ときの窓辺
掲載日:2014/10/30
忘れられた戸棚の片隅から
記憶にない沢山のアルバムが出てきました
角を縁取る青い黴と面を覆う白い埃を取り払い
ためらわれる手触りの乾いた表紙を捲ると
私の知らないはずの人が懐かしい面影を湛え
よく見知った笑顔でそこここに一様に微笑んでいるのです
おぼろげな珈琲色の背景に呼び覚まされる色彩と四季彩を
眼ではなく心の奥でそれは像を結びます
いつの間にやら眼を凝らし近づき過ぎた時に初めて
鼻をつく現実の匂いにむせるのです
詩のような散文のようなもの。ありがとうございました。




