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神々の無責任な後始末  作者: compo
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ポンコツ三姉妹結成

「お待たせしましたご主人様。」

ぱんつは変えなくていいんですか?

「ちょっと幸せ汁が出ただけなので大丈夫です!直ぐ乾きます。」

幸せ汁って…

「ミクも私も基本的な身体の構造は変わらない普通の女の子よ。お察し下さい。」

はあ。って君も同じなんですか?

「私の身体を散々見ておいて、その感想はないなぁ。」

君が勝手に脱いでるんですけどね。

「いいなぁミズーリ様、ご主人様に可愛がって頂いているんだ。」

「そうよ、ミク。毎晩、それはそれは美味しく頂かれているわ。気が遠くなっちゃうほど。」

「ご主人様ってミズーリ様くらいの…。」

待ちなさい姫さん。ミズーリの冗談に乗せられるんじゃありません。

「でも大丈夫ご主人様。私のおっぱいも控えめです。」

君、何言い出してるの?

で、なんで二人して涙目で膝ついてんの?

「私、そう言えば天界で女神してた時も…」

「私、これ以上膨らんでくれるのかなぁ。」

ごめんね。森の妖精さん。騒がしくて。

…いや、貴方も自分のおっぱいをペタペタ触って何してんの?何で3人で落ち込んでんの?


相変わらず話が全く進まない。へっぽこなのは女神だけでなく、皇女も、更に森の人も相当へっぽこらしい。

森の人は私に懐いてくれた様ではあるが、喋ってくれない。

こう言う時は、万能さん?


…万能さんが答えてくれない案件なのか。


ここで3人跪いているのを見てるのも割と面白いが、いつまでもこうしている訳にもいかない。

「そろそろ出発しますよ(貧乳三姉妹)」


こらやめなさい森の人、髪を引っ張らない。

ミズーリもポカポカ殴らない。

姫さんは訳もわからないのに、ミズーリの真似しない。

ミズーリはともかく、森の人にも考えただけで筒抜けになるのか。

「誰が貧乳三姉妹よ。私はミクや妖精さんと違って将来があるの!」

「ミズーリ様、それは聞き逃せません。私だってまだ成長期は終わってません。」

森の人もジェスチャーでミズーリに抗議している。

あゝもう。出発出来ない。

「そもそもトールはどのおっぱいを選ぶのよ。」

またコッチにきた。森の人は私に擦りつけない。ミズーリは脱がない。姫さんもミズーリに対抗しない!二人とも私の両手を持ってかない。

「揉め。」

「お揉み下さい。」

「…(どうですか)」

誰か助けて。


とにかく。兎に角。トニカク。

先に進むか、お昼にするか決めますよ。

「お昼。」

即答ですか、ミズーリさん。

「邪魔ばかり入って、どうせ先な進む事なんか出来ないんだから好きにするわよ。」

ですか。でしょうね。

では。

木々の上に家を展開すると、森の人を胸元に入れて姫さんを抱き上げるとジャンプ。

ミズーリがぴょんと飛んで家に入って来たのを確認し、家の視覚的にもステルス機能をONにした。

帰宅早々に調度品を見回すと、

「ねぇ。ダブルベッドをトリプルベッドにするって提案はどう?」

「み、ミズーリ様それは。」

「良いじゃん。3人で楽しめれば。」

はいはい。知らん知らん。

「万能さん、森の人は人のご飯を食べられるのかな。」

森の精気を吸収しているので、基本的に食事は取りません。が、人間の食事も食べる事は可能です。

「ならば甘い蜜などはどうだろうか。」

「ちょっとトール!」

「あのあのご主人様…」

うるさいからホレ。

座敷牢を解体して、材料を転用。

ベッドを広げてやると女子二人が飛び込んで行った。森の人があたふたしてるけど、君じゃ下手すると潰されちゃうよ。


今日は朝といい昼といい、ゲストがいる中での食事か。森の人もいる事だし、少しお菓子め(変な造語何個目だったかな)って言う事で、パンケーキを厚めに焼こう。

付け合わせに、カリカリベーコンにローストビーフ、温野菜ってところで。

鉄板を出して、薄力粉・ベーキングパウダー・牛乳・卵で作った生地を焼きます。

温野菜はブロッコリー、カリフラワー、ゴーヤ、コーンをバターで鉄板炒め。アイスティー、牛乳、蜂蜜を飲み物として用意。


森の人様に小さな食器と小さなカップ・コップを出してあげると、おずおずと私の隣に正座する。うん、ちょっと食べづらそうだな。

森の人用の小さなテーブルセットも作ってあげる。鉄板上が焼けるまでのつなぎに、ミルクティー、蜂蜜牛乳の作り方を教えてあげると興味深そうに自分であれこれ調合を始める。パァっと顔だけで美味しさを表現すると黙々と飲み続ける。

「何よ何よ私達をほったらかして二人でいい空気作っちゃってて。」

「ご主人様仲間はずれは酷いです。」

君らが勝手にベッドで乳繰りあっているんでしょう。ほら、ご飯にしますよ。

「わーい。」

「わーい。」

「…(ばんざーい)」

全く、うちの娘達はもう。


パンケーキは森の人にも好評でした。

メイプルシロップと蜂蜜を出したところ、メイプルシロップの方がお気にいった様で、蜂蜜瓶はぐりぐり私に返して来たので片付けましょう。

「なら私に頂戴。」

とミズーリ姉妹が持って行きました。彼女達には蜂蜜の方が舌にあったらしい。

私には区別がつかないんだけどね。


ベーコンやローストビーフは姫さまには初めてだったみたいで、黙々黙々完食すると私の皿から勝手におかわりを持っていきました。

その所業はミズーリで慣れていたので、おかわりを別皿に盛ってテーブルの真ん中に置くと、欠食姉妹が取り合いを始めました。。

意外な事に森の人も肉食に抵抗は無いみたいでお肉争奪戦に加わっている。ちょっと危ないなぁ。という事で更に別皿で森の人用に用意してあげましょう。

夢中になってベーコンを両手で引っ張っている森の人の肩を小指で触れて合図すると、パパパパパーっと戻って来て、私の手に礼代わりに抱きつき、小さなフォークでムシャムシャ食べ始めます。

可愛いい。

その姿を、なんともなしに眺めるていると。

「あれ?私達がお肉にたかっている間に、なんかトールが森の妖精に心を奪われているわ。」

「ご主人様はやっぱり小さなものが好きなんですね。でも負けませんよ。私だって帝国皇女のはしくれ。殿方を魅了させるマナーの一つも身につけていますわ。」

「しまった。私には何もなかったわ。どうしようどうしよう。…そうだ!トールのご飯を世界で一番美味しく食べる姿を見せる事が出来る。」

女3人寄ると本当に姦しいなぁ。

騒いでいるのは2人だけど。


昼食を終え、ミズーリがお皿を洗い始める。

お皿が勝手に消えていくところはどうかと思ったが姫さんは気にしないらしい。気にする事を辞めたという方が正しいかな。

「それで、これからどうなさるんですか。ご主人様。」

「食休み。」

「いやあの、そういう事では。」

「何言ってるのよミク。食休みは大切な事よ。私達みたいに徒歩の旅行者は。」

「そうですか。そうですね。」

姫さんは素直過ぎないだろうか。こっちの方も少し心配な娘だ。

「とりあえずはコマクサ屋敷に向かうが、徒歩でどのくらいかかる?」


馬だと半日かかりませんが、徒歩だと何もなければ2日強ってところです。


「そうですね。大体ふ

「姫さんは乗馬できますか?」

「へ?あ、あの」

万能さんへの問いかけを自分にと勘違いした姫さんは話の展開について行けてない。

「あ、あの。乗れますが、整備された道だけです。この辺は普通の森の中ですから難しいです。」

馬くんなら出来そうですね。


任しとき、ただし奥方とお妾さん、どちらかに絞って下せえ


万能さん、もう一頭出せますか?


可能ですが、馬移動に確定ですか?


いざという時のために確認しただけです。

徒歩移動は変わりありません。

ふむ。改めて地図を眺める。

「姫さん、森の中で人と遭遇する事は?」

「姫さんじゃなくて、ミクです。」

(頑張れミク)

「あの…。」

「ミク!呼び捨てにして下さいと、今朝がたお願いしたばかりです!。」

(君の入れ知恵ですかミズーリ)

「…ミク。」

「なんでしょうか旦那様。」

ご主人様から悪化してしまった。

(私はそこまでしろとは言ってないからね)

「そうですね旦那様。巡回兵、木樵、狩人ってあたりでしょうか旦那様。ただ、作戦開始の時に私が民間人の立ち入り制限を発令しています旦那様。私達が健在ですし発令したのは昨日です旦那様。まだ結果が出ていない以上、発令を取り下げる事は考えにくいと思います旦那様。ですから、巡回兵だけだと思われますが、その兵も4分の1が未帰還兵となっている訳ですから旦那様。更に司令官が行方不明、兵の絶対量の低下と巡回密度の必要性の二律背反に東部方面軍は身動きが取れないものと判断します旦那様。」

もう旦那様言いたいだけですね。

「旦那様ってなんか口に心地いいです。旦那様。」

「もう!瑞樹くんも鼻のした伸ばさないの!」

ここで持ってきやがったかクソ女神。

「ミズキクン?」

「トールのファミリーネームよ。ミズキ。割と好みな呼び方らしいから、いざという時に使いなさい。」

「旦那様のファミリーネームはミズキ様。ミク・ミズキ。うん、フォーリナーなんかよりよっぽど素敵だわ。」

ポンコツ貧乳三姉妹が揃うと、今まで以上に話が先に進みません。

誰か助けてください。

森の人が私を叩いて慰めてくれました。

と思ったら、何ですか、その胸強調ポーズは?

貧乳三姉妹を訂正しろとでも言いたいのですか。

うんって頷かれちゃった。

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