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神々の無責任な後始末  作者: compo
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嫁会議

タラコは塩と旨味調味料て塩漬けにします。

旨味調味料は、昆布と魚の余り物と肉を煮出して作れば良いでしょう。

(私達は市販品を使いますけれどね)

足が早い食べ物なので、保存は冷蔵庫にね。


タラの肉は、塩胡椒やマヨネーズで味付けしてムニエルにするも良し。

白味噌を塗って西京焼にするも良し。

余った鱈は三枚に卸して干物にしても美味しいですよ。

外の軒先にでも、吊るしときますか。


「(サリーさんと一緒に メサイヤさんが鱈を沢山捕まえて来ましたから)」

「く?」

うん、皆んな有難う。新しい美味しい献立は皆んなを幸せにしますからね。

「(森の精霊は森の中だけで暮らしているから 海産物は食べない)」

「(というか 私達はご飯を食べなかったしね)」

「(ありがとね メサイヤさん)」

「く!」

羽根でサムズアップするメサイヤちゃん。

どうやって?


サリーさんに続いて次々と帰宅して来たメサイヤちゃん達は、網に沢山の鱈を捕まえて来てくれたんですよ。

で、鱈の下拵えと調理の研修会を開いている訳です。

因みに、私から料理を習っている、うちの家族達はと言うと。


「第三回チキチキ妻会議ぃ。」

「「「わー」」」

メサイヤ部屋を占領して、珍奇な会合を開いている訳です。

「(旦那様マスターは 行かないでいいの)」

どうせ愚痴のこぼし合いか、私への要求を纏めるオルグみたいなものだし。

森の精霊さんや、メサイヤちゃんがここには勢揃いしているんだから、本当におかしなことになっている様なら教えて下さい。

この、エクスカリバー(竹刀)に続く聖剣・草薙のハリセンで張り飛ばしに行きますから。


「サリーがトールさんに抱き締められていた件について。」

「私がちょっと妹のけしからんおっぱいを突きに行った隙に、貴女は何をなさっているのでか!」

「ミクもミクで軍隊まで何しに行ってたのよ。」

「アタシはただ、海から魚を運んで来ただけだぞ。なのに何故アタシは縛られているんだろうか?」

「私はトール様のお妾さんになる決心はしましたけど、お嫁さんになったつもりは無いんですが。何故ここにいるんでしょう?」

「だからだな。そう言うアリスと姫に何故アタシは縛られているんだ?そして、メサイヤの私達が解けない縄ってなんなの?」

「トールさん特製鋼鉄ワイヤーだから。」

「私とミズーリ様とアリスちゃんが力を合わせれば、とても容易い事ですわ。」

「軍隊式捕縛術です。」

「いや、あのね。縄くらい幾らでも引きちぎれる力を持っているのが、アタシらなの。」

「トールさんに頭を撫でられたとか!正妻のワタシですら未経験なのに!」

「少しはアタシの話を聞けよ。」

「(私はマスターに 何回か撫でられてる)」

「ツリーちゃんは、旦那様と一緒に行動する事が多いからなのかしらね。」

「あの。あっちでトール様がお料理を始められている様なんですけど。私も行きたいなぁ。」

「アリスちゃんは、旦那様の妻の1人ですし、何しろ裸族仲間ではありませんか。だから会議に参加する義務があります。」

「…女の一人暮らしだったから、部屋で裸でいる事はありましたし、一応閨房に入っているのですから色々考える事はあったのだけど、やっぱり服は着ないと不味いのかしらね。」

「できれば私と一緒にミニスカートになりましょう。ぱんつ大作戦は大人女性の私とアリスちゃんにしか出来ませんから。」

「アタシも一応、外見は大人なんだけど。」

「和服の裾から下穿きが覗くとか、アダルティ過ぎるので、サリーは自重しなさい。下着を穿いてないから、その気になれば丸見えじゃない。」

「何ですと!」

「(お風呂上がりが全裸タイムの私達に 見える見えないは大した違いではないと思う)」

「甘い!甘いわ、ツリー!着る物一つで、トールさんの性欲を呼び起こせるなら安いもんだわ。ワタシは正妻として、実はトールさんの性的弱点を幾つか知っています。」

「「「!」」」


「(って言ってますよ)」

さてと、そろそろミズーリを張り倒しに行きますか。


アルデンテに湯掻いたパスタはオリーブオイルで炒めて、ほぐしタラコと刻み海苔、好みによって大葉を散らしてタラコスパゲッティの出来上がり。

ついでに、小さめに握ったおにぎりの具にもタラコを加えて。

レタス・トマト・ヤングコーン・玉葱をドレッシングで合えただけの簡単サラダに、スピンパスタとネギの簡単コンソメスープ。

お昼ごはんには充分でしょう。

残ったタラコは、唐辛子とその汁に漬けて明太子にしますよ。


私のお嫁さん一同は、私に張り倒されて目を回していますから、後で勝手に食べたらいいねん。まさかツリーさんまで調子に乗っているとは思わなんだ。

では、皆さん。頂きます。

「「「(頂きます)」」」

「「「く」」」

という訳で、精霊さんとメサイヤちゃんと一緒にお昼を取る私でした。


夕方、何時も通りカピタンさんが来ます。

来る早々、何か言いたい顔してますね。

「そりゃあね。閣下の家の周りに、精霊と霊獣がぶら下がっていれば、何事かと思いますよ。」

あれは、メサイヤが海から取ってきた魚を乾物にしてるんですよ。

森の中は、雨も少なく風通しが良く、干物作りには最適な環境ですから。

「…もう、何処からツッコミを入れれば良いのかわからないので、全部流しますが。」

はい、それが正解だと思います。

「今日は、静かですね。いつもならもっと賑やかなお屋敷だと思いますが。」

さっきまで反省してましたからね。彼女達。

(何故か全裸)土下座し始めたので、もう一回草薙の剣で張っ倒しました。

今、そのまま全員全裸で気絶してます。

ふわふわ絨毯なので、身体を痛めることはないでしょうけど。

なんだこの何人もの女性が素っ裸で倒れてる家。

とは流石に言えないので、ツリーさん(全裸気絶中)と一緒に纏めた教科書を渡します。

基礎中の基礎、まずは思考の仕方から考え方を変える必要がある教科もありますから、教員候補の人と、良く内容を吟味して下さい。

場合によっては、知識のある高級士官よりも、現場経験のある一般兵の方が向いているかもしれませんよ。

うちの姫さんも、教員として立候補してますし。

「分かりました。いや、このざっと目を通すだけでも、私自身が受けてきた教育とはと考えさせる内容がありますよ。閣下はこの様な教育を受けていらしたのですな。」

6~7歳の子供が習う内容だという事は黙っていよう。

「それで、もう一つ。昨日よりこちらでお世話になっていますアリス嬢の事ですが、上手くやれていますか?さすがに強引だったかと、王太子がご心配なされていますので。」

大丈夫。すっかり馴染んでますよ。

(今も皆と一緒に気絶してますから、全裸で尻丸出しにして)


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