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        第一章         キレイなフラグ回収

初めての投稿です。

文章や構成が変なところや、誤字、脱字等があったら報告してくれると嬉しいです。

もう一度言いますがら初めてなので何卒ご容赦下さい。

目の前が真っ白になり、何も見えない。何も聞こえない。

暫くの間、浮遊感があり背中に大きな衝撃が走る、何とか起き上がろうとも右手の感覚が無く、横に倒れてしまう。

視力が回復し、右手があるところを見ると、否、()()()()()()を見ると、そこには、あるはずの右手が無く、2m程先に右手だった物がある。

だが、痛みは無い。

なぜだか、熱いだけである。

聴力が回復すると、遠くで悲痛な叫び声が聞こえる、しかし、彼の耳には届かない。

だんだんと、意識が曖昧になり瞼が落ちようとする、それを必死に我慢しながら前を見ると、狂気の目で此方を嘲笑うように見る者がいる。だが、誰もその者の目には気付かない。

その周りでは此方を憐れな目で見る者もいれば、助けようとする者もいる、それでも誰も此方には近づかない。

その意味を彼はすぐに分かった、彼の周りには狼とは、似ても似つかない様な禍々しい怪物がいる。

それを見て自分の死を悟った。もう瞼が限界になり、落ちようとしている、それでも彼は、死に怯えたり、生にすがろうともしなかった。そこからかなりの時間がたった。周りには、狼の怪物以外誰もいない。皆もう逃げたのだろう、

そこで、彼は意識を闇に落とした。

一条の閃光が怪物を蹂躙したのを知らずに…。












いつもの朝のアラームが部屋に鳴り響いた。

それを止め彼は目を覚まし、憂鬱な1日が始まる朝に溜め息をつく。


「はぁー、また一週間が始まる…」


そんな言葉と共に目を覚ました彼、白乃黒斗(しろのくろと)は、1つ伸びをして一階に降り顔を洗う。そのままリビングに行き、簡素な朝御飯を食べる。

食べた後にまた、自室に戻り制服に着替える。鏡の前に立ち制服を整える、クロトの髪は地球ではあり得ない、透き通る様に真っ白だ。


「この髪どうにかなんねーかな、染めたいと思うけど面倒臭いし、校則でも、髪染めは特に、禁止されてねーからな」


そう言いながら、鞄を持ち玄関へ行く。


「行ってきます」


そう、誰もいない家に毎朝言う挨拶をする。

彼の家に家族はいない、彼が独り暮らししている訳でもない。

単純に、全員出ていったのだ、帰ってきた彼の髪色を見て。


徒歩10分程で学校の前に着く。彼以外にもちらほらと登校している生徒の姿がある。この高校は、聖ヶ丘高校(ひじりがおかこうこう)という、全国でも有数のエリート高校である。


(ほぇー、相変わらず豪華な学校だなー、税金の無駄遣いじゃねーのか)


そんな能天気な事を言いながら校舎に入っていく。

そのまま、自分のクラス2年2組に入っていく、ドアをくぐると全員が此方に向き挨拶をする………者は誰もいない。ただ冷ややかな視線を送ったり、あからさまに嫌な顔をしたりする者もいる。

クロトはイジメを受けている。

原因は、彼の髪の色や家族が居ないということ、だがクロトは気にせずに自分の席に着く、すると直ぐに、彼の机のところに、3人の男が来る。クロトの友達ではない(そもそも、男友達なんて居ない)その3人はクロをイジメている主な人物だ、リーダー的存在の仲山陸(なかやまりく)、その横にガリガリの、したっぱみたいな存在の斎藤康人(さいとうやすと)、丸々と太ったちびデブ、この3人のATM的な存在の、西岡孝(にしおかたかし)が、ニヤニヤしながらこっちに来る。正直な話し、キモくて殴りたくなる衝動に刈られるが、必死に我慢する。そこで、耳に粘りつくような声で仲山が、


「よぉ白乃、今日も家で一人で朝飯食ってきたのかぁ。家で一人は寂しいだろぉ、家族と一緒に……あぁ、お前には誰もいないのか」


「「ひゃひゃひゃひゃ」」


特に面白くもないのに後ろで二人が大爆笑しだす。耳障りなので、無視していると、気に食わなかったのか仲山が、


「てめぇ、何無視してんだよ、家でも学校でもボッチな奴がよー」


そう言うと三人が大声で笑い出す。それを見て一緒に笑う奴も居れば、非難するような目で見る奴も居る。そこに一人の美少女がやって来た。


「ちょっと、白乃君をイジメたらダメでしょ!!同じクラスメートなんだから仲良くしようよ!」


彼女は学校の二大美少女の一人、成瀬沙奈(なるせさな)が仲山達を注意する。


「あんた達まだそんなしょうもないことやってんの、彼の迷惑じゃない。」


彼女も二大美少女の一人、綾辻雫(あやつじしずく)が、呆れながら、三人を注意する。

そんな二大美少女に注意された三人は、嬉しさ半分、焦り半分、という感じで


「ち、違うぞ俺たちは、こ、こいつが一人で居るから仕方無く話し掛けてやっているだけだ」


とデレデレしながら答える。まったく気持ちの悪い奴だ、下心が見え見えだぞ。

見た通り仲山達は、成瀬の事が好きだ。本人達は隠しているつもりだろうけど、周りから見ればバレバレである。


そんな事を仲山が言っていると成瀬が、


「大丈夫?白乃君?」


と話し掛けて来る。何故だか成瀬はやたらと俺を気にかけてくる。

正直、どうしてか全くわからない、そんな考え事をしていると、


「何かあったらいつでも言ってね、私で良ければ力になるし、相談にも乗れるから」


と、満面の笑みで言ってくる。これを見て良いように思わないのが、仲山達だ。凄い顔でこちらを睨んでくる、その目をさらっとスルーして、成瀬へと返答する。


「大丈夫だよ、成瀬さん。特に何もされていないから。」


そこで、もう一人の美少女、綾辻が話し掛けて来る。ちなみに綾辻は、空手の有段者であり、全国大会でもトップ3に入るくらい凄いらしい。


「大丈夫、白乃君?あなた、いつも絡まれているわよね?紗菜は、世話焼きなところもあるけど、許してあげてね」


そんな事を言いながら、微笑みかけてくる。だからそんな感じで話しかけてくると、周りから凄い殺気が、来たっ!!皆こっちに睨んでるぞー!、気付いてー!二人ともー!、と心の中で叫んでも一向に気付かない。するとまたそこへ、イケメン、秀才、スポーツ万能、の三拍子揃った、男の敵である学級委員長の天城悠輝(てんじょうゆうき)がやってくる。正直、俺はこいつが嫌いだ。何でも自分の都合の良いように解釈するからだ。ましてや、自覚が無いから余計にたちが悪い。


「君達、またやっているのかい。紗菜と雫に迷惑が掛かっているだろ。紗菜もそんな奴らに構ってないで、僕らで予習や復習でもしないか?」


また、俺達が成瀬と綾辻を巻き込んだ様に解釈している。

ちなみに、天城が成瀬と綾辻を呼び捨てなのは、昔からの幼馴染みだかららしい、奴のことなんてどうでもいいけど。そうやって天城が成瀬を誘うと


「何で悠輝君と勉強しないといけないの?私は、自分から白乃君と話しているし、別に迷惑じゃないよ?実際、白乃君と話しているととても楽しいし」


と、爆弾発言をしながら、天然を出す。何で楽しいのっ!?俺は周りからの視線で冷や汗が止まらないんだけどっ!そんな内心を他所に、天城は、「そういういみじゃなくて…」と、必死に弁解している横でプルプル震えながら、綾辻は、笑いを堪えている。そうやって若干カオスな状況を、俺の机を囲んでするのはやめてほしい。この状況でぼーっとしているとHRが始まるチャイムが鳴り、各々が席に着く。そこから教室に入ってきたのが、担任の長田華(ながたはな)先生がやって来る。彼女は学校の先生とは、思えない程、キレイな体型である。出るところは出て、締まるところは絞まっている、所謂、ぼんきゅっぼんな体型なのである。二大美少女とは、違う妖艶な雰囲気を醸し出して、ファンクラブまであるという。(二大美少女にもファンクラブはある)


「えー、今日からまた一週間が始まるが、気を引き締めて頑張るように」


と言い、出席を取っていく。

そんな言葉を聞き流しながら、クロはさっきの出来事を思い出していた。


(あんなことは、ほとんど毎朝、HRの前にある、正直もううんざりだぞー、あんな完璧超人のイケメンや、美少女は異世界にでも、召喚される勇者だろう。)


と、下らないことを考えていた。どうでもいいが、クロは何気にアニメやゲーム、ラノベの知識は、持ち合わせている。(暇な時によく見ていた)

そんな事を考えていると急に教室が金色に輝きだした。突然の事に誰もが呆然としていると、一番始めにこの状況を理解した長田は、


「全員!今すぐ教室を出…」


彼女が最後まで、喋ることなく、教室から全員の姿が忽然と消えたのと、金色の輝きが消えたのは同時だった。



投稿ペースは、不定期ですが、これからも投稿していくのでまた読んで頂けると、とても励みになります。

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