本日は月曜日
俺の部屋に悪魔(?)が憑りつくといういう意味不明な事件が起こったものの、それ以外は特に何事もなく、無事月曜日を迎えた。
今日やろうと思っていることは二つ。一つはAさんになぜあの場面を撮影していたのかを聞くこと。もう一つは、おかっぱ眼鏡の少女探しである。が、学校につき朝のホームルームが始まった時点で、さっそく目的の一つを果たせないことが判明。Aさんは学校を休んだのだ。
単純に俺と顔を合わせたくなくて休んだのか、それとも普通に風邪をひいたのか。どちらかは分からないが、今日話せないことに変わりはない。まあ急ぎの用というわけでもなかったので、あまり気にしないことにする。
で、適当に授業をやり過ごして昼休み。
俺は急ぎめに弁当を食べると、さっそくおかっぱ眼鏡少女を探しに学校内の探索をしようと、教室の外へと歩を進めた。すると、昼休み中に俺が教室外へといくのが珍しかったのか、クラスメイトの男子Bが話しかけてきた。
「お、今日はもう食べ終わったんだな、珍しい。そういえば、この前俺の後輩にお前の話をしたんだけど、なんだか随分と興味もっちまって、会いたいって言ってきたんだよ。今度都合のいい日があったら悪いんだけど会ってみてくれないか?」
そう言って、Bは手を合わせながら俺に頼み込んでくる。
いったいどんな風に話したら俺みたいな男に興味を持つのかは不思議である。そもそも俺とBの間には他人に話せるほどの付き合いなどないはずなのだが。
少し誤解されそうな言い方になるだろうが、少し気になったことを聞く。
「別にあうのは構わないけど、その後輩って男? それとも女?」
Bは少し顔をにやけさせながら言ってくる。
「へぇ、お前ってそういうことに拘らないタイプだと思ってたけど、やっぱり興味あるんだな。安心しろ、もちろん女だ」
そういうことがどういうことかよく分からないが、さらに聞いてみる。
「ちなみにその女子って、おかっぱで黒縁の眼鏡をかけてたりしない?」
俺の言葉を聞き、Bは不思議そうに俺を見つめてきた。
「いや、別にそんな子じゃないぞ。背が高くて、髪は肩ぐらいで切りそろえてるボーイッシュな女の子だけど。何? お前ってメガネっ子好きだったの?」
「いや、違うなら構わないんだ」
不思議そうに首をひねっているBを見ながら、さすがにそこまでの偶然は起こらないかと内心で安堵する。とはいえ、これはこれで面倒な事態に巻き込まれた気もするが。気軽に会うとか言わなきゃよかった。
俺は内心の後悔を表に出さないよう注意しながらBに軽く頭を下げ、教室から出て行った。




