4 手がかりを探す
リリーはライラが失踪する前後の様子を主君に報告した。
前回のヒリス山での騒動の際はライラの頼みによりクロードはリリーへの罰を不問とした。
今回はさすがにお咎めを受けるべきだとリリーは覚悟していた。
クロードは深くため息をついた。
「ライラはブランシュと一緒に露天風呂で姿を消したと」
着替えも、下着も部屋に放置された状態での失踪であり、クロードは頭を抱える。
つまり誘拐された時のライラは全裸ということになる。
その状態で誘拐犯に攫われたのか。
頭の奥でふつふつと煮え立つものを感じた。
とはいえ、どうやって誘拐犯は貸し切り部屋へと入ることができたのか。
入口はリリーが見張っていたので通ることはできないはずだ。
となるとどこか隠し通路でも使用したか、それとも魔法でも使ったか、この塀を問題なく飛び越えられる身軽な人間だったか。
移動魔術については以前オズワルドに聞いたことがある。帝国・公国でもそこまでの魔術を可能にした者はいないという。
南の方面のロマ帝国であればそれだけの大賢者はいるかもしれないがと付け加えられた。
現実的に考えれば、塀を飛び越えられる人間がライラを誘拐したか。
いくら身軽でもこの高さは難しいだろう。
クロードでも足の踏み場が必要になる。複数人であれば可能か。
いろいろ考えているうち宿屋に残っていた騎士が塀の穴を見つけたと報告があり確認する。
その線はまずないだろう。
クロードはすぐに否定した。穴の大きさからして子供がようやく通れるほどの大きさだ。
大人が通るのは難しいだろう。誘拐されたライラが通ることはまずできなかろう。
クロードは改めて穴の大きさと向こう側を確認した。
確か向こう側は雑木林へと繋がっていたはず。まず普通の人が通る場所ではない。
にゅっと女の顔が現れ、クロードは思わず悲鳴をあげた。
「あ、すみません。失礼しました」
向こう側から聞き覚えのある女の声がした。
片言の公国語である。
名前は確か、何といっただろうか。
クロードは思い出しながら、名前を口にした。
「チェチェ・ブレダか?」
クロードに名を呼ばれて向こう側の女は感激したと言わんばかりに叫んだ。
「まさか、閣下ですか? うわぁ、私の名前をおぼえていてくれていたんですねー」
ギルドで出会ったアルティナ帝国の商人である。後日弟と一緒に情報を交換する場を設けると言っていたが、それっきり音沙汰がなかった。クロード自身、町の治安についての意見交換や密猟者の捜索で忙しかったので、今まですっかり忘れてしまっていた。
「その、何故お前がそこにいるんだ」
「えーっと、私。断じて怪しくないです。信じてください」
高級宿屋の貸し切り露店風呂の塀の向こう側にいるだけで十分怪しい。ライラが誘拐された今となっては一層怪しい。
「怪しいかどうかは話を聞いてから判断する。何故そこにいる?」
「私、怪しくない。正直に話します」
チェチェは困ったように洗いざらい自分の情報を喋ると誓った。
「実は弟が昨日から宿に帰ってこなくて心配して探しているところでした。弟は私の商売の手伝いをしている本業学者です。私は商売の為、弟は学問の為にこの地へやってきました。弟が今追いかけているのは北天狐。きっと北天狐を探しているうち迷子になったと思った私は弟の行きそうな場所を探して歩いておりました。そしてようやく弟が興味惹きそうな場所へとたどり着きました」
「ほう、我妻の入浴所を興味惹きそうな場所というのか」
クロードの怒気の含んだ声にチェチェは慌てて弟がライラの入浴に興味を抱きそうなわけないと否定した。
「わ、わ、誤解です。入浴場所ですが、この穴……この穴です」
この穴が何だと言うのだ。
そういう前にチェチェは向こう側からさっと手を差し出した。指でつまんでいるのは白い毛であった。
「何だ? これは」
獣の毛だ。
「北天狐の毛です」
チェチェの言葉にクロードは首を傾げた。
「これが、他の獣のでは」
「弟は北天狐の毛を収集していました。私、弟のうんちくひたすら聞かされて特徴を嫌という程覚え込まされました」
「毛だけで判断できるのか?」
「こちら側に北天狐の足跡があります。この足跡は北天狐のものです。わずかですが魔力の流れも感じます。きっと魔力をそれなりに持った北天狐ですよ」
チェチェの必死な説明と同時に、クロードは騎士が草花の中から小さい獣の足跡が見つけたという報告を受けた。
漸くチェチェの言い分に耳を傾ける価値があると判断した。
二人の騎士を連れて、宿屋の裏の方へと回る。塀の外にチェチェが座り込み待機していた。彼女は困ったように笑い手をひらひらとさせていた。
彼女が見せてくれた北天狐の足跡は先ほど温泉敷地内で確認できたものと同じ大きさだ。
「子供の大きさだな」
「そうです。2匹いたようです。子供で、これだけの魔力の流れを持つというのはきっとこの辺りの部族の将来を支えるよう鍛えられた子のようです」
クロードは果たしてこれがライラの誘拐と関係するか悩ましいが、チェチェに事情を説明した。
情けないことに妻を誘拐されてしまったことを話した。
彼女が誘拐される前後の様子を説明し、北天狐と関係がありそうかチェチェに意見を求めた。
「可能性はありえますね。私の故郷にも北天狐は存在しており、彼らのおとぎ話があります」
その内容はというと、北天狐は気に入った人間をひょうたんの中へ閉じ込めて連れて帰るという。
「ひょうたん? とは何だ?」
聞いたことのない道具で、チェチェは地面に絵を描いて説明する。まるみのある2つのふくらみを持つ果実があり、中をくりぬいて空洞にし水やお酒を入れる容器に利用される。アルティナ帝国では、それを使った妖術、魔物の使う術が存在している。
名前を呼び、反応してもらえれば対象者をひょうたんの中へと閉じ込めて持ち運びができてしまうという。
ひょうたん、の絵を眺めてクロードはみたことがある形だなと思った。だが、自分は今までこのような変な入れ物をみたことはない。
北天狐の持ち物……さっき見かけた北天狐の子供が首に何かくくりつけていたな。何だったか。
思い出したと同時にクロードは頭を抱えた。
あの北天狐の子供は小さいひょうたんを首からぶら下げていた。
もし、ここに侵入したのがあの2匹の北天狐であればと仮定する。
つまりあの時にすでにあのひょうたんの中にはライラが入っていた。裸のライラが。
「ふ、くくく……」
くそ狐。
不気味な笑いに部下の騎士も、チェチェも恐れて後ずさりしたくなった。
怖いなと内心思いながらもチェチェは提案した。
「もしかすると私の弟も北天狐の隠れ里へ行ってしまったかもしれません。となると閣下と私の目的は同じ場所です。ここは私と協力しませんか?」
弟のうんちくを聞かされていた為北天狐の生態については詳しい方である。
確かに知恵を出す存在はクロードには必要である。北天狐に近づく方法も今のところクロードは知らない。
ひとまず異国の商人と協力関係を築くこととした。
「とりあえず、私、宿に戻って弟のレポートを読み返してみます。何かわかるかもしれません」
「俺の方も市場に出て情報を収集してみよう」
集合場所は町の鐘塔のあたりで、各々情報をあたることになった。
◆◆◆
クロードはギルドで北天狐の新しい情報を仕入れに向かったが、収穫は得られないままチェチェの宿泊している宿屋へと移動した。
クロードが宿泊している宿屋程ではないが、なかなかゆったりとした雰囲気の良い場所であった。
貸し切り温泉はないが大浴場があり、出入り口は地元の温泉目当ての客が寛いでいた。
チェチェが借りている部屋は2つであり、それぞれシングルルームである。チェチェの部屋は3階であるが、弟の部屋は屋根裏部屋であった。
姉弟というのだから部屋を別々にする理由があるのだろうかと考えたが、チェチェの弟の部屋に入って納得した。
酷い有様だった。
「ここで誘拐でもされたのか?」
荷物は散乱し、荒されていた。テーブルの上には大量の書物が広げ並べられている。
出入口付近には飲み物が入っていたであろう空き瓶が散乱していた。
窓には珍しい望遠鏡の筒が設置されている。脇の小さいテーブルには紙が散乱しており、外の景色、動物、遠くからみえる魔物の群れなどを描いていた。
「いや、その……弟、ナラン・ブレダの通常の空間なのです」
チェチェはお恥ずかしいと苦笑いした。
これでもついさっき片付けてましになった方だという。とてもではないが人が生活するような空間ではなかった。
これなら昔オズワルドとシェアした傭兵用共同住宅の一室の方がましである。いや、オズワルドの領域は怪しかったがそれ以外はクロードが毎度片付けていたので棲めない空間ではなかった。
「弟は研究者で、没頭すると水だけで数日過ごして部屋に閉じこもっていることがあり、これはその積み重ねです」
かれこれ滞在して2か月になるという。
それだけでこんなに部屋が散らかるであろうか。宿屋の主人が見たら怒り出すのではないか。
「勿論退去時はなるべく片付けます。迷惑料も一応弾む予定です」
クロードは散乱している書物をみても他国の言葉で書かれていたり、帝国語で書かれていても難解なもので手にとる気力が起きなかった。
チェチェの解読を待つしかないかと窓際のスケッチをぱらぱらとみやった。
一番手前の分をぼんやりと眺めると、景色の一部になっている男が気になった。遠くへ行こうとする男は手に持っているものをしばらく凝らしてみてみた。小動物を狩る為の罠の道具のようにみえる。
もしかすると密猟者じゃないのか。
「一番最近の日記で何か密猟者について書いていないか?」
「よくわかりましたね」
チェチェは弟のナランの日記を示した。
アルティナ語であったためクロードには読めない。チェチェに読んでもらった。
謎の男が森の方へ罠を張りに行った。普通の動物狩りと思ったが、気になって行ってみると小さい北天狐が罠にはまっていた。助けてやったら、一目散に逃げてしまった。追いかけようと思ったが、雪に紛れて見えなくなったので諦めた。
そこから続きはなかった。一旦帰宅したが、北天狐を追いかけているうちに姿を消したのかもしれない。
例の罠の場所へ行ってみれば、北天狐の手がかりがつかめる可能性はある。
「失礼いたします。閣下」
その場所へ行こうと宿屋を出た時に、部下の騎士と遭遇した。
「何だ。今からでかける。急ぎではないのであれば、手短に話してくれ」
「はい。実は宿屋で待機していたリリーからの報告です。奥様の荷物を漁っていた北天狐の子供を捕えたそうです」
思ったよりも早く北天狐にたどり着いてしまったようだ。クロードはチェチェと目を合わせて複雑な表情で自分の宿屋へと戻った。
チェチェも一緒に来るかと思ったが、彼女は準備をしてからクロードの宿屋に行くと言っていた。他にも心当たりでもあるのだろう。
クロードとライラが使用していた部屋の扉を開くと、聞き覚えのある子供の声が響いてきた。
「ちっくしょー、ここから出せ! 出せ!」
小動物を飼育するための檻が部屋の中で設置されていた。どこから持ち出したのやらと思えば、騎士がギルドから借りて来たそうだ。
北天狐の子供、ライが入っている檻の目の前でリリーは仁王立ちして厳しい口調で尋問を続けていた。
「悪戯狐め、奥様の荷物を漁って何を企んでいるの。正直に応えなさい!」
「うるせー、ばーか」
幼稚な挑発を繰り返すばかりである。捕らえられた身だというのに随分と大物だなと感心してしまった。
「久しぶりだな。ちび狐」
クロードは檻の中へ声をかける。ライは耳をぴんぴんとさせてクロードを見やった。
「あ、密猟の悪者!」
「私は密猟者じゃない」
「へーん、悪者はみんなそういうのさ」
檻の中に捕えられているというのにライはひるまない。結構図太い神経をしている。
ライの首にはひょうたんにくくりつけた紐がかけられている。
「私の妻、ライラを知っているだろう。どこへやった」
「え、ライラ、妻?」
ライは首を傾げてクロードを見つめた。
「まさか、ライラの旦那?」
「そうだ」
えーっとライは叫んだ。
「だってライラの夫は大雪ムカデを退治した英雄だろう?」
「その通りです。この方がアルベルの英雄クロード様です」
リリーはライにゆっくりとわかるようにクロードを紹介した。
「えー!! ライラの旦那が英雄で密猟者だったなんて。ライラがかわいそうすぎる」
勝手な解釈をされて心外である。クロードは違うとまずは誤解を解いた。
「じゃあ、何で密猟者の小屋から出て来たんだよ」
「密猟者を捕える為に潜入していたんだ」
クロードの説明にライは信用できないなぁと呟いた。どう言っても、この北天狐は何だかんだ言いながらクロードを信用しようとしない。
少しばかり痛い目に遭わせてしまおうかと考えてしまう。
北天狐とは友好な関係を築き、雪結晶病の情報を引き出そうと思っていたが、構わないと思い始めていた。
そもそも人の妻を誘拐したのはあっちなのだ。
「しつれいしまーす!」
片言の挨拶とともに現れたチェチェがお皿を手にして部屋へ入ってきた。
皿の中にはほくほくと湯気の立った薄茶色の見たことのない食べ物が載せられていた。
準備があると言っていたが、何を呑気に食事を食べているのだと呆れてしまった。
「あ、そ、……それはっ!」
チェチェの手に持つ食べ物をみてライは今までにない高揚した声をあげた。
「そうよ。稲荷ずしよ!」
「いなり、すし?」
クロードは聞いたことのない言葉に首を傾げた。
「極東の島国の郷土料理です。極東の民は北天狐に献上しており、北天狐はそれを絶品とし海を渡り東西の北天狐の間に広まったの。でも、材料の油揚げは大陸で作っている場所がないから、大陸の北天狐たちは滅多に食べられない代物らしいの」
あらかじめ乾燥した油揚げを持ち運んで、北天狐へのわいろにする予定だったらしい。
チェチェの目論見は北天狐への餌付けだった。
そんな単純な方法でこの子狐を懐柔できるのだろうか。
「うそ、ほんの指の大きさ分しか食べたことがないのに、こんなにまるまる……じゅる」
食欲に逆らえない子狐で助かった。めちゃくちゃ稲荷すしを注目して、目をきらきらとさせている。もはや彼の世界には稲荷ずしと二人っきり(一匹と1個)のような空間ができあがっているようであった。
「ですが、北天狐様が連れて行った人の行方が気になって気になってさしあげられません。心配で食べてしまいそうです」
チェチェは稲荷すしを手に取ってあーんと今にも食べだしそうな勢いであった。
「ああ、わかった。心配するな。我が里に、ライラとベンチェルが客として持成されている」
「? ……ベンチェル?」
ライラはわかるが、ベンチェルという名は初めて聞く。確か、行方不明になっているのはナラン・ブレダだったのでは。
「あ、いいです。大丈夫です。そっか。そっちの名で名乗ったのか……はぁ」
チェチェは疲れたようにため息を吐いた。何か事情がありそうな雰囲気であるが、今はライラの身を優先しておきたい。
「北天狐様、どうか私たちを里へ案内していただけないでしょうか」
「うーん、里へ人間を入れる勝手は許されないのだ」
「まぁ、困りました。実は稲荷すしを献上するために作ったのですが、私たちで食べきれない量ですし痛んでしまいますわ」
それを聞きあわわとライは慌てて檻の中でぐるぐると回った。
「わ、わかった。長に聞いてみる……だから、稲荷すしを食べさせてくれ」
ぐーっとライの腹の音がした。目の前の稲荷すしの香りによだれをたらしている。
狐の姿をした魔物、知恵があり人語を喋られるといっても所詮は子供である。
よく今まで密猟者に捕まえられなかったものだ。悪運は強いのかもしれない。
◆◆◆
タキから聞かされた話をライラは何度も思い出していた。
突然知ることになった病気についてはライラ自身全く思いもしない内容であった。
今思えば思い当たる節はある。
シャフラにたどり着いた時の熱病はタキが言う通りの特徴を持っていた。
この雪結晶病は今まで聞いたこともない難病であり、完治する方法は未だにないという。
治療は対症療法しかない。
温泉で定期的に結晶化した血を一時的に元に戻すこと、または寒さとは無縁の温暖な気候に行くことである。
だが、年数を超えるごとに結晶が溶けるにくくなっていき、ついには温泉も、温暖な気候も関係なしに熱を繰り返し体が弱り死に至る。
それが10年になるか、20年になるか罹患者によって異なる。1年で命を落とした者もいた。
長寿の北天狐ですら、発症後30年以降生きた者はいないという。
話を終えた後、タキはライラに北天狐の秘湯につかるように勧めた。
とてもじゃないが秘湯につかる気分にはなれない。
茫然としているとベンチェルからタキの厚意に甘んじた方がいいと強く言われた。
北天狐の隠れ里に来るのも、彼らの秘湯につかることもなかなかできることではない。
ここで無下に断れば次の機会は訪れないかもしれない。
「それに、今の段階であれば秘湯に浸かればまずは今年の冬は結晶化せずに済むはずだ」
雪結晶病の熱は繰り返す毎に辛く苦しいものであり、避けられるのであれば避けた方がいいと説得された。
まるで熱病に冒された人間を知っているかのようである。
「僕の姉がその病だったからね」
その姉がどうなったか聞く気になれない。先ほどのタキの話であればもしかしたらと考えてしまう。
ライラは言われるまま秘湯へと案内された。
秘湯の管理をしているのは足の不自由な北天狐であった。
「ああ、あなたも雪結晶病にかかったのね。早くつかりなさい……ああ、その前にお水を飲みなさい。果実も一口でいいからおあがり」
慣れたようにライラに勧めてきたのは冷えた桃であった。
ライラは甘い果実をほおばり、衣類を脱ぎ湯につかった。
宿屋のお湯より熱く感じられた。
一人になったところでライラはようやく今までの得た情報を整理しはじめた。過去の記憶をあさってみる。
それは自分の母親のことであった。
母親は体が弱くよく熱病を繰り返していた。療養の為に温暖な気候のイセナで過ごし少しずつ体力を取り戻していった。
イセナは母の実家があった場所であり、ライラの家の別荘がある。父と母はイセナで出会い、お互い惹かれ合い結ばれたという。
スワロウテイル公爵家の当時の当主が、高貴な血筋の令嬢との婚約を考えていたというのにかんかんに怒り父はスワロウテイルの姓を剥奪され大叔父のレジラエ伯爵家の養子となった。
母の病ははっきりとわからない。
免疫不全の病気だと聞かされたが、詳しいことはわからない。
確証はないが、こんなところで母の血縁で遺伝することがあると聞かされて母もその病だったのではないかと考えてしまう。
「お母さま……」
ライラはぽつりと母を呼んだ。




