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とりあえず死んだ



目が覚めたら全く知らない家の中にいた。


「ここは・・・?」


えっと・・・なんで家の中?確か坂田さん乗ってて・・・さっちゃん迎えに行って・・・

さっちゃん!


「さっちゃん!」

「なに?」


後ろから妹の声がした。

振り返ると妹がお盆を持って立っていた。


「よかった・・・って何してるの?」

「あ~・・・とりあえずお茶みたいな?」

「え?」

「あ~儂が説明するよぅ」


妹の奥から白髪のおじいさんが現れた。

おじいさんは私の前にちゃぶ台を持ってくると対面に座り、妹から湯呑を受け取った。

妹は私の前にも湯呑を置いた。


「とりあえず自己紹介だよぅ。儂、神。よろしく」

「鷲上さんですか、コンタ アマネです」

「あ、いやいや、鷲上って名字じゃなくて神様ってことじゃよぅ。君たちは死んじゃったんだよぅ。」

「はぃ?言ってることがわからないですが?てかここどこですか?誘拐ですか?警察呼びますよ?」


神?死んだ?何を言ってるんだこの人。

異常者かな?早くさっちゃんと逃げないと。


「あ~・・・おねえちゃん、私たちバイク乗ってたでしょ?で、電信柱にぶつかって私たち死んじゃったみたいなの」


妹がおじいさんと同じようなことを言っている。

死んでいたら私たちは幽霊か!ってツッコミたくなったが言わなかった。


「信じらんないんでしょ?そこの窓から外見てみなよ」


妹が指指した窓を見た。


「・・・宇宙?」


テレビで見るような様々な星や燃える星、凍った星が動いているのが見える。


「信じて貰えたかな?ここは神様である鷲の家じゃよぅ」


私は改めて自称神のおじいさんを見た。

ステテコに腹巻にタンクトップって・・・昭和のおじさん感全開なんだけど。


「分かりました。それで神様が何の用ですか?」

「ん~・・・さっき君たちが死んでるって言ったことなんじゃけど原因作ったの儂なんじゃよぅ。すまんのぅ」

「どういうことですか?」

「実はさっき地上に堕天した天使を捕まえに行ったんだけどその時うっかり捕まえた天使を落としてしまってのぅ。それが君たちの目の前に落ちてきてそれを避けて事故を起こしてしまったんじゃ。」

「それで・・・?」

「あ、やべぇって思って色々回収してくっつけたんじゃよぅ。

で、今に至るわけじゃよぅ」


つまり私たちは神様?のミスで死ぬことになって罪滅ぼしに蘇生されたってことみたい。


「話は分かりました。とりあえず、神様のミスは許します。蘇生してくれてありがとうございました。家に帰らせてください」


私の発言に神様は顔を歪めた。


「実はのぅ・・・君たちはもう帰れないんじゃ」

「はぃ?」


何を言ってるんだこの人は


「世界の法則みたいなやつで君たちは今までの世界には帰れないんじゃよぅ。だから違う世界で生きてもらうんじゃ」


えーっと・・・つまりゲームみたいに異世界召喚みたいなやつ?

嫌に決まっている。苦労するのが目に見えているし、何よりバイクがいじれない。


「・・・拒否は?」

「拒否されるとさっきの電柱のところにバラバラに置かなきゃいけないんじゃよぅ」


つまり拒否すれば死んじゃうのか・・・選択肢が無い。


「ちなみにサトワくんは納得してくれたんじゃよぅ」


妹の方を見るとこくんと頷いた。


「わかりました。違う世界で生きます」


半ば強引に納得した。


「すまんのぅ、それで新しい世界なんじゃがのぅ」


ゲームのように剣と魔法のファンタジー世界のような感じかしら?それとも機械文明がめちゃくちゃ発展しているとか?


「ん~~説明すると大変だから自分で体験すればいいと思うのぅ」


ん~・・・頭痛くなりそうだ説明無しとかおかしいでしょ


「神様の間違いで死んだのに・・・」

「う・・・」

「おうちにも帰れないのに・・・」

「ぐ・・・」

「大切な坂田さんも壊されて・・・」

「わかったわかった!新しい世界の説明はする!」


どうやら私のぼそぼそ口撃が効いたようだ。


「2人が行くのはファンタジーな世界じゃよぅ。モンスターや亜人とかもおる。」


どうやらファンタジーの世界のようだ。


「いきなりそこで生活しろというのは大変だと思うから何個か特殊能力をあげるんじゃよぅ。それをうまく使って生きてほしいのぅ」


神様がそういうと私たちの体の周りが光出す。


「グッドラック!」


私が最後に見たのは神様のサムズアップだ。


正直ちょっとイラっとした。




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