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十八話

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「では、遠征中の報告を聞きたい」


 アウルがフムス防衛戦から帰還してから三日が経った。すぐに執務に復帰しようとしていたのがミラから強い反対を受けてしまい、自室に軽い軟禁状態だった。


「開発部門はオートマチック方式のライフルを完成し、軽機関銃と拳銃の開発に成功。後、手榴弾などの開発も最終段階に入っております。


 金属製の船の設計と自動車は順調であります。しかし、航空機に関してはお手上げです。機体設計や魔法機関の開発など他の技術も応用が出来ずににっちもさっちもいかない状況です。


 S・R(セヘル・リッター)については高機動型、支援型、重装備型、偵察型の改修が進んでおります。又、初期型も武装を強化する計画しております。以上です」


 小麦などは去年と同じか上回る量が収穫できる見込みだ。経済や公共事業は順調、治安も維持が出来ている。開発も航空機以外は上手くいっている。


「では、俺から。今回の防衛戦での功績により、子爵となることとなった。そして、カラミタ領の北西に位置するドラウト領を拝領する。そこでカラミタ領と行政を統一するため、武官と文官から派遣することにした。その選抜を頼みたい」


「「かしこまりました」」


 アウルが会議の終わりを告げて、解散となった。アウルは決済の書類が溜まっているため執務室に戻った。


「人口が増えて、この町では手狭になっているな。しかし、増設や新しい町を作ろにも今は街道や病院などの建設で人手が足りてない」


「また、難しい顔をしているね」


「ノックをしろ、アマンダ」


「あら、呼び捨てにしても大丈夫なの?」


「忘れていた。すまない」


 アマンダはコーヒーを入れるとソファーに座った。


「久しぶりに恋人と会えたのにそんな反応なら浮気をするわよ」


「すまない。少し悩んでいたんだ」


 アウルとアマンダはS・Rの開発で長い時間を共有し、お互いに惹かれ、アウルが告白し恋仲となったいた。しかし、アウルが貴族になったことでアマンダは距離を置き始めていた。


「俺にもコーヒーを淹れてくれ」


「はい」

 とアマンダは自分が飲んでいたカップを渡した。


「今更、間接キスがどうのこうのとかは言わないでしょ」


「そうだが、、、」


 アウルが受け取らずにぼーとしているとアマンダ悲しそうに言った。


「凄くね、辛かった。アウルが戦争に行って、もしかしたら死ぬんじゃないかって。確かにアウルのS・Rは普通のより頑丈で安全ってことは作った私が知ってる。けど、毒や生身で襲われたらS・Rも意味が無いって思ったら怖くなってね。けど、無事に帰ってきてくれて良かった」


 アマンダは言い終わるとアウルを抱きしめた。アマンダの頬には涙が流れていた。


「すまない、心配をかけたな」


「いいの。私は貴方を守るためにいろんな物を作るよ。けど、一つだけ約束して、必ず生きて帰ってくるって」


「わかった、必ず帰ってくる」


 アウルはアマンダの頭を撫でながら答えた。何度、この温もりに助けられただろうか。重圧で心が折れそうな時や先頭に立ち続ける孤独感からアマンダから助けられた。 


 しかし、自分と結婚したら王国から守り切れるか不安で一歩が踏み出せずにいた。


 だが、もうやめだ。自分の心に嘘はつきたくない。


「アマンダ」


「なに?」


「結婚してくれ、必ず守ってみせる」


 アマンダは驚いた顔をした。


「私、平民だよ」


「そんなの関係ない、俺だって元は平民だ」


 アウルはアマンダをじっと見つめた。


「断らせる気が無いくせに」


「当然だ、俺は王国を変える男だ」


 二人は揃って笑った。


「良いよ、奥さんになってあげる」


「ありがとう、アマンダ」 


 口づけを交わし、抱きしめた。


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