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十五話

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 今回の防衛戦の総大将である西の辺境伯ミリス・アビスポンは撤退後、フムス穀倉地帯からの全面撤退を決め、町の守備隊も同時にアビスポン領に撤退を開始した。


 しかし、撤退を出来た守備隊は極僅かであった。フムスの人々は公国軍の勝利を聞きつけると反旗を翻し、守備隊や王国軍を攻撃した。


 多くの町で銃が確認され、王国を苦しめた。アウルが危惧した通り、銃は極秘にフムス地方に輸送され、町々の反乱に使用された。


「やはり、反旗を翻したか」


「守備隊も殆ど合流できずに壊滅したようです。王国の補給隊も襲われていて、兵も疲弊しています」


 アウル達は無事にアルディート隊と合流し、アビスポン領を目指していたがモルトから送られてくる情報で王国の現状が知ることが出来た。


「俺達の食料も厳しいなっているな。しかし、こんな状況でもうちの兵は丈夫だな」


「鍛え方が違いますからね」


 カラミタ領兵は食料が少ないと聞くと森などで食べれる魔物などを自主的に狩り、食料を確保していた。


「そういえば、レイ王子からこの剣を奪ってきたんだが」


「アウル様!もしかしたら、現状を変えることが出来るかもしれません!」


 アルディートがレイから奪ってきた剣を見ると興奮していた。その理由を聞くとアウルも悪い顔をして、モルトの部下を呼んだ。


 五日後、補給隊への襲撃が止まり、残存している王国軍は無事にアビスポン領に着くことが出来た。


 更に一週間後、アウルの姿はヘルト王国首都クレネにあった。


「カラミタ卿、無事で良かった」


「ピグロ閣下もご無事で何よりです」


 ピグロは敗残兵を纏め上げて、無事に帰還していた。アウルより一足早く、王都に来ていたため、アビスポン領で合流は出来なかった。


「ここだけの話なんだがカラミタ領の北西の領主が戦闘で亡くなって、後継者も居なくて空白になっていたのだが、貴公が拝領することなった」


「それはまた、何故でしょうか?」


「今回の撤退を支え、被害を最小限に止めたことを評価された結果だ。しかも、唯一公国軍との戦闘で勝利した部隊でもあったしな。そこで私とミリス殿が推挙した」


「それは格別のご配慮、ありがとうございます」


 爵位も上がるとピグロは付け加えた。


「後、銃の開発と生産が命じられた。特にミリス殿は今回の失態を挽回するため、カラミタ卿に協力を申し出ていた」


「推挙して頂いた恩は必ず、返します」


「私も五百丁を譲ってほしい」


「かしこまりました。領地に帰りしだい準備致します」


 ピグロはありがとうと言い、離れて行った。こうして、アウルの目標は達成された。一つ目は銃の有効性に気付かせて、販売を拡大させること。二つ目は爵位を上げること又は貴族達に名前を売ることであった。


「さて、この伏魔殿を抜け出したいな」


 と呟き、公国との条約の内容を確認するため、情報収集に向かった。


「あれがアウル・カラミタか。厳しいそうだな」


 アウルを見ていた人影は伏魔殿に消えた。


「しかし、アウル様も二つ名を頂けるとは」


「別に要らなかった。夜会もお姉さん(ババァ)に囲まれて大変だった」


 はっはっはとアルディートはアウルの愚痴を笑い飛ばした。アウルとアルディートは式典や夜会で王都に約二週間滞在していた。


「黒騎士ですか!良いではないですか」


「確かに俺のS・R(セヘル・リッター)が黒いからって安直すぎるだろ」


 フムス地方の返却、賠償金等を盛り込んだ条約を締結し、外交でも敗北してしまった。敗戦を払拭するために新たな英雄を王国は作り上げた。


「新しい領地を見てからカラミタに戻る」


「了解いたしました」


 馬車から王都の街並みを見ながらアウルは華やかな建物と孤児や物乞いが目についた。


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