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恭介くんの数奇な生活  作者: 熊海苔
第1章 アルカディア介入編
40/65

36話目 ユーランドの勇者のご事情

あと1話で第1章が終了です。いや~長かった。

そのころユーランド国内に残っていたアヤはと言うと…


「ナンナまだかな~」

(呼んだかえ?)

「本まだ~?」

(今部屋の前じゃ。開けて欲しいんじゃが…)

「ゴメンね~」


ドアを開けると背中に分厚い本を背負った黒猫、ナンナお疲れ様~ それがすっごい危ない魔導書?


(そうらしいの~ しかし力を感じないんだがの)


ナンナだからじゃない?ほら、ナンナって月の神様でしょ?


(そうだの)


神様には反応しないんじゃない?


(ほぉ、ならばほれ)


「うわっ、とと。本を投げちゃダメだよ」

(力のある魔導書なんじゃろ?なら大丈夫じゃよ)


そういうものかなぁ?仮にも本なんだけど……まあ、いいか

さっそく本を開こ~




よし、接続完了


「さ~て鬼が出るかな~何が出るかな~?」

(貴女が今回の主ですの?)

「そーだよ~アヤって言うんだ。よろしく~」

(わたくしはウルメリア、この魔導書の霊と言うべき存在と言っておきますわ)

「ウルメリア…さん?」

(ウルメリアでいいですわ。ご主人様)


ご、ご主人様!うっわ~何これむちゃくちゃ照れくさい~

やばいよ!やばいよ!ご主人様だよ!?


(どうかなさいました?)

「な、なんでもないよ~?」

(そうですか?ではそろそろ、あちらへお連れしますわ。わたくしもその際実体化するのでお待ちになって)


何かに押されるように光の方へ向かう。あたしの背中を押してるのがウルメリアかなぁ?

まあ、それ以外ありえないか~


(起きたかえ?)

「うん。ウルメリアは?」

(そこに居るえ)

「こちらですわ。ご主人様」

「………」

(む?どうかしたかえ?主)

「な、なんでもねぇでございます」


あうあう…何この愛らしい生き物!メイド服を着たロリっ子って反則だと思うんですが!う~、そっちの趣味じゃないけどこれは抱きしめたい!


(なぁ、ウルメリアとやら)

「なんですの?」

(主が何やらお前を見て悶えておる。なにかしてやらんのか?)

「なんとなく近づいたら危険な気がするのでやめておきますわ」

「うぉとっと、いけないいけない。これからよろしくね。ウルメリア」

「こちらこそ、よろしくお願いしますわご主人様」


かわええのぉ…

さてと、それじゃあ今後の予定を立てますか~


「それでなんでけどさー、これからの予定を立てようと思うんだけど」

(予定?ここを離れるのかえ?)

「うん、噂によるとここがお隣さんを攻めに行くらしいから避難ついでに、と思ってね~」

(過ごしやすかったんじゃがの)

「あたし、戦争に巻き込まれたくないからね~。だからの避難」


いっその事、この大陸から離れようかと思ってるくらいだし、話によるとアカーシャって言う大陸がこの大陸の北東、気候は日本に近いらしく四季が存在するとの事、お花見だー、お月見だー、お節だー、素麺だー


(食い物ばっかりじゃな。他に思い浮かぶ事はないのかえ?)

「花火と、お団子?」

「結局、食べ物になるのですのね…」

「え~いいじゃんか~。決定!アカーシャに行こう!」

(主が良いのなら従うだけじゃ)

「ナンナ様と同じく従うだけですわ」


え~と、転送魔法わっと、そうそうこれこれ。解凍、実行!


「我、ここに契約の印を捧げる。黄昏の御使い我が行き先を示せ」


あたしの足元に魔方陣が出てきて輝く。そして、光があたし達を包んで消えた。


****


俺は走っていた。何のために?そりゃ、マルを逃がすため。戦争が始まるらしいし

それで城内を銀のピカピカ甲冑を着て全力疾走、体力には自信があるしね!


「マル!……あれ?いない」


俺が部屋に入ったとき、上からはらりと紙が落ちてきた。


達也へ


坊主勇者(笑)を元気に営んでね。あたしは別の大陸へバカンスを過ごしに行くからね~


異世界歴三年の亜矢より


なにこれ、異様に短いんだけど…しかも(笑)って……俺を心配してるのかどうなのか全くわかんない内容じゃんかーー!


「メ、メ、メイドさん!」

「どうなさりましたか?達也様」

「マルがいなくなった!」

「マル?ああ、アヤ様ですね。お逃げになられたようですが?『あたし、戦争なんかしたくないから、あと頼みますね~』と言っていましたよ」

「そのまま、ほったらかしたんですか!?」

「はい。それが何か?」

「え!?何その態度、亜矢が居なくなったんですよ!?」

「は~、これだから話を聞かない殿方の対応は嫌気がさしますね」

「いきなり毒吐いた!?」

「失礼ですね。松ぼっくり」

「もういいです!俺がさっさと戦争を終わらせますから!」

「出来るといいですね。ド素人に」


最期の最後まで、毒を吐かれた達也だった。

感想等々お待ちしていま~す。

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