国家機密を見せてでも
前回の更新から、だいぶ空いてしまいました……
申し訳ないです。
部屋の奥から戻ってきた美香は、分厚い資料を持っていた。
「これ……異能について、の研究資料。国家機密……も、ある」
そう言って資料を差し出す美香。
……いや、国家機密?
なんでこの部屋に?
意味がわからないんだけど?
「ど、どういうこと?」
僕は質問した。
「お願い、聞いて……くれたら、見せる」
ああ、そういうことか。
でも、国家機密を見せるってどんなお願いってなんだ?
「お願いは……私の友達、になって、ほしい」
「えっ?」
そんなことでいいの?
「というか、国家機密とか見せてくれなくていいから」
それで変なことに巻き込まれたら嫌だからな。
◆◇◆◇
「うぅぅぅ……」
今日は色々と大変だった。
僕は寮のベッドに倒れ込んだ。
この高校では、爆発なんて日常茶飯事らしい。
だから、爆発の後始末は教師に任せればいいとのこと。
爆発には慣れてるらしい。
僕は慣れたくないな。
ちなみに、美香の異能は《睡魔》という異能だそうだ。
任意の相手を眠らせる異能なんだとか。
異能ランクは準Aランク。
ほぼAランクってことだ。
凄いね。
僕とは大違いだ。
「怒濤の一日だった……」
本当に今日は疲れた。
校長の長い話を聞き、自己紹介があって、ヤバい人から逃げ、図書室の主と友達になった。
今となっては、校長の話など微塵も思い出せない。
「よし!寝るか!」
もう寝よう。
疲れたしな。
明日からは、普通の高校生活を送りたいな。