表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

アホな話。その2

作者: 篠崎

昨晩投稿させていただいた『アホな話。』の続きです。

「へぇ……」

 いやいやいやいや。

 なに感心した声で「へえ~」とか言ってんだ俺。トリビアか?

 おかしいだろ。これ、誰だよ。


「それを見ても、自分には妹はいない、ってシラを切るつもりかい?」

 厳しーい口調で顔に呆れを表す背広のおにいさん。

 この俳優、演技で俺をだましてオスカー像でも狙う気だろうか。

 俺は、あらためて渡された紙を凝視する。

 メイ、って、名前がもう安直っつうか。

「……まさか親父に隠し子がいたとは」

「はあ!?お前とぼけるのも大概にしとけよ!!」

 だん、と目の前の机が揺れる。

 あーあ。背広のおにいさんはテンパって口調がすさみはじめている。怒鳴りたい気持ちは俺にもわかる気がするようなしないような。

 いやでもこれ、ちょっと待てよ。


 おかしくね?


 現在、俺は妹殺しの異常な兄貴として取調べを受けている。

 しかし、俺にはその記憶がまったくない。というより、一人っ子の俺には妹が殺せない。

 なのに、俺には妹がいるのだという。

 どゆこと?



「いいか。君がやったことは犯罪なんだ。兄妹を殺すなんて、大問題なんだぞ?」

 ううむ、ううむ。

 うん、さっぱりだ。俺にはわからん。

 俺はおそるおそる、渡された紙の記入された方の紙面をオモテにして示した。

「ひょとして偽装とかじゃ」

「だから!!まだ言うのか君は!!」

 だん、と目の前の机が揺れる。

 第一印象が切れ者に見えたんだが、どうやら短気な方のキレ者のようだ。

 それにしてもこの激昂ぶり……演技じゃないと見て間違いないのか?

 冤罪決定だろこれ。

 俺、ヤバくね?



「……あの、親にも聞いたんですか?」

「なにを」

 すげーケンカ腰なのは俺の気のせいじゃないだろ。

 ……ありゃ?


「俺とか、その、妹とか」

「あのな、そんなこと聞かなくてもわかるだろ。ご両親は2人とも泣き崩れてたぞ」

 はあ?


 ちょっと気になったことがある。

 さっきからドアの隣に立ってるミスター・スキン刑事。

 俺のことをずっと見てるんだけど、なんかこう、


 ……めっちゃ笑い堪えてるんですけど?


 背広のおにいさんのベタな説教は続いている。

「君はご両親の気持ちも考えて、きちんと僕らに話すべきだ。それがご両親と妹さんに対する、償いってやつだと思わないかい?」

「いや……」


 ええ?

 ここにきて、まさかのドッキリ?

 冗談きつくね?


 そんなアホな。

続けようとすれば書けるのではないかと思います。

もし続きを書くなら、ドッキリでした、では続けられないような気がしますが。

ご意見・ご感想をよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] これからまさかの展開になってしまうのか?!と期待をしています。ありきたりな流れを変えるのは頭をフル回転しないといけないと思いますがファイトです!これからが楽しみなので引き続き読ませてもらい…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ