固有スキル
その時、光に包まれ急行落下している三人は、冷静に手を繋いで受け身をとる姿勢をしていた。
「いいか、もし地面が見えたら落ちた時でも受け身を取って少しでもダメージを軽くするんだ。」
流石は、スポーツ界で有名な選手だけではある。 冷静に判断をする思考回路に私たちは関心するが、
「でも、この速さだと多分着いた瞬間潰れると思うけど……」
ごもっともと言う内容にスティーデンは、
「そん時は、気合いでお前らを守る。」
「「おぉー!」」
納得しているように見えて、いま急行落下しているのに冷静な僕達の神経に三人は、引いてしまう。
すると、
『転移完了、これからあなたがた三人にスキルを獲得します。』
いきなりロボットの様な女性の声が急行落下している時に四方八方から聞こえてくる。
それを聞いたリアは、少し怒った様子で見えない人物に話した。
「スキル? 何をふざけたことを言っているのだい?僕達は今すぐ帰りたいのだか? 」
『……申し訳ありませんご主人様。私にはそのようなスキルを持ち合わせておりませんので。 それでは固有スキルの獲得を初めます。』
沈黙が2秒間だけ漂う中、三人は声を合わせる。
「「「ご主人様!? 」」」
それを聞いた、リアは、ご主人様と言う言葉に (意味がわからない)とでも言っている様な様子で見えない人物を探していた。
スティーデンや彩芽もリアのことをご主人様と呼んだことに(お前こいつと知り合いなのか? )とキャバオーバーしていた。
すかさず話す見えない人物は、プログラムされたかのように話し始めた。
『完了、【桐生 彩芽】に固有スキルを獲得。 【スキル】完了、【スペシャルスキル】完了、【ゴッドスキル】 完了、転移します。』
三人は黙って見えない人物の話しを聞く。
『次に【神月 スティーデン】に固有スキルを獲得。【スキル】完了、【スペシャルスキル】完了、【ゴッドスキル】 完了、転移します。』
『最後にご主人様、【リア・ウィディック】にスキルを獲得。【スキル】完了、【スペシャルスキル】完了、【ゴッドスキル】完了、【デットスキル】完了、転移します。』
『以上でスキルの獲得が完了しました。これから【イザラ王国地下】に送ります。ご主人様。』
そう言って、見えない人物の声は消えていき、急速に落下速度が早くなる。
三人は受け身の姿勢を取るが死ぬ、と思いながら頭を守ると、 三人はいつの間にか床に寝転がった状態になっていた。 そこは、薄気味暗い場所でさっきの見えない人物が言っていた、【地下】だとわかった。
そして、目の前には年老い太った白髪のジジイとフード
て見えないが、男達が私達三人を囲むように並んでいた。 そして、年老い太った白髪ジジイが顔を顰めて三人を見ている。
「なんだ、ガキか。まぁ、ちょうどいい。」
「よし、こいつらを眠らせろ【四季影】」
「「ハッ」」
フードで被った男達が私達三人に近づいてくる。
僕達は体制を整えようとするが、子供と大人の力では叶わず後ろから覆いかぶされ注射器の様なものを刺され、僕達三人は意識を失った。