第7話 日常の破壊
幸せってなんだっけ?
◆第7話 コンプレックスは、とりあえずチャームポイントって言っとく
「あー、ヒマ!ヒマ過ぎて死ぬ!!」
沙良ちゃんは学校へ行ってしまった。怪我負わせた挙げ句(もう治ったけど)、置き去りなんて酷い!
「なにが『ここから一歩も出ないでね!』…よ。失礼しちゃうわ!」
自分は退屈が世の中で嫌いなものベスト3に入るんだよ!?それを知らずに行くとは…、悪魔だ!
今少し違和感を感じた君!頭いいね★
「え?なんかおかしい?」
と思った人、もっと本読めや。
「一歩も出るな…か。」
ウチは、『ん〜』と背伸びをひとつして、玄関のドアに手をかけた。
「そう言われると、出たくなるもんだね。でも、何処行こうかな?」
外へ出ると、風が少し冷たかった。自分の着てる服は、人間界にすると露出度が高い。
「…あ、いいこと思いついたカモ♪」
沙良ちゃんが悲鳴をあげるのが頭に浮かび、つい、にやけてしまう。
はたから見たら、明らかに怪しい…。ミステリアスなところも、自分のチャームポイントのひとつよ★
「そうとなったら善は急げ!」
まだ肌寒い朝、スキップで目的地へとかけて行く。
――――――――――――――
…ところ変わって教室
「沙良おはよ〜う!」
緩いソプラノが響く。それだけで誰だか分かった。
「姫乃…。」
振り向くと、やっぱり声の正体は姫乃だった。姫乃は私の幼馴染みで、身長148センチとかなり小柄だけど、これでも同い年。
私は背が高いから、いつも姉妹に間違いられる。
「どうしたの?顔悪いよ。」
顔色って言いたいのね…。あえてツッこまないでおくわ。
「実は、昨日空から―」
(あれ、ちょっと待て。これって言っていいの?)
「空から?」
不思議そうに、見つめてくる姫乃。
(どうしよう。こんな話したら、『精神科紹介しようか?』なんて言われるわ!)
「え〜?何何?続きは?」
私の気持ちも知らずに、迫ってくる姫乃。幼馴染みなら察しろ!!
「いや、だからね。空からケロケロベルが…」
(ヤバッッ!!朱鳥のがうつった!)
「ケロケロベル?」
(言い訳できねぇぇぇぇぇぇぇ!)
『キーンコーンカーンコーン、キーンコーンカーンコーン』
「あ、チャイムなっちゃった。じゃあ私自分の席行くね。」
ナ、ナイスタイミング
なんとかピンチから、逃れられた。でも、きっと、ってか絶対次の休み時間聞いてくるわ…。
(全部アイツのせいだ…。)
ぐったりする。なんかもう、やってらんない。
(何故あの時、私は追い出さなかったの?あぁー後悔!)
まぁ、学校にいる間は大丈夫よね(アイツが家で、何してるか心配だけど)。
う〜ん、まさに砂漠の中のオアシス♪今までだるかった学校が、休息の場になったわ。
ガラッ!!
「ハローエヴリワン♪転校生の朱鳥でーす!!」
休息の場に……