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悪意のある普遍的な思想

細胞原理主義者は猫を噛む

作者: レー・NULL

 細胞原理主義者は猫を噛む。挙句かかれて穴を穿つ。たとえ微小なゲノムが入ろうとも、愚か者には見えないだろう。細胞信仰者は肉を切る。ショーに参加しないのは正二十面体の物質である。壱が零になった後には、千となり、万となり、億となる。貴方は常識を壊す事が出来るでしょうか……。


 この際何でも良いのです。そこにあるタニシを取ってくれとでも、安直ですか、そうですか、ならばリボソームが読み取る3つの記号でもなんでもいいです。少なくとも目の前にあることを、それを見ることが出来ますかという話です。猫を噛んで顔に傷が出来るのであれば、それは貴方の準備が足りないのです。


 そもそもの話です。見えていると思っている事自体が問題ではありませんか。DNAが何をしているかなどと、解っている気になっているだけです。本当に見えているのであれば、貴方が細胞を信仰することは無いでしょう。猫を噛んで対象が居なくなるのであれば、それは貴方の視点が足りないのです。


 生命体の定義を理解している人は居ないでしょう。だから、六角形にしか見えない物体を生き物などとのたまうのです。NかRかなどとそんなものは意味が無いのです。それこそ、林檎と梨の違いというものであり、そんな些事に囚われるのです。猫を噛んで変化がないのであれば、それは貴方の疑心が足りないのです。


 生命体という事に然したる意味は無いのです。なぜなら、それは人間が勝手に分類しただけのものなのですから。セントラルドグマに拠らなくてもいいのでしょうか、少なくとも大きな変換期は何れくるのでしょう。それは無生物から始まるはずです。人工物であれ、自然物であれ、それは生命体に牙を向きましょう。貴方の中の生命体の何割が生き残っていますか。



 細胞原理主義者は猫を噛む。挙句かかれて穴を穿つ。たとえ微小なゲノムが入ろうとも、愚か者には見えないだろう。細胞信仰者は肉を切る。ショーに参加しないのは正二十面体の物質である。壱が零になった後には、千となり、万となり、億となる。貴方は常識を壊す事が出来るでしょうか、それとも、常識という重りと共に海に沈むのでしょうか。正直言えば、興味はありません。その頃には、おそらく私は、箱の中の猫を見れない姿なのですから。


「人間は見るものを自分で選ぶ」

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