11.
すみませんすみません寝落ちして投稿出来ませんでした
本当に申し訳ないです
目の前の美少女が男の子でした。しかも私の探してた暗殺者様。
「モーラ、ヴェールは警戒するような人物じゃないと思うの。だから、その物騒なものをしまってちょうだい」
一向にヴェールにナイフを突きつけて動かないモーラの前に回って、引き離そうとする。たかが5歳の腕力じゃ、うちの精鋭には全く通じなかった。
「そいつは昨夜、屋敷に侵入した暗殺者です。お嬢様が本気でそいつと友達になりたがってたから、1度目は見逃しました。2度目は、ありません」
「ごちゃごちゃうるせえ。俺はもう仕事をおりた。そいつとは元々接触しないつもりでこの店に隠れてたんだ。そいつから近づいてきたんだよ」
「黙ってください。今すぐこの店以外の所へ身を隠すかなにかしてくれればこのナイフは下ろします」
モーラの冷たい瞳と有無を言わせない声色で周囲の空気が一気にひりつく。一触即発の雰囲気だ。私は何も出来ないでいる。おじさんといえば、俺は関係ないとばかりに皿を洗ったり拭いたりして店じまいを始めていた。
「モーラ。やめてって。私は彼と友達になりたいの。もう私のことを狙わないって言ってるからいいでしょ」
私が何を言っても聞き入れてくれない雰囲気は、日本の学校でのいじめのようだ。少し寂しくなる。おじさんも頼れないし、こうなったら......。
私はおじさんが調理器具をしまている所へ行くと、あるものを抜き取って、木でできた机の上にそっと乗せた。思いっきり深呼吸して目を見開き、その柄をもち、ぶっ刺した。机を。
バンッ
店中に響く音にみんながこちらを振り向く。
「いい加減にしろって。喧嘩すんなよ。モーラ。彼と私はお友達。むやみやたらに邪魔者を排除していけばいいってもんじゃないのよ」
「お、嬢様......」
なんでこんなに上手くいかないのか。思わず殺気を出してしまった。ヴェールは机の包丁から目を離せないでいる。
涙目のモーラに向かって圧をかけながら話を進める。
「私がやめろって言ったらやめなさい。私の侍女なんだからそれくらいの融通がきかないと困る。返事は?」
「はい」
ぺこりと頭を下げて1歩下がったモーラはヴェールの事など頭から抜けたかのように落ち込んでいる。
「それからヴェール。私たちはもうお友達よね?」
渾身のレティシアナスマイル。ヴェールは戸惑ったように頷く。
今この空間の空気は私が支配したと言っても過言ではない。私は1度瞬きをすると、机から包丁を引き抜いた。結構跡が残ってるけど気にしないで。
さて、そろそろ私は帰らないといけないわね。暗殺者様の居場所はわかったし、大人しく帰るとする。
扉に向かっていき、振り向きざまにこれ以上ないまでに優雅なお辞儀をして扉をくぐった。
「では、ごきげんよう」
****************
レティシアナとかいうお嬢様が帰ったあとも俺とおじさんは、開いた口が塞がらないというようにほうけていた。蝶よ花よと育てられてきた世間知らずのお嬢様。そういう認識が強かったため、さっきの声と口調と表情は意外だった。
まだ心臓がドキドキしている。
ヴェルデは体験したことの無い感情に驚きを隠せないでいた。おじさんは呆れ顔をしていたが。
「お前、今すっごく楽しそうだぞ」
「は?なんのこと」
「わかってないのかよ」
確かにヴェルデは傍から見ればいいことがあったと思われても仕方がない顔色だ。さて、その感情は一体なんなのか。気づくのはまだ先である。
次話更新予定日:7月4日(月)
しばらくお待ちいただきますね




