~登場人物紹介・ネタバレ含む改訂版~
核心に至る大幅なネタバレを含みます。
後日談・アフターエンドロール編までお読みになってから、
お読みになるのを強くおすすめします。
リシアン…(夜宮涙花/よるみや・るいか)
主人公。十二歳。
光があたると紫の光沢を放つ。濡羽色の黒髪に、
オオルリやルリビタキを思わせる、瑠璃色の瞳の少年。
瑠璃の魔女の義理の息子。
亡き義理の母の約束を果たすため、
彼女のなくしたかけら(=心残り)を、探す旅に出るとともに、
常闇の世界を照らしてゆく魔法使い、
“蝋燭の灯し人”として生きることを決意する。
同じ魂を起源とする“月花”(『鏡の森のエトワール』より)
が青色の月光蝶なら、リシアンは幸福の青い鳥の象徴。
本当の名前は<リシアンサス・バレンタイン>であり、
ある存在の生まれ変わり。
リシア・ルチア…(夜宮星乃/よるみや・ほしの)
通称・瑠璃の魔女。
両親を失った幼きリシアンを育てた義理の母親。
リシアンと同じ髪と瞳の色を持つ、妖艶かつ清廉な印象の女性。
切れ長の瞳で、着物姿がよく似合う。
青の国・ラズーリ禁猟区の、“禁じられた森”にひっそりと住んでいた。
死に際に、リシアンと約束を交わす。
魔女と呼ばれ人々からは避けられていたが、
深い愛情と包容力を備えた、身も心も大変美しい女性。
古の聖女・聖ルチアの生まれ変わり。
昼の世界では存命。
いまだ秘密を持っていそうだ。
紫尾=紫緒…青いたましい型の使い魔。
(オラシオン)
リシアンの従者で相棒。
内側から発光する群青色の体に、金貨色の瞳。
可愛らしいおばけに、ぴょこん、と柔らかな触覚が生えたような容姿。
しぐさも小動物のようで、愛らしい。
一方で口調はひどく古臭く、江戸時代の町民のよう。
言葉づかいは少々乱暴ながら、
長い時を生きてきたためか、非常に面倒見がいい。
その正体は、青の神・オラシオンであり、
それ以前は常闇の最高神・オラキオスだった。
その息子・第一の涙花をよみがえらせるために、多大な代償を支払った。
昼の世界では子猫・シオン。
グリシーヌ…紫の国の若き巫女王。15才。
(ヴィオレッタ・ウィスティリア)
星を散りばめたように輝く美しい黒髪に、
アメジストのような紫の瞳の少女。
神からの託宣を国民に伝える、
重大な役割を日々こなしている。
気は強いが誇り高く心優しい。
昼の世界ではヴァイオレット。
夜ヶ丘学園の高等部。
ツァラトゥストラ=メイエル・ザラスシュター
(灰原賢悟/はいばら・けんご)
常闇の老賢者。
子ども達を永久の眠りにいざなう、<ツァラトゥストラの眠り病>
を生み出した魔法使いだと思われていたが、
彼もまた、世界の歯車にすぎなかった。
昼の世界では、灰原賢悟といい、
世界各地に存在する夜ヶ丘病院の管理者。
常闇の世界に存在できる確率をあげる、<ドリームエンジン>の発明者。
リキア・エイドス…(愛染愛世/あいそめ・あいせ)
偽りの世界では、聖カソリキア教の大司教で、白の聖王だった。
千年の時を、不老不死のまま、少年の姿で過ごしていた。
白髪に、灰がかった薄青色の瞳だったが、リシアンにより銀髪になった。
リシアンを激しく憎んでいたが、
今は大好きすぎて、色々な手でリシアンにアプローチ。
昔は男装をしていて、言葉遣いとあいまって少年のようだったが、
れっきとした女子。まっさらな雪のような肌の持ち主で、
恋をしたからか、今では日ごとに美しく成長している。
ルキウス・イデア…青の賢王こと、初代青の王。リキアの兄。
(粉雪)
青の神と契約し、その代償により、
悲劇的な末路を迎えたと思われていたが、
もともと<涙花>という青の王の代役であり、
篠姫によって無事リキアと仲睦まじく暮らすことができた。
銀の髪に瑠璃色の瞳の、 凛々しく麗しい青年王だった。
古の時代、当時孤児だった聖ルチア (瑠璃の魔女の先祖)を育てた。
篠姫之神…昼の世界(神宮篠乃/じんぐう・しの)
(しのひめのかみ)
青の神。ルキウスの母上。
うら若き花の乙女のような、可愛らしい容姿とは裏腹に、
激しい感情を内包する女神。
桜色の髪を頭の上で結い上げ、 鮮やかな青い羽衣をまとっている。
その正体は常闇の現・最高神・虹の神。
昼の世界では燃えるような赤毛を結った、
30代前半ぐらいのアダルトな女医。
リキアにはババア呼ばわりされているが、かなりの美女。
なお、夜ヶ丘病院の院長であり、小児科を兼任している。
ミュステーリオン…(紫上理緒/しのかみ・りお)
(リオン)
紫の神。神秘と知恵、知識と謎かけの神。
髪はこっくりとした艶やかな深い紫。
瞳は銀箔を薄く重ねたような切れ長の瞳。
加えて豊かな胸に、くびれた腰、と、 完璧な美貌を持つ女神。
内面はお茶目かつ、しとやか。
あらゆる意味で篠姫とは真逆。
昼の世界では精神科女医。
リク・アズマ………昼の世界では東山陸
日本人大学生。
黄の国の王。20歳~21歳。通称、琥珀の機械王。
異界<アザー>から連れてこられた青年。
太陽の光を集めたような琥珀色の髪に、
ひとなつっこい丸みをおびた黒い大きな瞳。
童顔で、背も小さい。
性格は非常にほがらかで、なつっこい。
機械学に通じ、モンスターテイマーの才能がある。
ほかのドリームダイバーとは違い、ふたつの体を持たず、
常闇の世界で受肉していないため、
王にして唯一、呪いを持たない。
ただし、代わりに超常の力はまったく使えない。
メイサ・オニキス…(昼の世界・メイサ・アグネス)
黒の国の女王。22歳~24歳。
通称、黒瑪瑙の騎士王。
暁の騎士団<オリハルコン>のリーダーであり、遊牧民たちの先導者。
女流第一位、国全体でも第二位の剣の使い手であり、
その剣舞は息をのむほど美しいと評判である。
戦争で散り散りになった国民を拾いあげ、まとめている。
磨かれた黒曜石のような長いまっすぐの黒髪。
目は黒瑪瑙のように澄んで輝いている。
健康的なスリムでバランスのとれた長身。
性格はおおらかでかなり前向き。
言葉遣いは騎士王らしく、男のようだが、かなり純真な恋する乙女。
ちょっとドジで天然のところがあり、騎士団内部やメイドのなかに、
自分のファンクラブや、親衛隊が存在することには気づいていない。
昼の世界では、夜ヶ丘病院の小児科ドクター兼・医局長。
セドウィグ・ダークバルド…黒の国の軍師。
(昼の世界…セドリック・ダークバート)
20代後半から30歳前後の男性。
もと死神と呼ばれた軍曹であり、黒の国一番の剣の使い手。
くすんだように深い趣のある、灰がかった短い金髪に、
同じく灰がかったサファイヤの瞳。
無駄のない体つきに、整った顔立ちと、
すべてがギリシャ彫刻のような、絶世の美男子だが、
壮絶な目つきの悪さと、 危ない言動のせいで、
すべてがだいなしという世にも残念な男性。
クールな皮肉屋だが、 時に驚くほど優しく、情熱的。
昼の世界では、夜ヶ丘病院の外科医。
トオヤ(巽十夜/タツミ・トオヤ)
リシアンのクラスメイト。
夜ヶ丘病院のリハビリ科ドクタ―である、
巽竜護先生の息子。
光を抱いたような、黄みの強いエメラルドの瞳は、
大きく、わずかにつり目。
猫の目のように、ゴールドの縦線が入っていて、
つんつんはねた髪とあいまって、どこか獣っぽい。




