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……行くしか、ないよね……

 そう、ポツリと口にする。そんな僕の眼前には、神明しんめい系の小さな鳥居。……えっと、神社、だよね? でも、こんなところにあった記憶が……と言うか、そもそもあの路地裏だって今まで見覚えが――


「……っ!!」


 直後、更なる驚愕に思考が……いや、呼吸が止まる。何故なら、今……まさに今、通ってきたはずの路が跡形もなく消滅しているから。もう、何がなんだか分か……いや、それは今更だけど……ただ、それはともあれ――



「……行くしか、ないよね……」


 そう、ボソリと呟き一歩を踏み出す。そして、深く一礼し鳥居を潜っていく。未だここだけは光に包まれたままの、何とも神聖な鳥居を中を。


 

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