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神血の魔導士  作者: yuki
序章 神帝国の少女編
3/22

3.神々の教練

さっそく今日から修行が始まった。


「さて今日は私がアウラちゃんの修行相手を務めるわよーー!!」

「..............」


出た。あのやらかしたミネルヴァさんだ。


「ちょっと!!そんな目で見ないでよ!!確かに私はやらかしちゃったけど.....一応私は神様なのよ!!鈍臭いところはあるけど、貴方よりは強いわよ!!」


いや、4歳児と張り合わないでよ。大人げないにもほどがあるね。......なんてことは言わないけど。


「さあ!!早速修行するわよ!!まずは体力作りからね。」

「え?今なんと.....?」

「え?早速修行するわよって.....」

「いや、その後です。」

「体力作りからって言ったんだけど......」

「具体的にはどうするのですか?」

「いや......多分走り込みとか?」


なん......だと?まさかこっちの世界でも走らされるのですか?まだ私4歳ですよ?なんだかこのフレーズよく使う気がするなぁ。


「さあ!!一緒に走りましょう!!」

「えーっと...どのくらい?」

「1日2時間×5セットくらいかな?」

「........................」

「ど、どうしたのアウラちゃん?」


ダダダダダッ


「ちょちょっと!!アウラちゃん!!」


私はミネルヴァさんの元から逃げ出した。


「そ、そんなきつい修行4歳からやれるわけないでしょ!!」




「........................はい、捕まえた。」


私はあっさりミネルヴァさんに捕まった。そりゃあ4歳児が大人から逃げられるわけないよね。


「......................さあ、お姉さんと一緒に走ろうか?」

「............オバさん.....」

「.....んん??何か言ったかなぁ?」

「い、イエナンデモナイデス。」


私には人権はないのかなぁ。





その次の日.......


「はあはあ、昨日の疲れがまだ.....」


私は疲れたまままた神殿に来た。というか行かされた。


「おーー!!アウラちゃん今日も来たね!!今日は俺が魔法の修行を見てあげるよ!!」


どうやら今日はアポロさんらしい。昨日と違って今日は魔法の修行だから昨日みたいにきつくない.....はず。


「えーっと....。具体的には何をするんですか?」

「それはだねぇ、まず魔法のことから教えなきゃいけないんだよね。」

「分かりました。お願いします。」


いよいよ魔法について学べるぞ。異世界といえば....魔法だよね。なんだかワクワクして来たなぁ。


「じゃあ、まずは魔法の使い方について教えるね。魔法を使うためには、体内の魔力が欠かせないんだよ。」

「へーーー。」

「それで、魔導師は自身が持つ魔力を使い切ってしまうと、しばらく魔法が使えなくなるんだよ。」

「なるほどぉ。......ん?魔力が無くなった時はどうするの?」

「それはだねぇ、1、2時間したら自然に回復するからそれを待つか、他人に魔力を回復してもらうか、のどちらかな。」

「魔力回復薬?みたいなのはないの?」

「残念ながらまだこの世界にはそういったものはないんだよ。」

「へぇ。」


そうなんだ。魔法使うには魔力いるんだ。あれかな?魔力が無くなったら酔ったり体が動かしにくくなったりする感じかな?


「魔力が無くなったら酔ったりするの?」

「(アウラちゃん普通にタメ口だなぁ...まあいいか。)

酔うには酔うけど個人差があって全く酔わない人もいるからなんとも言えないかなぁ。」

「なるほど。」


あ、要するに酔うには酔うということかな。多分殆どの人が酔うんだろうな。

ん?殆どの人が酔う?じゃあ神様はどうなるんだろうえいか?


「アポロさんたちは魔力がなくなっても酔ったりしないんですか?」

「神は魔力が殆ど無限大にあると言ってもいいからね。魔力がなくなるほど魔法を行使したことはないんだ。多分他のみんなも同じじゃないかな?」

「へ、へぇ。」


流石は神様だ。そんなのチートじゃん。


「それで結局魔法の修行にはいったい何をするんですか?」

「それにはね.....まずは体が有する魔力量を増やさないとダメなんだよ。」

「魔力って増えるんですか?」

「そうだよ。魔力はその人の頑張り次第と、年月が経つにつれて自然と増えるんだよ。ただやっぱり魔力の量は生まれたときに決められてしまうようなものだから頑張ってもいずれ限界は来るし、魔力の成長が止まってしまう時も来るんだよ。」


魔力は増やせるけど底もある....か。やっぱり魔力って大切だな。


「それでね、魔導士の強さっていうものは最終的には、魔力の大きさで決まってしまうようなものなんだよ。それでも、誰も知らないような魔法を持っていたり、何かしらの戦況を覆せる手段があるのなら話は別なんだけどね。」

「へぇ。」

「魔力が多いほうが、たくさんの魔法を連続してつかえるようになるし、他人よりも長い時間戦い続けられるから魔力は少しでも多いほうがいいんだ。そこで、魔力の増やし方を教えます!!そして今日から毎日やってもらいます!!」


おお、やっと本題だ。前置きが長いよ、おっs.....アポロさん。


「どうやるのですか?」

「それはだねぇ、何でもいいから魔法を放って毎日自分の魔力を空にしたらいいんだよ。」

「それは.......毎日気分悪くなれ......と?」

「まあぶっちゃけたらそうなるかな。」


おいおいおい。それじゃあ体力強化のやつとしんどさ変わらくないか?あっちは疲れてこっちは酔うとか.....魔法の修行だからもっと派手にぶっぱなしたり、魔法の打ち方を教わったりするのかと思ってたのに、


「と言うわけで、毎日の体力強化と並行してやるから宜しくね!!」

「........はい?」


それは.......酷くないか?4歳児には不可能でしょ。流石にそれはまずい。ここにたら殺されそうじゃん。


ダダダダダッ


「あ、ちょ、アウラちゃん!!」

「し、死んでたまるか!!」





「............はい、捕まえました。」


なんでここにいる人、いや神様はこんなのばっかりなのかなぁ。


「大丈夫だよ。死んだりはさせないからね。こっちには治療魔法のエキスパートもいるんさから。」

「えっと....どれくらいやるのですか?」

「とりあえず、本格的な魔法の修行に入るのは、基礎がしっかりしてからだから、1年ぐらいかなぁ?多分剣術や体術の方も同じだと思うよ。」

「.............え?」




こうして私の地獄が始まった。




*************




私の人権が無視された日から1年後......



おかしい。これはおかしい。私の体が適応してきている。いやだって、最初は2時間も走った後に小さい炎を作り出す魔法をし続けて、めちゃめちゃ酔ってから、暫くしたらまた2時間走らされるという謎のエンドレスに、私の身も心もボロボロだったのに半年ぐらいしてから、特に何も感じないようになってしまった。それどころか修行の内容を更にきつくし始めちゃったぐらいだもん。走る距離を伸ばしたりとか、魔力を一瞬で空にしたりとか、休憩時間を減らされたりとか。

それでも私は1年間耐えてしまった。

もう魔力酔いなんて殆ど無くなったし、休憩なくても割と走れるようになってしまった。..........あと5歳になりました。



「いやぁ、お疲れ様アウラちゃん!!」

「ど、どうもマルスさん。」


今日は、マルスさんが教えに来てくれている。と言うか体力強化の時は誰が来ても一緒だったけど。


「今日からいよいよ本格的な修行に入って行くよ。」


おお、やっとだ。1年間耐えてよかった.....のかな?


「早速だけど、まずは剣術から教えて行くね。」

「お願いします!!そう言えばミネルヴァさんは居ないのですか?」

「ああ、アウラちゃんミネルヴァに割と懐いてたもんね。」


いや、そんなことはないんだけどなぁ....


「ミネルヴァはね、あんまり教官に向いてないんだよ。彼女は感覚派に近いからかな。」

「なるほどぉ。」


つまり、あれだ。体力強化が終わってしまえば、彼女は御役御免ってことかな。体力強化は一緒に走るだけだから彼女にもできたと。........脳筋じゃないよね?


「ごほん!!じゃあやってくよ。まずはこの木刀を使って......」





そして次の日......



「さて、今日から本格的な魔法の修行に入っていくけど、準備はいい?」

「は、はい!!」


やっとこっちもちゃんとした修行ができる。今日はプルトンさんが教えに来てくれた。


「じゃあ、魔力を増やす時に教えてもらった簡単な魔法の復習からしようか。魔法ってのはイメージ力が最も大事でね、術者のイメージによって、術者がどうしたいかによって魔法が左右されると言っても過言ではないんだよ。」

「はい、ちゃんと覚えてますよ。」


いるよねぇ。こういう「ここ重要だからも一度言うぞーー!!」みたいな人。そういう人に限って熱血漢でしょ。まあプルトンさんは熱血漢ではなくとっつきにくくはないから良いんだけどね。



と、こんな調子で約半年の間、未だに基礎的な内容の修行をしていくのであった。









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