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ハズレ異能《糸操作》は最強です  作者: 抹茶
00. 目覚めた異能
1/6

プロローグ

 一週間くらい前。

 僕、吉川慎二は家でテレビを見ていた。


 何となくチャンネルを変えようと、リモコンに手をのばす。

 届かない。


 動きたくない。

 でも、届かない。


 僕はもう一度手をのばす。

 ピュー

 手から糸が出た。

 ピタッ

 リモコンに引っ付いた。

 ピュー

 糸が縮み、リモコンが手に収まった。


「えっ……」

 いや、もしかして……もしかしなくても、これって……


「異能ォォー!?」

 つい、叫んでしまった。


  ◆◇◆◇


 国立異能研究所。

 その名の通り、国立の異能研究施設だ。


 そこで僕は検査を受けた。

 今は結果が出るのを待っている。


 すごい異能だろうか。

 無双とかしてみたいなぁ。


「えー……結果が出たので伝えさせて頂きます」

 若い男性研究員が部屋に入って来て言った。


「ど、どうでした!?」

「これが検査の結果です」

 研究員が1枚の紙を差し出す。


 なになに……


 異能

 《糸操作》異能ランク D

 粘糸と鋼糸の二種類の糸を操る。


「え~と……微妙……」

「そう……ですね」

 研究員が苦笑した。


 異能は6つのランクに分けられている。



 異能ランク E

 国家にとって有益でなく、また脅威とならない異能。


 異能ランク D

 国家にとって多少有益、もしくは脅威となる異能。


 異能ランク C

 戦場で複数人での戦闘が可能な異能。

 または国家にそれなりの利益をもたらす異能。


 異能ランク B

 戦場で単独での戦闘が可能な異能。

 または国家に大きな利益をもたらす異能。


 異能ランク A

 広範囲に影響を与える事が可能な強力な異能。

 または国家にとって最大級の利益をもたらす異能。


 異能ランク S

 国家機密



 こんな風にランク分けされている。

 僕の異能ランクはD。

 国家にとって多少有益、もしくは脅威となる異能……だ。

 多少……か。

 微妙だよな。


「え~と、まあ、ハズレ異能……ですね」

「ハズレ異能?」

 初めて聞いたな。


「ハズレ異能っていうのは、我々研究員が言ってるだけなんですけど……」

 研究員の説明をまとめると……

 ランクDの異能者は国家にとって多少の利益、脅威となる。

 だから、ランクC以上の異能者と同じ様に、異能学校に通うことになるらしい。

 ランクEの異能者は異能学校に通わないのに。


 でも、異能学校って楽しそうだけど?

 その疑問に答える様に研究員が言う。

「異能学校に通うというのは、国に全てを管理されるという事なのです」

「国に全てを管理……」

「ええ。その上ランクDの異能者は、国から雑に扱われるんですよ。僕もランクDの異能者なので……」


 ランクDってそんな感じなの……

 先が思いやられるなぁ……


「え~と、まあ、あなたには清煌異能高校に通ってもらいます。」

 清煌異能高校……いい噂を一つも聞いたことなんだが。


  ◆◇◆◇


 清煌異能高校に通うまでの間で変わったことといえば……自分の異能であやとりが出来るようになったこと……だろうか。



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