十一話
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「ミラ、行ってくる」
「ご無事の帰還を待っております」
ミラは年を重ねるごとに容姿は母に近づき、美しくなっている。最近は婚約を申し込む貴族もいるがアウルが全て、断っている。ミラには自由な恋愛をしてほしいとアウルは願っていた。
「各部隊、欠員無し。試験小隊は先行し、偵察を命じております」
「では、征くぞ」
「全機、搭乗!前進せよ」
アルディートの号令で移動を始めた。町の住人たちは歓喜の声を上げ、手を振っていた。
「今から間に合うのかね?」
「モルトの情報によると小規模な戦闘は起きているようですが大部隊による越境はしていないようですな。全軍が集まった所を殲滅しようとしているのでしょうかね?」
「わからんな。十年前の侵攻の時は兵の略奪を許していたのか?」
「はい、確か」
アウルは最悪の場合を考えていた。それは反乱である。今回の防衛戦はこちらの負けだろうと予想し、計画を練っていたが変更する必要が出てきた。撤退するには穀倉地帯を抜けなければいけない。
戦闘地域に住んでいる人達はもとは公国の住人だ。公国軍が勝利すれば、反旗を翻し、こちらを襲ってくる可能性は十分にある。
「まぁ、いい。先ずはピグロ領軍と合流しなければな」
アウルが考え込んでいたら突然、思いついたようにアルディートは話を変えた。
「しかし、ミラ様はお美しいなられたましたな。年々、リーフ様に似てきてらっしゃる」
「やらんぞ」
「アウル様に殺される前にサージ様に殺されます。しかし、嫁ぎ先を決めた方がよろしいのでは?」
「政略結婚なんぞさせん。ミラには幸せになる権利があるのだ。あの脂ぎった豚貴族にやるものか」
アウルの目は真剣だった。しかし、ミラの年の他家の令嬢は確かに許嫁や既に結婚しているのが普通であった。好きな人が居てもおかしくない年だがそういう話は一切ない。心配である。
「私もアウル様が心配です」
「何か言ったか?アルディート?」
「何も」
当然、アウルも結婚適齢期である。自分のことは棚に上げて、妹の心配をしている当人をアルディートは心配していた。
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「カラミタ卿、早かったですな」
「兵達が優秀だったので、予定よりも早く着くことが出来ました」
比較的、早めに着くことが出来たようであった。屋敷は前に来たときよりも慌ただしく、遠征の準備をしていた。
「それがセヘル・リッターかね?」
「はい、カラミタ領の虎の子であります」
「存在感がありますな」
ピグロはアウル達が待機しているところに自分でわざわざ会いに来ていた。
「出発は明日の朝になりそうですな。王国の危機というのに集まりが悪い」
「確かに。間に合うのですか?」
「越境は確認されてはない。公国内の王国の間諜からの報告では大規模な軍の移動は確認されていないようですな」
「着いたら、戦闘が終わっていましたでは話になりませんから」
「その時は、遅れてきた者の首を王家に献上しましょうかね」
モルトが手に入れた情報と状況は変わっていないようだ。しかし、ピグロは簡単に自分の派閥の貴族を犠牲に保身を図ると即答した。
「では、私はこれにて」
「そうですか。では、また明日」
アウルは士官を集め、計画を練る。また、全員がカラミタ領の土を生きて踏みしめるために。
セヘル・リッター(量産機)
全高 2m
重量 200㎏
装甲 魔鉄合金
武装 魔法剣×1
セヘル・ライフル×1
通信中継装置(一部の機体のみ)
アウルが発案し、基本設計をフラルゴが担当、アマンダ博士の協力があり、完成した。一部には通信中継装備を積んでいる機体がある。
セヘル・リッター(アウル専用機)
全高 2m
重量 350㎏
装甲 魔銀合金
武装 魔法剣×1
セヘル・ライフル×1
セヘル・キャノン×2
通信中継装置
量産機を得た情報を元に再設計を行い、魔方陣や装甲などには魔銀や龍の角を使用していたりする。両肩にセヘル・キャノンを一門ずつ装備している。重量が増えているがスラスターを増設をして高機動を実現している。




