烙印
『奴隷烙印にも、種類があります。【アインス烙印】【 フィーア烙印】【アブノーマル烙印】とあります。』
『【アインス烙印】は、一般奴隷などによくついていて、【スキル】を持っている人には制限させる魔法がかかっています。』
『【フィーア烙印】は、重宝される【スキル】を持つ人達がよく使われており【スキル】を制限するのではなく封じることができます。 』
『そして、最後が【アブノーマル烙印】でこれは【死神の烙印】とも呼ばれていて、仮説ではこの烙印には死神がついていると言われていて、封じるとゆうのもありますが、一番恐ろしいのは命令一つで何も理解できずに死ぬことです』
三人は、見えていないが首の後ろに触れて恐ろしくなった。
なんてゆうものが私達の首についているのだろうか。 リアは脳に血が上り巡りヒシヒシと怒りが込み上げてくる。
『この烙印の凄い所は、【不老不死】になってしまう事です。一生の死と隣り合わせとゆう絶望感や、きつい労働力として扱われるのなら、と地獄から抜け出して楽になろうとして死のうとしても、体が回復するためどん底の絶望と忠誠心をあげるためです。』
『死ぬことも許されず、労働力として扱われる。ほぼ廃人になり、救いは買われた主人からの死の命令。何とも醜い話ですよ。』
それを聞いた彩芽はさっきのジジイが言っていた【不老不死】は、このことを語っていたのだと色々と納得する。
私達は何とも醜くく、兵器として魔王軍と戦わなければないのだろうか。
何もできず魔法とゆうユニークで、最後の切り札と思われる魔法も、無力でしかないのだ。 怒りが込み上げてくる。
『それにこの烙印は、無条件で魔力暴走が起こり周りえの被害が及ぶなどデメリットにしかありませんの、であまり重宝されておりませんが、 』
『《忠誠心》とゆう何とも魅力的な能力に貴族や王族もよく使っているのですよ。権力とゆうものはただの兵器でしかありません。』
『質問は、ございますか? 』
その時、彩芽とスティーデンは、それを聞いて絶望感が身体の中をグルグルと周り、死にたくなる様な内容に泣きたくたなった。
だが、その時のリアは冷静になり、考えていた。
魔力暴走が起こり周りに危害が出る、どう考えても僕達は今後【勇者】になるのにどうしてこんなデメリットの高いものを選んだのか。
《勇者》が街を暴れているなんてもし他の国や、遠いい大陸の国に聞かれてしまったら、国の評判なんてダダ下がりだ。 どう考えてもメリットの高い【フィーア烙印】の方が使い勝手がいいのになぜ。
いや、その場合だと魔法が使えなくなって魔王軍と体当たり戦になってしまう。
様々な疑問が浮かぶリアは、分からなくなって疲れた身体をベットに身を投げダイブした。―硬いベットだ。
『ご主人様……』
心配したXは、リアに近ずいて、アワアワと慌てていた。
リアは、枕に顔を埋めて動かなくなり、スティーデンも同じくベットにダイブして現実逃避をしていた。 リアはこの出来すぎた頭で考える。
この呪いのような憎ったらしい【烙印】をどうにかして解除しなければ行けないでなければ僕達の最終目標を達成出来ない。
もしかしたら、どこか聞き落として1つの穴があるかもしれない。
世界には完璧と言える品物はないのだ。少しづつ進化して99%と100%に完璧に近しいものになるのだから。
だが、優秀な魔道士でも解くことを無理と言われるこの烙印には、聞いた感じだが完璧でしかない。
99%のたった1%もあるのか分からない物に試行錯誤してAIのように考える……―ん?
「あっ!!! 」
リアの大きな声に三人は、ビックリして顔を上げる。
「なに、どうした? 」
スティーデンはリアが大きな声で叫んだためイライラしながら枕に埋めていた顔を上げて、飛び上がるリアを見ていた。
「X! 君は色々詳しすぎる。なぜ君は【アブノーマル烙印】のことをこんなに詳しく知っているのだ? もしこの事を知った王族は、烙印など使わなかった。権力者とは自分の評判を落とされることを一番に嫌っている。何故なら自分自身にも影響してくるから。だがこれを使った!」
「……なに、言ってるの? リア?」
彩芽が?になりながらリアに聞くとリアはそんな事を無視するようにXに興奮して早口になる。
「なら何故この烙印を使ったのか……答えは簡単だこの【烙印】には解明されてない部分があったからだ。」
「例えるならば、そうだな……僕が好きなキノコだ。」
「キノコ?」
彩芽は首を傾げてリアに質問する。それはXも同じよう、いや、顔から見て―『キノコ?』みたいな顔をしている。
「例えばキノコ。キノコとゆう物は毒物か、食用、それか食べれるか食べれないか分からないもので図鑑に乗っているだろう。キノコとゆう物は誰かが食べた時にしか毒か、食用かそれは本人しか分からない。」
「例えばもし、誰かがキノコ狩りをしていた時にキノコを見つけた時、最初にすることは調べることだ。図鑑で調べて毒か、食用かを見分けるのは至難の業。専門家でも難しいくらいなんだから。」
「だが、もし図鑑にそのキノコが載っていて毒でもなく、食用でもないものだったらどうなる?」
いきなりの質問に彩芽やスティーデン、Xは固まって思う。 最初に口を開いたのはスティーデン。
「そりゃ、食べねぇだろ。」
「それに香りが着いていたらどう思う。松茸のようにとてもこおばしい香りだったら? 」
「それなら食うな。」
なんと直球な。だが分からなくもない。松茸の香りは、とてもじゃないが美味しそうな匂いがする。だが思う。それとこれは話が違うのでは?
「そう思うだろ。図鑑に乗っていなくても毒とも食用とも書いていなければ、人はキノコを取らないかもしれない。が、それに香りがついていると人は安心して食べてしまう。それを毒とは知らずにね。」
どうゆう事だ。さっきから話がズレている。
「いい香りがするから大丈夫と同じだ。それはその食べた人が病院に搬送され、やっとわかるとこ。何かしらきっかけがないと人は調べない。」
「話に戻るけど、【アブノーマル烙印】には表向きの都合のいい内容しかなく、デメリットである裏向きの話はない。だが、人は何かしらのきっかけがあれば調べられるが、【アブノーマル】を使った人達はもう消されたか、長年使っていなく、事例がなかったか。それは分からない」
「わかる事は、X。君はそんな情報をどこで聞いたのかね? さて、僕の中ではこんな感じだが、どうなのか教えてくれないかな? 」
リアは、興奮した様子から一気にガラッと空気が変わり尋問されるような気分になる。
リアの話についていけなかったスティーデンと彩芽は頭がちんぷんかんぷんになって一生懸命リアの言っていることを理解しようと思考錯誤する。
つまり、リアが言いたいのはXは【アブノーマル烙印】について詳しすぎるから……
「どゆこと? リア説明してくれ。俺達に分かりやすくな。」
「つまり、Xは【アブノーマル烙印】について詳しすぎる。それは何故か、それは身近でこの烙印を付けられた人物がいるか、もしくは、自分の経験か、てとこかな! 」
「つまりXは、もしかしたら解除する方法を知っている……てこと? 」
彩芽はリアの考えにも納得は出来るが、さっき言ったが【アブノーマル烙印】は解除することは、不可能とついさっき言っていたことを彩芽は知っている。
なのでリアが言っていることは、自分達の都合のいい解釈で、私たちの願望でもある。
リアは、現実主義者だ。 こんな矛盾したことは言わないタイプだが、私達もそう、今日は色々なことがありすぎて精神が参ってしまっているのかもしれない。
だが、リアの言っていることはわかる。さっきのキノコの例え方でわかるが、権力者とは自分の高い評判を下げられるような事は嫌いだ。
だが、分からない。なぜXは解けるとゆうことを言わなかったのだろうか。
何かしらの理由があって話さなかったのか、それがただ一つの疑問だ。
その時のXの顔は暗い表情をして直ぐに切り替え覚悟の目をしていた。
(えっ、これってもしかして……)
『……そうですね、これはお話した方が良いでしょう。』
『はい、そうです。私は世界で唯一【アブノーマル烙印】の解除方法を知っています。』
「は? 知っている? 」
おお!!! と三人は先程まで絶望的な雰囲気から一気に希望が見えたことに歓喜がわき泣いて喜ぶ彩芽。 だが、彩芽は、少しの疑問が残るも、今は、そんな事はどうでも良かった。
「ちなみに、どうして解き方を知っているのか聞いてもいいか? 」
リアは、興奮と疑問をXに言うとXは黙り込んでしまう。
『……申し訳ごさいませんご主人様。それはあなたの命令でも言えません。』
頭を下げXからは、聞かないで欲しいという雰囲気に僕達は、(よっぽど思い出したくないのだろう……) そう解釈して、この件について無理やり聞くよりXのペースで聞こう、そう思ったのだった。
「まぁ、いいや。ちなみにどのくらいでこの忌まわしき【アブノーマル烙印】の解除はどのくらいで出来るかな?」
リアは 仁王立ちして聞くと、Xはさっきの雰囲気はなく、無表情で淡々と話す。
『はい、優秀な魔道士でも、長生きしているエルフの魔女でも解くことは不可能でしょう。ですが私なら長くて2年、早くて1年半年で解除可能です。』
「「「おお!!! 」」」
歓喜極まった三人は、長くも短くもない希望の光、Xに神を信じない三人でも今は、Xが神に見えた。
「X、君は僕のご主人様だ。命令だ、僕達のこの忌まわしき【アブノーマル烙印】を解除したまえ! 出来るよね? 」
『はい、仰せのままに。』
跪き自信あるXの姿を私たちは頼る。
一方で、自分達は明日から三年間の長い鍛錬を受けると、同時に少しの間会えなくなる三人は子供らしく一つのベットで就寝した。