表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リシアンの契約 ~呪われた世界と聖なる夜の仔~  作者: 水森已愛
第一章 『リシアンの契約Ⅰ』
5/51

第3話 ~すべては約束の定め~

光を受けて紫色に輝く、ぬばたまのような黒髪に、瑠璃るり色の瞳。

まるで、ほんとうの親子のようにおそろいだった、お義母さんとぼく。


紅葉の木々の合間をって、手を繋いで歩いた。



「ごらん、あのちいさいのがりす、あの耳の長いのがこうさぎ。

 あの賢そうなのがめすおおかみ」



「なんで、みんな光っているの?」


「それは、宝石を宿しているからだよ。

 その身体のまんなかに、輝く<アルミナ>を宿しているんだ」



「あるみな?」


「そう。生きとし生けるものの、命と証、特別製の心臓。

 たとえば、魔法によって作られる、従属じゅうぞくの証がそれだ」


「じゃあ、おかあさんが、ますたーってこと?」


「そうだね。……は賢い子だ。

 いずれ、お前には……を施してやろう。

 ――それがわたしとお前を繋ぐ、<最初の約束>だ」


「……やくそく?」


ぼくは無邪気に繰り返し、笑った。



「――そう、“約束”だ。」


そう言って、トウヨウの約束――……

「指切り」をしてくれたお義母さんは、優しく、とても優しく笑んでいた。



思えば、そのときからあの別れは決まっていた。


約束された、別れの運命さだめ


だけど、それでも、ぼくは、――…。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ