷たい牛乳や淹れたてコーヒーで朝ごはん。

何よりも一晩発酵させて石窯で焼いたバターロール。バターの甘さと塩味がほんのりと効いて美味い美味い。


「うひー。」

遠赤外線でじっくりと熱を通した厚切りベーコンのじんわりと効いてくる塩味。


「うひゃー。」

目玉焼きは半熟にせずにガッチリと焼き、しっかりと固まった黄身には私特製出汁醤油を染み込ませる。うーん、これはご飯の方が良かったかな?

「おいおいおいおい、」


「ミク、うるさい。」

「だってだって。パンは外側カリッと、中なふわふわで、こんなパン食べた事ありませんもん。それにこのベーコン。やっぱり外側はカリカリ中身はジューシーで少ししょっぱい。お野菜に粉チーズを振るだけでこんなに美味しくなるなんて大発見だし。旦那様特製牛乳は冷たくて少し甘いし。朝からこんなご馳走食べたら、もう涙が止まりませんわ〜。」

「そうなのよねー。ミクが痴態を晒さなければ私が脱いでたわ。石窯ヤバシ!」

「あの、私まだ脱いで無いんですけど。ご期待に応えていつでも脱ぎますわ。ただしご飯の後で。」

以外と冷静な姫さんだった。脱ぐのは否定してくれないけど。


さて、牛がやって来ると言うので、今日は牧場を作ります。当初の予定通りコレットの街に近い土塁の内側、旧用水路の南側は昨日からてん菜畑作りが始まっているので、北側を牧場に。


の予定でしたが、またコレットから攻めてこられても家畜達のストレスになるので牧場をもっと北側にして畜舎を最北に造成、その間は線路を敷き馬車基地を石造りで建築。いずれは土塁の内側全線に馬車鉄道を通そうかなぁ。



で、候補地はここだ。

賑やかな朝食を終えて馬くんでのんびりと昼前に到着。昨日攻めて来た地点からは10分程北上した地点。

と言っても、右手に土塁と内堀、左手は森。

土塁の内側ならどこにでもある見分けの付かない細長い景色。


ひとまず、ここを牧場とする。

「あら懐かしい。昔は毎晩言ってたわね。ここをキャンプ地とする!!」

持ち歩いて居る「家」がどんどん大きくなった上、最近は夜になると空に浮かんでますからね。キャンプ地は要らなくなってます。


んでは。地図上をマーカーでグルリと囲みます。それだけで木柵が、ずでででででと立てられて行きます。いつやっても面白い。


森側に線路が敷かれ駅舎を建てます。駅舎建設は初めての事。

いや、思い付きなんだけど、思ったより森林馬車鉄道が大規模になりそう(しそう)なので。

そして、囲いの中にはチモシー種の牧草を、モコモコモコモコとモコモコモコモコと。

姫さんがウズウズし出したので、馬くんとチビを解放。


「うわー!」

「(うわー)」


姫さんは馬くんに騎乗し、ツリーさんはチビには乗らず走り回るチビの隣を飛んでいます。

馬が走り回るには少し狭いんだけどな。

まぁうちの馬くんは行間が読める馬だし。その内キクスイで自由に乗らせようかな。


で、私は畜舎の建築に入ります。


普通なら木造で風通しや糞尿などの衛生面を第一に考えるんだろうけど。一番嫌なのは土塁の外側からの火矢による放火だし、鉄筋コンクリート構造、水はたっぷりとあるからスプリンクラー、は動力不足なので屋根裏を丸ごと貯水槽にして、有事の際は厩舎に水が落ちて来る仕掛けを作りました。何しろ水が豊富な森ですから。


常春の国だから極端な暑さ寒さは大丈夫だろうし。

糞尿も武田信玄方式の水洗にして、チモシー満タンな放牧サイトにも水場はたっぷりと。


ここまでやっとけば文句無かろう。


サイロも作って餌も寝藁もたっぷりとあるし。


「やり過ぎと人は言う。神も言う。女神も言うわ。少し甘やかせ過ぎじゃない?」

維持して行くのは現地人だよ。

「それはそうだけど。」

それに改めて創造神からお墨付き貰ったし。

「それ言われると私も困るのよねー。考えてみたら私って死と転生を司っているから、前向き!ってどこまで支援していいのかわかんない。沢山殺して沢山他所の世界に放り込んだけど、誰かを助けるとかやった事ないし。」

君が時々ストップをかけてくれる事には感謝してますよ。本来なら何の力もないただの親父が好き放題している訳ですから。暴走始めても多分自分じゃわからない。


でもま。牧場を疾走する2人の少女を指差してさ。


「彼女達が笑っている限り、私は間違えないよ。」

厩舎の隣には控室をやはり鉄筋コンクリートで建てます。出産を考えて一応夜勤が出来る様にしておいた方がいいし、そのかわり居心地の良いベッドとシステムキッチンをつけとこう。宿直室は官舎よりも豪華に。


「旦那様。この宿直室、私達の家より豪華なんですけど。」

あの家は元々私とミズーリがテント代わりに野宿の為だけにテキトーに作ったからね。

宿泊すると私が作るご飯が食べられないと言い出したので、家を持ち歩いてトイレなりお風呂なりを後から付け足していったんだ。


「なんだか色々間違っていますが、まぁ旦那様のする事だし。」

「大体家が空飛んでんだから、最初から全部間違っているのよねー。トールさんのやる事って。」

だから君も元凶の1人だっての。


さて、せっかく気持ちいい草原にいますから、お昼はBBQにしますか。

はい、何も作る前に娘達がぶっ壊れました。

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