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トリオコント(玩具店)

作者: ルク穴禁

ツッコミは客。

ボケ1は店員。

ボケ2は客2。

ーー玩具店の店先の目立つ所に日産GTRニスモのモデルカーがあった。珍しい物だ。ツッコミは欲しかった。


ツッコミ「店員さん、これいくら?」

ボケ1「それは売り物じゃないんですよね~」


ツッコミ「3万でどうだろう」

ボケ1「それだけじゃ、ちょっとね~」


ーーツッコミの後ろにボケ2が現れる。


ボケ2「待った! 5万円出すから俺に譲ってくれ」

ツッコミ「何!?」


ーーツッコミとボケ2による一騎討ちの即席オークションが始まった。


ツッコミ「じゃあ、10万だ」

ボケ2「12万円!」


ツッコミ「15万」

ボケ2「20万円!」


ツッコミ「30万」

ボケ2「50万円!」


ボケ1「お客さん達。ラチが明かないでしょ。紙とペンを渡すから、相手に見られず金額を書いて一発勝負にしません? 最低金額は50万円で」


ツッコミ「いいだろう」

ボケ2「俺も乗った」


ーーボケ1が、ツッコミとボケ2にA4サイズの紙とボールペンを渡す。ツッコミとボケ2は少し離れて、金額を書き、紙を折ってボケ1に渡した。


ツッコミ「どっちが勝ってるかな」

ボケ2「俺の勝ちだぜ」


ボケ1「結果を発表します。最初に来たお客さんが51万で、後から来たお客さんが60万円と書いてあります」


ツッコミ「負けたか。大切にするんだぞ」

ボケ2「え、あ、はい」


ーーボケ1とボケ2は店の奥へ行く。


ボケ2「勝っちゃいました。どうしよう」

ボケ1「何やってんだよ。あいつに高値で売り付ける算段が。お前が勝ったらバイト代から引くからな」


ーーツッコミとボケ1は目が合い、会釈する。


ボケ2「そんな~。なかなか帰りませんよ、あの人。どうします?」

ボケ1「チャンスをやる。もう一回勝負させよう」


ーーボケ1とボケ2は店先に出てくる。


ボケ1「もう一度勝負しませんか?」

ツッコミ「勝負?」


ボケ1「もう1台、色違いのGTRニスモがあるんですよ」

ツッコミ「ほう。しかし、君に譲るよ」


ボケ2「いや、困ります!」

ツッコミ「困る? 何で?」


ボケ2「もうお金がありません。60万円は大金です」

ツッコミ「君も大変だね。じゃあ、店員さんが50万円以上って言ってたし、俺の金額プラス1万円で君に譲るよ」


ボケ1「困ります!」

ツッコミ「困る? 何で店員さんまで」


ボケ1「え、あ、いや。安く売りたくないので。帰ってください!」

ツッコミ「買うところを見届けて帰るよ」


ボケ1「…………わかりました。51万円にプラス1万円の52万円で、後から来たお客さんの勝ち!」

ツッコミ「待て待て。USドルだよ? 俺は最初から一言も円とは言ってない」


ボケ1とボケ2「「えっ?」」

ツッコミ「51万USドルプラス1万円。情けで円高設定にして1USドル=100円換算にしてやる」


ボケ1とボケ2「「えっ?」」

ツッコミ「日本円に換算して5101万円だわな。頑張って払えよ」


ボケ2「そんなの無理だよ!」

ツッコミ「俺、こういう者なんだ」


ーーツッコミは二人に警察手帳を見せる。


ボケ1とボケ2「「警察!?」」

ツッコミ「この辺で粗悪な商品を高値で売り付ける玩具店があると情報が寄せられてね。証拠は十分、任意同行願えるかな?」


ボケ1とボケ2「「すみませんでしたーーー!」」

ツッコミ「やっぱり、グルか」


ボケ2「しまったー!」

ツッコミ「話は署で。たっぷり絞ってやる」

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[良い点] わかりやすくて面白かったです。
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