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第21話 今回の目的

「ガァ、、、ギゼつしちまったのか。 ア”ア”~、声枯れてんな」


 ルチーノは埃っぽい空気を吸い込んで顔を顰めながら目を覚ました。

 互いの最強クラスの威力を誇る攻撃をぶつけ合い、その結果生じた爆発の衝撃によって気絶してしまった様だ。


(ライオネルは、死んだか?)


 そう思って周囲を見渡した時、自分の左斜め前の瓦礫が突然吹飛んでライオネルが現われる。

 どうやら辺り一帯の何もかもを吹飛ばした爆発の中で彼も人外的な耐久力を見せ、殆ど無傷で生き残ったようだ。


「生きてたのかよ、、、まあ、さっきの勝負は俺の方が10秒早く起きたから俺の勝ちだな」


 ルチアーノが勝ち誇った様に悪戯な笑みを浮かべながら言うと、ライオネルは露骨に不服な表情を見せて反論を返す。


「ワシは瓦礫の中で1分前には起きておったわッ! ただ、目覚めると視界が全て暗闇で『死んだのでは?』と心配に成っておっただけじゃ」


 どうやらライオネルは目覚めると視界全てが黒で埋まり、身体が重かった事から天国に来てしまったと勘違いしたようだ。

 その話を聞いてルチアーノは鼻で笑い、即座に皮肉で返す。


「状況把握に一分掛ってる時点でお察しだろ。昔教本に書いてあっただろ、『判断速度は何よりも先んず』ってな」


「マフィアに教本で説教される筋合いは無いわッ!! ・・・まあ良い、拳での語り合いは此処までにしよう。そろそろ本題だ」


 ライオネルはルチアーノの煽りに一瞬顔を真っ赤に染めたが、今度は自制心を働かせて怒りを一時飲み込んだ。

 戦友の意外な成長ぶりにルチアーノは少し面食らった様な表情を見せる。


「本題って、、、まさかお前アノ話をする為に此処まで来てくれたのか? 何か、態々悪かったな」


 今度はルチアーノから謝罪の言葉が飛び出し、ライオネルが面食らった表情を見せる。


「ああ、ワシも一度位直接会って話をしなくてはいけないと思っていたからな。しかし、VCFの大将がレヴィアスファミリーのボスと会って話をするというのは色々波風が立つから、色々と舞台作りが必要じゃった」


「ああ、だからあのゴミみたいな部下を連れてチョッカイ出して来たのかよ。だがまあ戦闘で会うのなら自然な話だし、人払いもしやすいか、、、」


 ルチアーノは少し関心した様に何度か頷く。

 その様子を見てライオネルは呆れた様にその顔を見て、頭を抱えた。


「お前はまさか、ワシが暇だから嫌がらせでお前達に攻撃を仕掛けたとでも思っていたのか?」


「うん、だってお前そういう奴じゃん。其れに暇だろ? 師匠だって昔暇つぶしでマフィアの拠点潰しに行ってたし」


「暇な訳が有るかッ!! しかも師匠の時は政府が消滅していたから暇だった訳でッ、何年前の話しとるんじゃ!!」


 数年ぶりの再会でも全く衰えない阿吽の呼吸で繰り広げられるボケとツッコミは、二人の関係値が如何に深いかを如実に表している。

 常識的に考えれば、対マフィア用軍隊であるVCFの大将と№1ビッグファミリーのボスが仲良く話ている光景ほど異常な物は無いだろう。


「はぁ、、、全く、お前は息子を預けるというのに心配は無いのか? ワシがもし父親だったなら相手がどんな奴か気に成って仕方が無いぞ??」


「いやッ相手が知らない奴だったら心配するけどさ。お前の事は良く知ってるし、唯でさえ迷惑掛けるんだからコッチからアクションをしてトラブル起こしたくなかった」


「・・・そうか」


 ルチアーノの発言にライオネルが少し照れた様な表情をする。


「でもまあこうして実際に来てくれた訳だし、互いの部下が不審がる前に話ておこうぜ。俺の息子、ディーノの件を」

今回もお読み頂きありがとうございました!!

最近PV数もうなぎ登りで、Twitterのフォロワー数いいね数もかなりふえています。


その為少しでも多くの時間を小説執筆の為に捧げたいと思い、バイトを辞める決断をしました!!

これからも毎日小説を投稿し、全力で走り抜けていくので応援宜しくお願いします!!


『『ブックマークと評価、そして感想を宜しくお願いします!!』』


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