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プロミステイク ~俺と彼女の中二病的恋愛遊戯~  作者: 阿津沼一成
第2章 サマータイム・ラプソディ
66/90

第66話 Summer Date act.3 skin-ship LV.1

※若干の性的表現が含まれております

ご注意下さい

ぴりりりりり・・・・・


耳元で鳴り響く電子音に俺は重い瞼を開けた


全身に軽い倦怠感を感じるが今日も変わらずバイトがある


まだ時間に余裕はあるから、もう少し寝ていたい気分だが・・・それをしてしまえば寝過ごすことになるだろう


意識が覚醒してくるにつれ数日前の記憶が蘇ってくる


園崎と過ごした花火大会でのこと


そして・・・そのあとの別れ際での・・・抱擁のこと


腕の中に感じた園崎の柔らかな身体の感触

耳の中に残る園崎の甘えたような声


夢の様な・・・でも確かに現実にあったこと


俺は親愛の『ハグ』だなんて言って誤魔化したが、勿論そんなのは苦しい詭弁に過ぎない


あの時、俺の中にあったのは性愛の感情


園崎に対する性の欲求だった


そんな俺の腕の中に何の疑いも無く自分の身体を預けてきた園崎


無防備そのものだった園崎に、俺は溢れ出しそうになるドロドロとした欲望を抑えるのがやっとだった


もしあの場所が人目のない室内で・・・例えば俺の部屋なんかだったら

俺は勢いのままに園崎をどうにかしていたかもしれない


愛用の抱き枕を抱えたまま寝返りを打つ


そんなことがあった花火大会の夜から既に二日あまりが過ぎていた


その間、俺は園崎と一度も顔を合わせていない


花火大会の日の翌朝、園崎からかかってきた電話は、『サツキから夏のイベントに合わせる新刊の原稿手伝いを頼まれた』という旨のものだった


『ヘタしたらカンヅメも有り得る』なんてことを溜め息混じりに言っていたが、どうやら現実の物となったらしい


俺はぼんやりと電話での会話を思い返した


『サツキには昔、世話になった義理があってな。そう無下にもできんのだよ』


「・・・・・・・。」


『?・・・・どうかしたか?』


「い、いや。別に・・・・」


世話になった事ってのは多分、園崎が中学の時にやらかしたっていう家出の一件だろう


どうやらその原因は・・・『失恋』・・・らしい


俺は詳しい事は何も知らないが、いつか話してくれる時もくるんだろうか?


それとも・・・いま俺が『親友なんだから全部教えろ』って言えば話してくれるだろうか


・・・


知りたいけど・・・・聞きたくない


園崎がかつて好きだったという相手のこと


知らず溜め息が出る


園崎に会いたい


せめて・・・声だけでも聞きたい


あの日の『ハグ』は俺にとって強烈に園崎を意識させる出来事だった


すっぽりと腕の中に収まった園崎はまるで・・・自分の物になったかのような錯覚を覚え、異様な昂ぶりを感じた


いま俺の腕の中にあるのは愛用の抱き枕


それをこの前の感触を思い出しながら抱きしめてみた


本物を知ってしまった今では、こんなんじゃとても満足など出来るものじゃないが・・・


これをとりあえずの代用品として二日前の記憶を反芻してみる


絶妙な弾力感を持った園崎のカラダ


心地好い体温


甘い匂いのする髪


密着した・・・二つの膨らみ


「・・・・・・・。」


・・・ムラムラしてきたぞ


枕を抱いた左手をゆっくりと下へ滑らす


位置的にこの辺が・・・・お尻になるだろうか


むにむに・・・


未だ園崎のそこに触れた事はないが・・・一体どんな感触なんだろうか?


・・・触ってみたい


思うがままに揉みしだいてみたい


ああ、どんどんとエロい妄想が加速していく


もう少しでバイトに行く時間なんだが・・・・『コイツ』がこのままじゃ支度出来ないし


とりあえず手っ取り早く鎮めとくべきだよな?


もぞもぞ・・・


すでにガチガチになったソレを右手で握り・・・左手で掴んだ低反発素材の感触を、脳内で園崎のお尻へと擬似的に置き換える


「園さ・・・」


ぴりぴりぴりぴり・・・・・・・


「うわっ!?」


手を動かそうとした瞬間に耳元のケータイが鳴り出し、出鼻を挫かれる


反射的に開いた液晶の表示は・・・・・・知らない番号だった


間違い電話か?


いや・・・・もしかしたら


ぴっ


「・・・もしもし?」


『・・・あ、もしもし・・・・・・け、けーご?』


受話器の向こうから聞こえた怖ず怖ずとした声は・・・・・


「そ、園崎?」


『ん。・・・・・・あたし』


俺の予感は的中し・・・ケータイのスピーカーからの声は待ち焦がれた相手のものだった


『おはよう、けーご。何してた?』


「!?」


園崎の問いに自分がまだ『ソコ』を握ったままなのを思い出し瞬時に手を引き抜く


「いや、べつに、なにも。・・・・・・いま、起きたとこ」


バクバク鳴る心臓を抑え平静を装う


『そか。あたしはね、まだサツキの部屋』


電話の向こうの園崎は少しヒソヒソ声だ


「そっか・・・・、で?終わったのか、原稿ってのは」


俺も園崎につられてついヒソヒソ声になる


『それがな・・・・まだ終わらないんだ。なんか大ゴマの構図が決まらない、とかで行き詰まってるみたいで・・・サツキの奴、殺気立っててちょっと怖い』


「そ、そうか」


いわゆる『締切り前の修羅場』ってやつなんだろう


俺も3年前、同じような状況を目の前にした経験があるから、その壮絶さはよく解る


「じゃあ、もうしばらくサツキの部屋にカンヅメなのか?」


『うむ・・・・、そうなりそうでは・・・あるんだが・・・』


「ん?」


『今日はちょっと家まで着替えとか・・・・荷物を取りに戻ろうと思っててな。それで・・・、その・・・』


園崎が歯切れ悪く一度言葉を切る


そして、


『でね・・・そのあと、ちょっとでもいいから会い・・・部活したいんだけど・・・大丈夫、か?・・・ほ、ほら、もう2日も会・・・部活してないし・・・』


と言ってきた


そんな園崎の問い掛けに対する俺の答えなど決まりきってはいるのだが・・・


「部活・・・か、・・・んー、まあ少しくらいなら時間とれると思うぜ」


わざと淡々とした口調でそんな答えを返す


『すげぇ会いたい』みたいな反応をしたら下心ミエミエなのを見透かされそうだったから


『よかった。・・・えへへ、ありがとけーご』


俺の返事に素直な喜びを表す園崎に愛しさが込み上げる


「で、今日は何をするつもりなんだ?」


『う・・・・・実はまだ、考えてない』


「誘っておいてノープランなのかよ」


『でも、会うまでにちゃんと考えておくから・・・キャンセルは許さないからな?一度承諾したんだから、必ず来いよな?』


やれやれ・・・


相変わらずの理不尽な物言いに苦笑が漏れる


少し眉を上げ赤らめた頬で唇を尖らせる表情が目に浮かぶ


ったく・・・可愛いっつーの


「で?どこに何時くらいに行けばいい?」


『そうだな・・・・えーと』


◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆


取り敢えずの待ち合わせ場所として園崎が指定してきたのは、いつも通学に使っている遊歩道途中のベンチだった


俺はバイトを済ませた後、一旦家に戻り軽くシャワーを浴び身支度を整えそこへと向かった


いつものようにベンチに座り缶コーヒーをすすりながら園崎を待つ


そわそわしながら待っていると視界の隅に園崎が走って来る姿が映り、俺

は反射的に立ち上がり園崎を迎えた


満面の笑みで息せき切って走ってくる園崎


その笑顔の下では二つの大きな膨らみが我が儘に跳ねている


大声で名前を呼びたくなる気持ちを抑え、軽く手を上げ微笑で園崎を迎えた


そうやって俺はあくまでもクールを装う


「お待たせ、けーご」


「ああ、俺もいま来たとこだ」


ちなみに『いま』ってのは1時間以内は誤差の範囲内だからな?


二日ぶりに目にする園崎は驚異的なまでの愛らしさで・・・俺は思わず抱きしめたくなる衝動を抑えるのがやっとだった


目の前に立つ、夏らしく爽やかな薄水色のワンピースを纏った園崎は蕩けるような笑顔を浮かべ・・・・って、あれ?


その形のいい眉が次第に釣り上がっていくぞ!?


俺、のっけから何か怒らせるような事したか!?


「けーごっ!」


「は、はい!」


俺は思わず背筋をしゃんと伸ばし直立不動の体勢になる


「ひ、久しぶりに会った親友に対して・・・な、何かすることはないのか!?」


「え!?え?・・・・えーと・・・」


慌てて脳をフル回転させるが・・・・検索結果は0だった


「~~~~~~!!」


困惑する俺の前で園崎は怒りを募らせていくように顔をますます赤くしていき・・・・そして耐え切れなくなったように伏せてしまった


「・・・・・・・・・・・グして・・・・・」


「え?」


ボソボソとした声に俺が思わず聞き返すと・・・


「ハ、ハ、ハ・・・・ハグ!しろ!!」


ガバと顔を上げ、怒鳴るようにそう言った


「え?・・・・は、はぐって・・・・・え。え?ええ!?」


「ひ、ひ、ひ、久しぶりに親友に会ったんだぞ!や、優しく抱きし・・・・ハグしてお互いの存在を喜び合うのが当然だろ!!」


紅潮した顔でほとんど半ギレで食ってかかってきた


そうなのか?そういうもんなのか?親友って


疑問は尽きないところだが俺がその行為を断る理由など有ろうはずがない


謹んで行わせて貰おうじゃないか


逸る内心を気取られぬように・・・その華奢ともいえる両の肩を手の平で包み込んだ


「あ」


途端に園崎は弱々しく瞳を揺らめかせた


そうやって捕らえた身体を自分へと引き寄せ・・・押し当てるように密着させ苦しくない程度にきつく背中を抱きしめる


数枚の布を隔てて感じる園崎の体温


二つの柔らか過ぎる膨らみ


おお・・・


おおおお・・・


おおおおおおおおおおおお俺の物だ俺の物だ俺の物だああああああ!!!!!って、落ち着け俺!


テンパり過ぎだっての


深呼吸だ深呼吸!


すはーすはーすはー


うはあぁあああああああああああ


ええ匂いするわタマンネェエエエエ・・・じゃなくて!


俺の脳内狂喜乱舞など知る由もない園崎は無防備にその身を俺に委ねている


「ふぁ・・・・」


そして一つ吐息を漏らすとその両手を俺の背中へと回してきた


「けーご・・・久しぶりのけーごだ・・・えへへ・・・けーごぉ・・・・」


園崎はまるで恋人がするように甘えた声と仕種で俺の胸にその頬をスリスリと擦り寄せてくる


Tシャツの生地を通り抜けてくる心地よい吐息


首筋に柔らかな前髪があたり、くすぐった気持ちいい


俺は鼻先を園崎の髪に埋めその香りを確かめながら、軽く唇を当てた


「ふふ・・・くすぐったい・・・」


胸の中で園崎がくすくすと笑う


「お疲れ様・・・園崎。っても、まだ終わってないんだっけ?」


「ああ、また今夜も徹夜させられることになりそうだ」


「・・・大変だな」


「ああ、実に疲れた・・・」


ぐったりとした様子の園崎に俺は思わず苦笑した


「・・・・・」


「・・・・どうした?」


園崎が何か言いたげな表情で見上げてくる


「けーご、ボクは疲れてる。つ、疲れた親友に対して・・・・ねぎらうべきだと思うが?」


「え?」


『ねぎらう』って・・・どうすればいいんだ


突然の要求に俺が戸惑っていると園崎が痺れを切らしたように口を開いた


「・・・ま、なで・・・して・・・」


「え?」


視線を横に逸らしながらモゴモゴと喋る園崎の声はよく聞き取れなくて・・・


聞き返した俺に園崎はまた少し怒ったような表情で睨んできた


「頭、撫で撫で!!して!」


頬を染め、そんな要求をしてくる園崎


なでなで・・・・か、えっと・・・・


俺が一瞬躊躇していると人の気配が近づいてくるのが感じられた


俺達は反射的に身を離す


程なくしてジョギング中と思われる男性が横を通り過ぎていった


二人の間に僅かに気まずい空気が流れる


・・・残念


せっかくの園崎からの『おねだり』だったが気を削がれてしまったな


ちょっと惜しいが今回はおあずけ・・・・え?


「園崎?」


俺の右の手首


そこを掴んだ園崎が・・・急に歩き出す


俺は引っ張られるままに・・・遊歩道から木々の生えた林の中へと足を踏み込んだ


幹の太い木の陰


そこに背中を当てた形で押し付けられた


「えーと・・・・・、園崎?」


「・・・・・・して。なでなで」


園崎は顔を伏せたまま、先程の要求を繰り返した


どうやら『お流れ』ではないらしい


「しょ、しょうがないな園崎は・・・まったく・・・あ、甘えん坊な奴だ・・・」


俺はあくまで『やれやれ』という体を装いつつ、再び園崎のカラダを腕の中へと導いた


背中にまわした左腕でしっかりと抱き寄せたまま、右の手の平を園崎の頭へと乗せる


柔らかな髪の感触


その上をゆっくりと優しく・・・右手を滑らせる


「んふ・・・んふふ・・・・」


園崎が満足げな声を漏らす


細く柔らかい園崎の髪の毛


なんか小動物を撫でてるような気分になる


なでなで・・・


なでなで・・・


・・・・・・・・・・・・・・・。


そういえば前に読んだグラビア本のハウトゥ特集に『女の子は髪の毛も性感帯』だなんて書いてあったよな・・・


・・・・・。


髪の上を滑らす右手の指を曲げ・・・・・髪の中へと潜り込ませてみる


そして指先が触れるか触れないかくらいの加減で・・・頭皮を軽くなぞった


「!?」


瞬間園崎の背中が僅かに跳ねる


もう一度・・・指で髪を梳くようにしながら、くすぐるように頭皮を撫で


「・・・・っ…っ…んぅ・・・・・・」


園崎が『いやいや』するように僅かに身をよじった


俺はそんな園崎を逃がさないように・・・背中を抱いた左腕に力を籠める


そうやって押さえ込むように身体を密着させた体勢のまま、何回か繰り返し髪を梳いた


そのたびに園崎はぴくんぴくんと身を震わせる


胸に感じる園崎の吐息には段々と熱が篭っていき、その反応に俺の中の昂ぶりが膨張していく


園崎・・・やっぱり『感度』いいな


もっともっと感じさせてみたい


感じてる姿を見てみたい


髪を梳く指先の軌道を少し逸らし・・・耳の縁に爪の先を軽く当てる


「!?っ・・・・・っ!・・・・・・ぁ・・・」


園崎は俺の指からの刺激に堪えるようにふるふると身を震わせる


そんな反応に俺の精神は嗜虐的な愉悦に支配されていく


そういえば・・・ここ、しばらく弄ってやってないよな


耳たぶをなぞる指先をそのまま・・・首筋へと這わせていく


「ぁ…あぁ・・・・・」


そして目的の・・・・うなじへと・・・・・


「んっ・・・・うぁ!?」


甘い吐息と共に背中がまた大きく跳ねた


だがそのカラダは俺の腕で押さえ込まれ離れることはない


俺はそのまま、さらに集中的にうなじを刺激し続ける


「・・・・あぅ・・・け・・・ご・・・・・」


園崎は刺激に堪えるように俺の背中にまわした腕に力を込めしがみついてきた


押し潰されるように密着してくる二つの膨らみ


そして、両のふとももが俺の左足を挟み込んできた


圧迫してくる熱の籠もった柔肉


園崎の方から身を離すことの無い様子を見て取った俺は背中を押さえつけていた力を緩めた


そして今度は優しく背中をさするように動かし始める


『愛撫』と表現して問題ないような動きを心がけて・・・


肩甲骨の丘を登り・・・背筋の窪地を降る・・・


指先に僅かに感じるこのひっかかりは・・・ブラの帯だろう


『そろそろ止めにしろ』と微かに残った理性が警告してくるが・・・俺の指先はそれを無視して動き続ける


背筋の窪地に沿ってそのまま下降していくと・・・再び指先が僅かなひっかかりを捉える


今度のこれは・・・多分・・・いや確実に・・・・ショーツの端だろう


ここから先は禁断の地・・・


未知の領域だ


だが俺の膨れあがったフロンティアスピリットは危険も顧みずその先にあるものを追い求め果敢に第一歩を・・・


ガサガサッ


「ホントだって!この前、この辺の木にでっかいカブトムシが・・・・あ。」


「あ。」


突然現れた小学生男子二人組


俺はそいつらと目を合わせたまま固まった


園崎も俺の胸に顔を埋めたまま身を固くしているのがわかる


全身から一気に汗が噴き出してきた


「えーと、あのなキミ達。これはだな・・・」


俺はダラダラと汗を垂らしながら、たどたどしく言い訳を口にしようとするが・・・上手いセリフが出てこない


「あーーーー!!!俺わかった!」


小学生男子の一人が叫んだ


「これって『アオカン』てやつだ!スゲー!!」


「ちげーよ!!どこで覚えたそんな言葉!!」


俺は腹の底からの叫びを上げた


◆    ◆    ◆    ◆    ◆    ◆


小学生男子達の乱入により俺の不埒は未遂に終わった


あのまま続けていたら一体どんなことになっていたのか・・・


歯止めが効かなくなった俺が勢いのまま園崎のカラダを弄び続けていたら・・・本当にあいつらが言っていたような事になっていただろうか?


まあ、そうなる前に我に返った園崎にぶん殴られていたかもしれないが・・・


なんにせよ先程の行為の後、園崎はしばらく目を合わせずそわそわしてはいたが俺を咎めてくるようなこともなく・・・


程なくして俺達はいつもの雰囲気に戻ることが出来た


そして今は園崎の案内で今日の『部活』を行う場所へと移動中だ


「で?結局なにすることになったんだ今日は?」


「うむ・・・、今日は第二回目の無重力体感実証訓練をしたいと思う」


隣を歩く園崎がおもむろにそう言った


無重力?


第二回?・・・ってそれって・・・!?


「プ、プールか?もしかして!」


「もしかしなくてもそうだ。・・・今日はすごく暑いし、一石二鳥だろ?心配しなくても水着は僕が貸してやるから安心しろ」


そんな園崎のセリフに俺はげんなりとした気分に襲われる


またあの屈辱感を味わうのか?


まあ、園崎の水着姿がまた見れるのは嬉しいが・・・


「でも、今日は特別暑いし夏休み真っ只中だし、かなり混んでるんじゃないのか?」


正直、園崎の水着姿を不特定多数の男共の目に曝すのは心中穏やかではない


園崎の限りなく裸身に近い姿を視か・・・愛でていいのは俺だけだ


「ふふん。実は体よくスポーツクラブのタダ券が手に入ってな。そこのプール施設に行くんだ。会員制だからそんなに混んでることもないはずだぞ。・・・・ほらあそこだ」


園崎はそう言って道の先を指で指し示す


「ふーん、スポーツクラブねえ・・・。よくそんな券、急に手に入れられたな」


俺は感心と呆れの混じった気分で園崎の指の先を目で追った


そこにあったのは高級感漂うビルで、まるでセレブが通ってそうな雰囲気に俺はちょっと足が引けるが・・・園崎は物怖じもせず進んでいく


入り口の壁にはまった金属製のプレートを横目に自動ドアをくぐる


SATSUKI Sports Club


「・・・・・・・。」


なんか心に引っ掛かるものを感じつつ俺は園崎の背中を追った


(つづく)


【あとがき】

・・・・・動画作ってました。ハイ


前回からひと月以上お待たせしてしまい申し訳ありません(汗

また懲りずに動画作成とかしてました。


リアルでの季節は巡り巡って夏休みの時期がやってきましたが物語中では一年前から夏休みのままです


ホントは花火大会エピソードで主人公の中学時代の友人男子連中と遭遇とかホヅミ先生とニアミスとか考えたりしたんですがいつまでも話進まないのでカットしました


今年の夏休みが終わるまでに話中の夏休みも終えられるだろうか…

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