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恭介くんの数奇な生活  作者: 熊海苔
第1章 アルカディア介入編
33/65

29話目 町へ行こう!その2

目を覚ますと、見知らぬ天井だった


「イテテテ、ここは?」


周りで何か目印になる物は……海


「あっ、起きました?気分はどうですか?」

「気分はあまり良くないよ。頭痛いし……それで君は?」

「私ですか?フィーって言います。昨日、夜の漁をしてたら貴方が倒れていたんで拾ったんです」

「拾ったか……とりあえず僕の名前は和馬。助けてくれてありがとね」

「じゃあ、お礼に和馬さんと(自主規制)をさせてください」

「すいません。それだけは勘弁してください」

「むぅ……ならお尻に……」

「いや、場所とかの問題じゃないから!!もっと根本的な問題だから!」

「じゃあ……キスを…」

「なぜに!?」

「なら譲歩してディープキスで」

「あなた、一切譲歩する気ありませんよねぇ!?」

「なら……今日一日デートしてください」

「うん、いいよ」

「あっさり!?」


いや、これまでのに比べたらかなりね健全だし大丈夫でしょ?あっ、そうだ。ここの町長と話つけなきゃ


「ところでフィーちゃん、町長の家に案内して欲しいんだけど……いいかな?」

「ガリウスさんの家ですか?ならいいですよ。近いですし」

「うん、ありがとう」


町長さんの家に向かったはいいけど……お隣りさんって近すぎない?


「ガ~リウスさ~ん!起きてますか~死んでませんか~?」

「なんか呼び方がひどいね…」

「そうですか?いつも通りなんですけど……」


少しすると家から色気ムンムンの熟女が出てきた。町長さんの奥さんかな?


「何?……まだ眠たいんだけれど」

「ガリウスさん、お客さんですよ」

「客?そこのヤバそうな子の事?ふ~ん、その子の表情からすると交渉事のようね……いいわよ。中に入って、フィー貴女もよ」

「なんで私もなんですか?」


すっごい嫌そうな顔のフィーに向かってガリウスさんがすっごい笑顔で言い放った


「この子を連れてきたのは貴女なんだから責任取りなさい」

「え~そんなぁ……この家すっごい苦手なんですけど……」

「あのさ……フィーちゃん。ここで立ち話もなんだし上がらせてもらお?」

「うぅ……しょうがないですね……」


ガリウスさんの後ろをぞろぞろとついて行く

あ~フィーちゃんの言ってた意味がやっと分かった。香水の匂いがキツすぎる。


「それで?今代の魔王様が一人で何のようなのかしら?」

「あれ?ばれてたの?」

「私を誰だと思ってるの?」

「町長さん」

「町長だけど、昔はギルドで名をはせたのよ?正体を見破るくらい楽なものよ」


なるほどなぁ、もう正体もばれちゃったしまあ、いいか


「それで、本題なんですけど、この町と魔王城のある島を橋で繋げたくって」

「それってこの町に魔物を放ちたいって感じ?それとも他に何か考えでもあるのかしら?」

「考えって言ったら考えですね。ちょっと最近、こっちの方で暴れてるヴェオウルフとかの魔物を取っ捕まえたりしようと考えていたり、あと、魔族のおばちゃんが新しい味を探したい!って言ってたりしたんで」


この話は信じてくれるんじゃないかな?おばちゃんの事はわかんないにしても、ヴェオウルフの事は事実だし


「じゃあ、最後に質問。私たちに危害を加えるつもりは?」

「ないですよ。むしろ仲良くしたいですし」

「分かったわ。それで?橋は誰が作るのかしら?」

「う~ん………出来れば双方で協力して作りたいんですけどね……流石に無理ですかね?」


僕とガリウスさんならすぐに橋作れちゃうからなぁ。でも、それじゃ意味ないし……


「やっぱりそこよねぇ。どうせ、私と貴方が魔力量に物を言わせてごり押ししたら3時間で完成するし……どうしたものかしら?」

「あっ、あの!」

「どうかした?フィーちゃん」

「橋の装飾をみんなに頼んだらいいんじゃないでしょうか!」

「「ああ、なるほど」」

「それよ!」

「じゃあ、装飾は子供優先でどうです?」

「そうする理由は?」

「子供は人も魔族も関係なく仲良くなれるから。子供の時ってそういうの関係なく友達になれるじゃないですか」

「じゃあ、決まりね。いつ開始する?」

「じゃあ、明日の昼からでどうでしょう?向こうに連絡しなきゃいけないんで」

「分かったわ。明日の昼ね。そっちとの連絡方法は?」

「時間になったら空に魔法を打ち上げるのを合図にやりましょう」

「じゃあ、明日ね」

「はい、明日」


さて交渉も済んだし帰って説明しなきゃいけないや


「カズマさん!待ってください!」

「ああ、フィーちゃん。どうかした?」

「まだ、デートの途中です!戻るなら私もくっついていきます!」

「あ~……ついて来ちゃっていいの?」

「いいんです!約束を破ろうとするカズマさんが悪いんです!」

「はぁ……わかった。連れて行ってあげるから。ガリウスさん、栄養ドリンクってあります?」

「あるにはあるが、どうするんだ?」

「飲むんです」


確か、この世界の栄養ドリンクはかなり強力って聞いたから大丈夫


「とりあえず、どうぞ?」

「ありがとうございます。では」

「あっ、待ってください!カズマさん!」


さてと、飲んだことだし行くか


「変幻」


さてさて、今回は何かな?


「わっ!ペガサスだ………カズマさん!どこ行ったんですかー?」

「ここだよ。ここ」

「ペガサス?の下ですか?」

「いや、そのペガサスが僕だから、早く乗ってくれないかな?」

「はへ?乗るんですか?」

「うん、早く」

「わかりました……」


ゆっくりだけど乗ってくれたよね?よし、行くぞ!


「しっかり捕まってて!」

「わわわ!お、落ちる!」

「え?ちょっ!ちゃんと捕まっててよ!?」

「は、はい!」


ふぅ……危ない危ない……フィーちゃんはちゃんと見てないと危なそうだなぁ

それにしてもヒポグリフよりペガサスの方が燃費いいんだ……ホントこのランダム機能どうにかしたいな。毎回毎回ランダムだったら身が持たないよ。そろそろ昆虫とかも出てきそうだしさ……


****


「あと2分くらい待ってね。もう着くからさ」

「もう着くんですね?ふぅ……良かった……」

「あれ?そんなに揺れた?今回はかなり上手くいったのになぁ」

「途中でアクロバティック飛行をして揺れないわけないでしょう!!」

「そうだったね。と、もう着陸するよ」


ふぅ……無事着陸出来た……ぞ?やば…力入んない


「フィーちゃん、あのさ……ここの近くに親切なおばちゃんがいるから呼んできてくれないかな?」

「え?ああ、はい。わかりました」

「じゃあ、よろしくね」


うあ~、燃費のいいペガサスでこれって……体力ないなぁ僕


「これからは筋トレしなきゃなぁ」

「連れてきましたよ!」

「あら、和馬君じゃない。そんな所で寝転がってどうしたの?」

「ああ、ツクミのおばちゃん。今夜泊めてくれないかな?変幻使いすぎて動けないんだ」

「別にいいけど、あんたも馬鹿ねぇ、慣れない事はコツコツ慣らしてくもんなのにいきなり無理するから……で?この子も一緒かい?」

「うん、人間の子だけど大丈夫?」

「人間!なら今日の晩御飯は奮発しなくちゃね。美味いもん食べさせてあげるから、和馬君を運ぶの手伝ってちょうだい」

「う~、ごめんね。フィーちゃん」

「別に大丈夫です。魔族の人達は優しそうですし、お手伝いですよ」


****


「ふぅ…やっとついた……」


ツクミのおばちゃんはさっき家に入っていって


「あんた~お客さんだよ!」

「何!?美味いもん食べさせなくては!今から魚をとってくる!」


って、会話があってからはや9分、うん、頑張りすぎじゃないかな?ツクミ夫婦


「お待たせ!さっ、中入って」

「おじゃまします」

「おっちゃん、久しぶり!」

「おっ、和馬!ついに女を連れ込んだか。やるじゃねぇか!」

「いや、そんなんじゃないよ。僕にとってもお客さんだからさ」

「あら?そうだったのかい?部屋一緒にしちまったけどよかったかい?」


はやとちりにも限度があると思うんだけど……


「母ちゃん、さっさと晩飯にしよう」

「そうだね。さあ、どんどん食いな!」

「うわぁ~美味しそう!」

「まさか、おっちゃん……あの短時間でこの石鯛釣ってきたの?」

「おうよ!今度何時でも弟子入りしにこいよ!和馬」

「ははっ、その時は頼むよ」


その後、楽しい(僕には大変な)食事が続いた。

そして、そろそろ、就寝時間なのだが……


「いやいや!僕が床で寝るから、フィーちゃんはベッド使ってよ!」

「ダメですよ!仮にも和馬さんは魔王なんですから、私がベッドを使うわけにはいきません!」

「いーや、女の子が居るのにそれを差し置いてベッドなんか使ったら男が廃るってもんだよ」


その後二時間ほどこの言い合いが続いた。


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