第55話 Preparation Twister part 5
「じャ、次はいよいよケイトがユウキを犯すシーンネー。二人とも張り切っていコー。おー!・・・あレ?ノリ悪いなア」
「ア、アホかお前は!?!」
サツキの能天気で滅茶苦茶な掛け声に俺は全力でツッコミを入れた
「んー?二人とも変に意識してるかラ緊張をほぐそうかト」
「ほぐれるか!・・・・これ、あとどれくらいポーズすればいいんだ?」
頭痛がしそうな頭を押さえながらげんなりとした声でサツキに尋ねる
「ふむ、大ゴマに使うハイライトシーン用なんでネ。あと二つか三つは欲しいんだけド」
「・・・てことだけど、園崎は・・・大丈夫か?」
「・・・ん、まだ、平気」
園崎は真っ赤な顔のまま、そう言って視線を落ち着きなく彷徨わす
展開上、次はいよいよ身体を寄せ合う体勢になるんだろう
そう思うと自然と鼓動が速まる
今までにも園崎とは抱き合うような格好になったことはある
でもそれは、あくまで突発的な事故のようなものだった
性的な興奮が高まる前には身体が離れていたから、これまでは大きな問題はなかったけど・・・
今回は最初から・・・それも擬似的とは言え『性行為』を表現する体勢になるんだ・・・
既に・・・ジーンズの中で『俺の』はガチガチに硬化している
こんな状態で身を寄せ合って身体が密着したら・・・間違いなく気付かれる
そうなったら園崎に軽蔑・・・されるまではいかないにしても、気まずい空気になるのは間違いないだろう
場合によっては今後の俺達の関係に影響が出るかもしれない
友人・・・それも親友として信頼していた相手が自分のカラダに対して不純な情欲を向けていると感じたら・・・
その信頼が崩れ今まで通りの関係ではいられなくなる危険性がある
魅惑的な展開だが安易に行うにはリスクが高すぎないか?
「ほら何してんノ、よっしぃ。ゆずっちはもう準備してるヨ」
サツキの言葉に振り向くと園崎は既に床に身体を横たえていた
俺も・・・覚悟を決めなきゃならないのか・・・
ごきゅ
知らず喉が鳴った
横たわる園崎の傍らに両膝を突く
「ユウキはそのまま仰向けの格好で両膝を曲げて立てた形ネ。ケイトはユウキの両脚の間からその身体に覆いかぶさる体勢。右手はユウキの左足の膝の上、左手は身体の脇の床の上」
園崎が言われるまま両膝を曲げる
俺はその足下の方へと移動した
膝立ちの体勢で見下ろすと園崎と目が合った
園崎の両頬にさっと朱が差し、慌てたように視線を横に背けた
立てた両膝を所在なげにもじもじと摺り合わせている
俺はサツキに言われた通りの位置に手を動かした
すなわち、その片方の膝の上へ・・・
膝の上に右手を乗せると、園崎が僅かに身体を固くするのがわかった
俺は少しの躊躇いのあと・・・それをゆっくりと外側へと倒していく
ほんの少し、抗うような反応があるものの・・・少し腕に力を籠めるとその抵抗もなくなる
・・・信じられないよな
俺・・・いま自分の手で女の子に足を開かせてる
今はズボン姿だがこれがもしスカートだったら・・・
その眺めはどれほど素晴らしいものか想像を絶する
淫靡な夢を見てるようで目の前の情景に現実感がない
いつかは・・・そんな展開が訪れてくれるだろうか?
だがもし現実にそうなったとしても、その時はこんなに素直に足を開いてはくれないだろう
今回はズボン姿だからそれほど抵抗なく応じてくれたけど、スカートだったらすんなりとはいかないはずだ
そうなったら片手じゃ無理だろうから・・・
両手を使って力ずくで・・・無理矢理こじ開ける事になるだろうな・・・
「おおー、いいじゃないカよっしぃ。まるでケイトのキャラが乗り移ったようなサディスティックな笑みダ」
サツキの声で我に返る
ヤベェ・・・
いま俺、心がスゲェ邪悪な色に染まってたぞ
「うわ・・・けーご・・・ステキ・・・ヤバい・・・今の表情・・・超カッコよかった・・・」
園崎はとろんとした表情で何か呟きを漏らしていた
「ほらよっしぃ続き続キ」
サツキに急かされ途中だった動きを再開させる
開かせた両膝の間・・・俺はそこへと自分の身体をゆっくりと割り込ませた
腰の両側に園崎のふにふにした柔らかいふとももの感触が当たる
そして園崎の傍らの床へと・・・左手を突いた
こんな感じで・・いいのか?
園崎に体重をかけないように・・・特に下半身が触れないように僅かに身体を浮かせ、左手だけで上半身を支える
結構、キツイ体勢だな
あまり長い時間になるとツラいかもしれない
園崎は、と見ると羞恥に堪えるように瞼をきつく閉じ顔を横に向けている
唇は何か呟きを漏らすように微かに動いていたが言葉は聞き取れなかった
園崎はもう羞恥心が限界近いように見える
俺的には危険と隣り合わせとはいえ、かなり美味しい状況だが・・・
このポーズを最後にモデルごっこも終わりにすべきだろう
よし、そうと決まればこの現状をギリギリまで楽しんでおこう
このきわどい体勢も下半身が触れないように気を付けておけば危険はない
園崎とはかなり親しくなって普段の距離も近くなったとはいえ、こんな至近距離になることはめったにないことだ
ここはせっかくだし、じっくりねっぷり鑑賞するとしよう
恥ずかしさに堪えるように精一杯横に背けた園崎の顔
まずは側面から見た、その愛らしい曲線を楽しむとしよう
額から鼻の頭、そこから下り、ふっくらした柔らかそうな上下の唇
そしてあごから白い喉へと流れる優美なライン
無防備に晒された白い首筋・・・
ここに舌を這わせ、唇を張り付かせ・・・むしゃぶりついてみたい・・・
あ、顎と首の境目あたりにホクロがある
今まで気付かなかった新しい発見に心躍るな
さっき指先でくすぐった耳たぶ
唇で咥えて・・・はむはむしたらどんな反応をするだろうか
それにしても・・・相変わらず園崎ってイイ匂いするよな
シャワー浴びたてとはいえボディソープの香りだけじゃない、ベースにある肌の匂いはいつも変わらず微かに甘い
艶やかでキレイな髪の毛・・・心行くまでかいぐりたい
膝の上に抱っこして、指で髪の毛を梳きながら・・・つむじに鼻を寄せて頭皮の匂いを飽きるまで嗅いでいたい
飽きないだろうけど
・・・あれ?
今のちょっと変態ぽかったか?
・・・・そんなことないよな?
これは男子なら普通の感覚だ
・・・だよな?
ちょっと自信無くなってきた
・・・マズいな
園崎を自分の身体の下に組み伏せたこの状況は、あたかも彼女のカラダを俺の自由に出来るような錯覚に陥ってくる
やってみたい『あんなコト』や『こんなコト』が際限無く思い浮かぶ
できれば・・・・・今すぐ
溢れ出そうな欲望をかろうじて僅かな理性で押さえつける
限界なのはむしろ俺の方かもしれない
名残惜しいがこの辺が引き時だろう
「そ、園崎・・・」
小さく名を呼ぶと園崎が顔を横に向けたまま目だけ動かして俺の方をチラリと窺ってくる
しかし俺と目が合うと慌てたように視線を逸らした
そして逸らしてからまたチラリと目を動かしてくる
なんだその反応?
可愛い過ぎなんですけど
・・・いかんいかん、本題を忘れるな
「園崎・・・あのさ」
潜めた声で語りかける
それに返事を返すように園崎が怖ず怖ずと顔を正面に向けてきた
しかしその瞳は落ち着き無く左右に動いている
だから可愛いっての
小動物かよ
飼いたくなるわ
って、落ち着け俺
本題を話さなきゃダメだろ
「・・・園崎、無理しないで、いいからな?・・・もう、やめにしようぜ?」
「・・・・・・・え?」
園崎の瞳が困惑するように微かに揺らぐ
「園崎が、『嫌だ』って言えばすぐやめられるんだから・・・無理することないし・・・もうこの辺で終わりにしよう?」
サツキには聞かれないよう俺は小声でそう提案した
「・・・・・・・じゃ・・・ない・・・」
「ん?」
揺らいでいた園崎の瞳が真っ直ぐに俺の瞳を見詰めてくる
それはどこか思い詰めたような表情で・・・俺は思わず息を飲んだ
「いや・・・・なんかじゃ、ない・・・あたし・・・けーごがあいてなら・・・・へーき・・・だよ」
「え?・・・でも・・・」
園崎の瞳に宿る真剣さに俺は少し戸惑った
「あたし・・・けーごなら・・・いやじゃ・・・ない・・・・・。んーん、・・・けーごが、いい・・・あたしのはじめては・・・けーごが、いいの・・・」
えっと・・・ポーズモデルの話、だよな?
真っ直ぐに見詰めてくる園崎の目はどこか熱に浮かされたようで、ただ俺の姿のみを写していた
その瞳を見詰め返し、その表情を眺めている内に・・・自分が本当に園崎に『その行為』を迫っているような錯覚を覚える
ほんとに園崎とそんな行為に及んだとして・・・こんなセリフを言われたら・・・
どれほど幸せなことだろうか
「んー?なーんか違うんだよネ。『無理矢理ゴーインにブチ込んでる』って感じの雰囲気が欲しいんだけド」
不意に頭上から降ったサツキの声で俺の幸せな気分がブチ壊された
サラッと鬼畜なこと言わなかったか?
振り仰ぐといつの間にか傍らに来ていたサツキが俺達を見下ろしていた
「わかるかイ?欲しい雰囲気は『和姦』じゃなくて『強姦』・・・ふむ、下半身の角度かナ?もうちょっと腰の位置をサ・・・」
サツキはそんな勝手な注文を付けながら俺の腰の上に手をのせてきた
「な!?ちょっと待てサツキ。おま・・・」
背中を這い上がるような悪い予感を感じ、俺は慌てて抗議の言葉を発っするが・・・
「もっとこウ・・・腰を落とした体勢になんないかな?」
ぐいっ!
「!」
うおっ
「!?・・・・・・・ひうっ!?」
サツキにより無造作に押し下げられた俺の下半身は・・・
園崎の『アレ』があるであろう位置へと・・・
硬度の上がりきり棒状となった俺の『ソレ』が・・・
強く・・・密着することになった
いや、『密着』というよりは、もはや『埋もれた』という表現が相応しいくらいの深さで園崎の足の付け根へと押し当てられた
「う・・・・あ!・・・けーごの・・・・かた・・・」
園崎が小さく悲鳴にも似た声をあげる
「う、わ・・・!?」
俺の頭の中は真っ白になってしまい咄嗟に次の行動が思い浮かばない
「んー、いいネ。こんな感じダ。じゃ、しばらく動かないでネ」
突然の状況変化に行動不能になった俺達の事など気にも留めずサツキはあくまで自分勝手に命じてくる
「んっ・・・・んうっ!」
園崎が鼻にかかった呻きを漏らした
俺は慌てて身を離そうとはするものの、俺の腰を園崎のふとももが両側からぎゅっと挟みこんでいて動くことができない
腰全体が柔らかな肉壁に埋もれたような、えもいわれぬ心地好さに意識が飛びそうになる
さらに俺の床に突いた方の手の、二の腕の部分を園崎が掴んできた
無我夢中で俺にしがみついてきてるみたいだ
「う・・・あ・・・・けーご・・・けーごぉ・・・・・・・」
そんな涙声のような声を漏らす園崎の反応に俺の一部分は密着したままさらに硬度を増していく
頭では『鎮まれ鎮まれ』と命令するものの、それは意思の力でどうにかなる部位ではない
「ふ・・あ・・・けーごの・・・あつ・・・かた・・・すご・・・・」
園崎はもがき逃げようとするかのように腰をくねらせる
だが無意識の内にふとももに力を込めているようで・・・結果的にお互いの部分はさらに深く強く擦れ合うことになった
「あっ・・・やっ・・・・・んっ!」
「!・・・・・・!?」
ちょ!?このタイプの刺激はヤバいって!
数枚の布越しとはいえ、こんな刺激を受け続けたら俺のソレはやがては暴発することになる危険性が非常に高い
こんな他人の・・・それも女の子の家なんて場所でそんな不名誉な事態になったら・・・俺は一生消えない痕を心に刻むことになるだろう
俺はなんとか腰を離そうと身を動かすが・・・
「うあっ!?・・・・やっ!?・・・・らめぇっ!」
結果、更なる刺激を園崎へと与える事になってしまった
「んっ!・・・・・んっ!・・・ぅん・・・・ンッ!!?・・・・ッ!?・・・・ッ!?」
園崎は押し殺した悲鳴にも似た声を上げた
その瞬間、ふとももの締め付けと二の腕を掴んだ手に力が篭る
二の腕に爪が少し食い込んできて・・・痛い
しかしそれも一瞬
「ッ!・・・・・・・・・・・ッ!・・ッ!」
園崎は声にならない声を数度上げ、微かに身体を痙攣させたあと・・・
まるで急に糸の切れた人形のように長い息を吐きながら全身を弛緩させた
挟みこんできていたふとももの力も抜け、俺の腰は不意に解放される
臨界直前まで危険の高まっていた俺のソレはなんとか寸でのところで暴発を免れた
園崎の方はと見ると、くったりと力無くその身を横たえている
「園・・・・崎・・・?」
呼びかけるが・・・・反応がない
えっと、気を・・・失ってる?
「てゆーカ・・・イッたんじゃないノ、こレ」
サツキが苦笑混じりの半眼でそんなことを言ってくる
「な!?」
「なるほド・・・、そうやって性の快感を味わわせてメロメロにするのがキミの手口かイ?・・・やっぱ『たらし』なんじゃン」
「おま・・・!?ひ、人聞きの悪いこと言うなよ!?そもそもこうなった原因はお前だろう!」
その失礼で無責任な物言いに俺は怒りの声を向けるがサツキはどこ吹く風だ
「キヒ・・・、それにしてモ・・・相変わらず感度いい身体してるネ」
横たわる園崎に意味ありげな苦笑を向け肩を竦めるサツキ
「相変わらずって、・・・お前まさか園崎に変な真似をしてるんじゃ・・・!?」
「ン?・・・あー、僕とゆずっちが百合ったとか疑ってル?・・・キヒ、そんなコトはしてないよヨ」
サツキは俺の疑いを一笑に伏した
「中三の修学旅行で一緒の風呂に入ったんだけどネ。そういう場面でのお約束通り、ゆずっちの胸を背中越しに揉んだんだけド・・・」
「おい!?」
確かにマンガなんかじゃ、よくある展開だけどな
「そしたらゆずっち、『んあっ!?はあぁん!』とかマジで感じた声出してネ・・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと本気で引いタ」
「・・・・・・。」
これはどうコメントすればいいんだ?
「それ以来ゆずっちの身体に直接イタズラするのは控えてるんダ。ゆずっちは思い込み激しいからネ。悪ふざけのつもりでやったことを本気にされたらシャレになんなイ・・・変な勘違いを拗らせると、そのままおかしな方向でも全力で突っ走って行くタイプだからネ。・・・まあ女同士で百合るのもちょっと興味あるけド、ゆずっち相手は御免被るヨ・・・この子の愛は重すぎるかラ」
そんなセリフで肩を竦めるサツキに、俺は半眼を送るしか出来ない
「しかしゆずっちがこんなじゃこれ以上は無理そうだネ・・・まあいい、今日の所はこれで満足しておこウ」
サツキはそんなセリフで今回の件をお開きにした
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「・・・・・・う・・・ん・・・」
数分の後、微かな吐息を漏らしながら園崎がうっすらと目を開けた
「あ、園崎。・・・気がついたか?」
「・・・けーご?・・・・・・えっと、あたし・・・」
頭を軽く振りながら身を起こす園崎に、俺は努めて冷静に声をかける
「お、覚えてないか?園崎。・・・・お前、ちょっと緊張し過ぎたみたいで・・・少し気を失っちまってたんだ」
「え?・・・緊張して・・・あれ?・・・そうだっけ・・・」
俺の言葉に園崎は思い返すような表情で眉間に小さなしわを刻むが・・・
僅かにハッと目を見開くと、みるみるその顔を朱に染めていく
直前の状況を思い出したのだろう
「えっと・・・あの・・あたし・・・」
「ちょ、ちょっと色々無理な体勢し過ぎたよな。園崎、午前中は補習だったし・・・疲れてたんだろ?・・・もうこのくらいで終わりにしようってサツキも言ったからさ」
真っ赤な顔で落ち着きなく目を泳がせる園崎に、俺はそう説明しつつサツキに視線を向けた
余計なこと言うなよ、と目で合図を送る
「あー、ゴメンねゆずっち。少し無理させ過ぎたみたいダ。まさかキミがイ・・・失神するとは思っても見なくてネ」
サツキが鼻の頭を掻きながらそんな取り繕ったようなセリフを園崎にかける
園崎が目を覚ます前に釘を刺しておいたこともあり、とりあえずサツキの口から卑猥な言葉が出ることはなかった
さっきの園崎が、本当にサツキの言うように性感が高まった末にイ・・・失神したのかどうかはともかく、俺にそう思われてると感じたら・・・恥ずかしさと気まずさで、いつかの時みたいになってしまうかもしれない
ここは努めて何事もなかった風を装うべきだ
それに今回は、一歩間違えれば俺の方こそシャレにならない事態に陥っていた可能性が高い
そうなっていた状況を想像してみると・・・園崎の羞恥は我が事のように理解できる
それはまさに死にたくなるほどの恥ずかしさだろう
「あ・・・あー、そ、そうだったかも。さ、最近暑いし?ちょ、ちょっと貧血気味?だったかも。あは、あはは」
園崎は目を泳がせながら挙動不審にごまかし笑いでそう言った
お互い暗黙の内にこの話題での会話は打ち切られることになった
「ま、でもおかげでいいスケッチが出来たヨ。欲を言えばあと1、2ポーズ欲しかったんだけド・・・今日はこれくらいで満足しておこウ」
そう言いながらスケッチブックを見せてくるサツキ
うぐ・・・
確かにサツキの絵はかなり上手いものだと言えたが・・・
俺達の姿は美麗な美少年二人のカラミに描き替えられていて、俺の胸中には複雑な物が渦巻いた
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「はあ・・・さっきはホント、ヤバかった・・・まだ全然収まらねえし・・・」
用を足すため借りたトイレの中、俺は自分のソレを見下ろし、ため息をついた
男性諸氏はご存知だろうが男子のソレは硬化している間は用を足すことが非常に困難な状態となる
いわば機能特化型の変型状態といえる
しかも自分の意思では変形解除出来ない不便極まる構造なのだ
色即是空、色即是空・・・
俺は心を無にして、棒状になったモノをなんとか通常の状態に戻した
・・・・・・・・・・。
やっと用を済ませトイレから出る
思いのほか時間がかかってしまった
早く戻らないとサツキの事だ、下品な勘繰りを入れてくるに違いない
ため息混じりに廊下を歩き出す
「ん?」
リビングに戻る途中の部屋
開けたドアの陰から園崎が顔だけ出して俺を手招きしていた
「けーご、ちょっと・・・」
なんだ?
その部屋になにかあるのか?
「どうかしたのか園さ・・・!?」
ドアの後ろ側へと歩を進め、園崎と相対した俺は衝撃のあまりそれ以上言葉を発することが出来なくなった
「えっとね・・・。けーご、さっき気にしてた、から・・・・か、確認して貰おうと、思って・・・」
「・・・・・・・。」
「ほら、べつにカタチとか・・・崩れて、ないでしょ?」
「・・・・・・・。」
「サラシ、結構キツく巻いてた・・けど・・・・あのくらいの時間なら、大丈夫、だから・・・」
「・・・・・・・。」
「ほら・・・復元力・・・けっこー、あるんだよ」
「・・・・・・・。」
「だから・・・安心して」
「・・・・・・・。」
「えっと・・・じゃあ・・・それだけ・・・」
「・・・・・・・。」
「じゃ、あたし・・・着替えちゃうね」
・・・パタム
・・・・・・・・・・・・・・・・。
「やれやれよっしぃ・・・、いつまでトイレに時間をかけてるんだい?いくらリビドーが抑え切れないからって他人んちのトイレでヌクのは遠慮して・・・って、なに廊下の真ん中で四つん這いになってるんだい?」
リビングからやって来たサツキが取り敢えず下品なセリフを吐いたあと、身動きの取れなくなった俺の姿を怪訝そうに見る
俺はサツキの吐いた不名誉な言い掛かりに抗議することも出来ぬまま、ただ床に手を突いたまま身を震わせるのみだった
何故なら現在俺の脳細胞はその全てのリソースを一つのタスク処理に向けていたからだ
先ほど眼球がとらえた視覚情報の無圧縮保存という最優先事項の・・・
今夜は・・・色々な意味で、俺は眠ることが出来ない気がする・・・
(つづく)
【あとがき】
いつもお読み頂きありがとうございます
また予定を大幅に遅れてしまい申し訳ありません
なんとか更新することが出来ました
原因はいつものように睡魔です
最近は夜10時くらいに堪え難いほどの眠気に襲われ翌朝6時過ぎくらいまでは寝てしまってる状態でなかなか文章を作ることが出来ません
その上、日中も眠くてダメダメです
これからも更新が滞ると思いますが何卒よろしくお願いします
でも、夢うつつでまどろんでる時のほうがストーリーは浮かぶんですけどね…




