あとがき
くだらないミステリ小説が好きです。
読後の感動とか高尚な思想なんて抜きで、小説を読み終わった読者が「やられた!」と舌打ちしているところを陰で笑っているような、稚気に溢れる作者が好きです。
だからやっぱり、僕はミステリの花形はクローズド・サークルだと思うし、百年も前に使い古された「いかにも」な舞台設定を愛しています。
嵐の孤島、吹雪の山荘。血塗られた連続殺人と読者をあざ笑うかのような犯人の影……。
ということで、「いかにも」な館ものの推理小説『無能探偵と死者の館』でした。
ではまず、まだ最後まで読んでいない方へ。
この小説では人がたくさん死にます。主人公と謎の殺人鬼さんが一緒に孤島に閉じ込められます。そんなホラーや謎解きが好きな方は是非、第二章あたりまで辛抱して読み進められると素敵な感じです。
次に、最後まで読了していただいた方へ。
色々ツッコミどころの多い稚拙な推理小説ですが、最後まで読了していただいたことに最大の謝辞を申し上げます。
ありがとうございました!
ついでに、みなさんが今「やられた!」って感じになっていることをお祈りしています。ニヤニヤ。
ではでは、また機会があればお会いしましょう!
深夜あかり