11.王立高等学校入学試検
あの日から3日が経った。遂に今日は入学試験が行われる日なんだけどあの事が気になってあまり勉強ができなかった。と言ってもこっちに来てから焦っているようではもう遅いんだけどね。王都でする勉強はもはや確認ぐらいしかすることが無いし、集中出来なくても大丈夫だった.....はず。
気になることといえば、金髪碧眼ってこの世界に多いのか少し心配だったりもする。だってもし金髪碧眼が少なかったら私が目立ってしまうし、地球で高校生だった時はやんちゃして目立ってたから今度こそ平穏な高校生活を送りたいと思っているのに、自分の容姿のせいで平穏な生活がぶち壊されるなんてたまらないからね。そうだ眼鏡でもかけようかな。というか眼鏡あるのかなこの世界。
まあ、まだ私が可愛いのかどうかは自分で勝手に思ってるだけだから、世間一般から見たら普通なのかも。そう考えると私って痛いかも。自分で自分を可愛いなんて..........
「エル兄様?」
「どうしたアウラ?学校の場所なら教えただろ?」
因みに今日は受験のため在校生の学校は休みである。
まあエル兄様は卒業直前なので殆ど学校は休みなんだけどね。今はリーゼンローズへと向かう準備をしているらしい。せっかくまた会えたのになぁ......
「まだ別のことですわ。その......私って可愛いですか?」
「グフッ.....急にどうしたんだアウラ。」
エル兄様が噎せてしまった。まあ急にこんな事を聞く妹がいたら驚くか。
「えーっと....どうですか?」
「うっ.....可愛いよ、とっても。僕が今まで会った女性の中でダントツかな。」
「ありがとうございます兄様。」
あ、因みに褒められたからありがとうって言った訳じゃ無いからね。素直に兄様の気持ちを聞かせてくれてありがとう、だからね。勘違いしちゃダメだよ。褒められてありがとうだったら自分で自分が可愛いって思ってるみたいじゃん.....実際少し思ってるけど。というかさっきもこんな事を思っていたような......
「なんでこんな事を聞くの、アウラ?」
「それは、学校には沢山人がいますよね?」
「うん、それは学校だからね。この国に高等学校は1つしかないんだから。」
「そこで、他を引きつけるような美貌の持ち主がいたとして、その人は平穏な生活を送れるとお思いですか?」
「それは......無理だろうね。」
「殆ど無いと思いますけど、私もそうなるかもしれないなぁ.....と思ったり思わなかったりしまして.....」
「なるほど。アウラの容姿ならありえるかもね。」
「でも私は平穏な生活を送りたいのです!!兄様、何かいい策はございませんか?」
「そうだねぇ.....地味になって見るしか無いかなぁ。学校は制服だから服装では無理だし......」
「私も考えたのですが、眼鏡はありますか?」
「ああ、確かにそれなら顔を少し隠せるし良いかもね。でも眼鏡かけてる子供なんて殆ど居ないよ?逆に悪目立ちするような気が......」
「いえ、それでいきましょう兄様。それならバッチリですわ。」
「......…分かったよアウラ。持っていってもいいよ。」
「ありがとうございます兄様。」
「というかアウラ今更なんだけど、受験の当日に何を考えてるんだよ!!」
「......それで入ってきますわ!!」
「あ、アウラ気をつけてねーー。あれは確実に逃げたな。」
そうして私は受験の為に学校へ向かったのだった。眼鏡をかけながら。
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「すごい.....綺麗.....」
「おい、見ろよ、綺麗な金髪だぜ。」
「めちゃめちゃ可愛くないか?」
「美しい.......」
学校に着いてみたら他の受験生がこんな感じだった。どうやら金髪の美少女が何処かにいるらしい。え?私じゃ無いでしょ。きっと他にいるんだって。だって私今眼鏡っ子だし、可愛く無いでしょ。
「うわぁ。可愛い.......」
「なんで眼鏡してるんだろう。勿体無いなぁ。」
「今時眼鏡は珍しいね。でも可愛い......」
...........メッメガネヲカケタキンパツガワタシイガイニモイルラシイ…………な訳ないよね。どうしよう。すごく居心地が悪い.......早く試験会場の中に入ろう。
ザワザワザワ........
「スッゲェ可愛いじゃん!」
「どこの子だろう。」
「いいなあ〜あんな彼女欲しいなぁ....」
試験会場の中でも一緒だった.....早くテスト始まらないかなぁ。
「みんな、アウラが困ってるじゃないか。」
「エ、エスラティオス様.....」
「さあみんな散った散った!!」
ゾロゾロゾロ......
「又してもありがとうございます。」
「いいんだよアウラ。君と僕の仲じゃないか。」
あれ?まだ一回しか会ってないんですけど、そんな仲良かったっけ?
「エスラティオスも魔導コース志願なのですか?」
「そうだよ。あの時魔法を使ったじゃないか。」
ああ.....音魔法ねぇ.....超音波だろうと魔法としては簡単なはずだからそんなに威張り散らかされても.....なんて思うわけもないからね。助けてもらったのに失礼になっちゃうからね。
「おーい!!席につけー!!間も無く試験を始めるぞ!!」
「それじゃアウラまたね。」
「はい、またの機会に。」
試験官の方が威張り散らかしてるかも。まあ当然かな。それにしてもエスラティオスは様付けされて呼ばれるほど偉い身分だったのかな?私が知るわけないけどね。
こうしていよいよ筆記試験が始まった。
魔導コースはまず算術、次に魔導理論のペーパーテストが行われる。
なかなかに難しいものだけど経験と知識欲の前では簡単なものに変わった。まあペーパーより体力や実技のテストの方が配点高いからまだまだこれからって感じかな。
あっという間に筆記試験が終わり学校から支給される体操服に着替えることになった。まあ体力テストなので公平にする為なのかな。
「ちょっと貴女。」
「ふぁぁ.........帰ったら寝ようかなぁ。」
「そこの金髪の貴女!!」
「はい?私の事ですか?」
「そうよ。貴女調子に乗らないで下さらない?エスラティオス様に色目使って誑かそうとしてるでしょ?」
「誑かす.......?そんなつもりないのですけど。」
「誤魔化さないで!!貴女なんかには絶対負けないですわ!!」
なんかいちゃもんふっかけられたんですけど。エスラティオスって女子に人気なんだなぁ。まあ私の知ったこっちゃないんだけど。
着替え中に一頓着あったのだけれど、その後は普通に体力テストが始まった。
「えーー、体力テストの内容だが、先ずはこの校庭のトラックを時間内に15周してもらう。」
「「ええーーーー!!!」」
「「まじかよーーー。」」
「「そんなぁぁ.....」」
皆んな悲観の声を上げているけれど、私にしてみればその程度で喚かないでよって感じかな。それくらい毎日やってるし、今更な感じがあるんだよね........
そして時間内に走り終えた人もいれば終えれなかった人もいた。なんか魔導師って軟弱なイメージがあるのかな。私どっちかっていうと肉弾戦が好きな方かもしれない。いや肉弾戦が好きなわけじゃなくて体力がありすぎるだけかも。
「次は、魔法の威力を測定するテストに移るぞ。」
「やった〜。魔法なら得意だよ〜。」
「いよいよ本番って感じかな。」
「ついに俺の才能が開花するぜ!!」
「えーー、私語は慎むように。それでは移動するぞ。」
なんか1人やばそうな奴がいたような....所謂厨二病てきなやつかな......
体力テストはグラウンドというか校庭で行われたけど、魔法のテストの方は屋内の施設を使うらしい。何か測定器でもあるのか、それとも原始的に人の目で確かめるのか。多分後者だろうけどね。
そしていよいよ魔法を使ったテストが始まるのであった。
想像以上に話が長くなった為分割する予定です。と言うわけで次のタイトルはほぼ同じです。いやこんなに長くなるとは。




