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恭介くんの数奇な生活  作者: 熊海苔
第1章 アルカディア介入編
21/65

17話目 魔王降臨

意識を失った後僕は、真っ暗な場所にいた


「ここは?」

「やっと会えた。この時を待っていたよ和馬君」

「やっぱり君か…ここはどこ?」

「世界の狭間、死の世界とも呼ばれてる場所」


死の世界……やっぱり僕は死んだんだな。早死にか


「それで君は?」

「やっぱり名前は覚えてないか…私は雪に華って書いて雪華、和馬も記憶にあるでしょ?」

「まあね…まさか17になったら死ぬなんて考えてもみなかったよ」

「あっ、そろそろ時間か…じゃあ後でね。カズくん」

後でね?いったいどういう…


「ん?向こうから光が差し込んできてるな」


なぜか脚が勝手に光に向かって動きはじめた

真っ暗闇を抜けるとそこは祭壇の上だった


「祭壇?いったいここは……」

「やっと現れたか、来るのを楽しみにしていたぞ。魔王よ」

「雪華じゃないよな……誰?」


妙な言葉遣いの赤い髪の美女は、変なことを聞くなと、

小声で言ったが名前は教えてくれるようだ


「クレアだ」

「はぁ~」

「はぁ~とはなんだ、私の名だ。以後そう呼べ」


女―クレアは少し怒っているようだ。というか、ホントここどこだ?


「ここは魔王城だ。和馬、お前は魔王として召喚された」

「誰に?なんで僕なんだ」

「私と雪華だ。お前は人間の中で一番基本スペックが高かった、それだけだ」


でも僕は体力テストでは全部平均だったはずなのに能力が高いって矛盾する気が…


「とりあえずそのことは後回し。雪華はどこにいる?」

「今の時間帯なら部屋にいるはずだ。部屋はそこを右に曲がって9つ目だ」

「ありがとクレア、じゃあまた後で!」

「まだ若いな、とっ、仕事がまだあったな」


9つ目って言ってたけど部屋が一つ一つ大きすぎてかなりの距離を歩かなきゃなんないな


「あ、あった……雪華いるか?」

「ちょっと待ってて~……よく来たね。カズくん、さあ入って入って」

「え?あ、ちょっ」


無理矢理入らされてしまったが、またあとで入る必要があるようだ……汚い


「カオスだな。あとで掃除しにくる……」

「あ、いや~片付かなくて……それより聞きたいことは、ないの?」

「ある。まず雪華は何者だ、クレアは?呼んだ目的は?なぜ僕は生きている、以上だ」

「はわわわわ、一気に言わないでよ!…え~と、私は魔王の婚約者で、クレアさんは魔王の側近。

理由は勇者が来るかもしれないからと、ロストテクノロジーの回収。

最後に私とクレアさんで再転の魔法を使ったから」

「え~と、まずロストテクノロジーって?失われた技術?」

「んとね、どちらかと言うとその技術で作られた物だね」


オーパーツみたいな物かな?それは、楽しみだ


「じゃあ、再転の魔法って?」

「簡単に言うと、まず人が死ぬと器と魂に別れて、魂は世界の狭間に行くわけ、

その魂を魔力で召喚主の世界に引きずり出して新しい器を与える魔法」

「かなり大変ぽいな。聞いた感じ」

「だから私とクレアさんとじゃなきゃ出来なかったの。他の人じゃ魔力が足りないから」

「なるほど、話が変わるけど僕はどうなんだろう?」

「何が?」

「ん~、能力みたいな感じのあるかなっと思って」


あったらいいんだけど…

自分の身を守れるし


「なんか一つは、絶対つくらしいよ。稀に二つ持ってる人がいるらしいけど」

「例えばどんな能力があるんだ?」

「え~とね、武器の召喚、変幻、召喚、極稀に魔眼を持ってたりする」


雪華は、ホントに稀だけどねと呟いていた。なら僕はどうなんだろう?


「じゃあ僕はどうなんだろう。というかどうやって調べるの?」

「私が調べてあげようか?」

「いや、私が調べよう」

「「クレア(さん)!?」」

「ん。どうした?」

「いきなり出てこないでください。ビックリするじゃないですか」

「そうガミガミ言うな。私の方が能力のことまで、調べられるだろう?」

「えっと…じゃあ、お願いします」


クレアは、僕の頭に手を掲げて目をつむった


「ほ~、おもしろいな……三つか、しかも魔眼に武器、変幻か…規格外なヤツだな。お前は」

「三つ!?それ本当なのクレアさん!」

「私が嘘をつくとでも?「思います!」……」

「あー、気を落とさず…」

「ああ、ありがとう。では話を戻そうか、武器は大鎌、変幻はなんでも可能だ。問題は、魔眼だ」

「なんでですか?」

「うむ、ではもっとも忌み嫌われている魔眼は?雪華」

「断罪の眼でしたっけ」

「その通りだ。そして和馬の魔眼は、“断罪の眼“だ」

「そんな、あの眼は伝承だけなんじゃ…」


本人を置いてけぼりにして話を進めないでよ。

話の中心人物が置いてけぼりってどうかと思うんですが。


「質問なんですがなんなんですか?“断罪の眼“って」

「別名狂気の断罪者、回りにいる者を関係なく殺すことがある魔眼だよ。

所持者の意思とは関係なく、な」


嫌だなその魔眼、関係なくってことは仲間も巻き込むことになるもんな


「それは、どんな条件下で発動するの?」

「通常状態ならば任意で使えるが暴走については、流石に私も知らない。

断罪の眼は情報がたりないのだ。他の力ならば使い方は、教えられる」

「その時は、頼むよ。それにしても断罪の眼、か。厄介な物を手に入れちゃったな…」


これからは、特訓しなきゃダメだなぁ


「それでは、これ以上話をしても進まないから解散だ。

和馬、明日私の部屋に来い。お前の隣の部屋だ」

「……そういえば、僕の部屋ってどこ?」

「私がついでに案内しよう。いいな?和馬」

「わかった。雪華また明日な」

「うん、またね」


そのあとクレアと二人で並んで歩いていると、だいたいすれ違う人達に誤解をされて

は、訂正することをしているうちに、5分で着く距離を15分もかかって移動した。


「ついでにあがっていくか?雪華の部屋より綺麗だぞ。」

「あ!綺麗で思い出した。雪華の部屋掃除しないといけないんだった。じゃあ明日行くな」

「ふむ、そうか。ではまた」


え~と、ほうきにちりとり、雑巾、バケツっと、

まさかこの世界で初めての仕事が掃除なんてことになるとはね


「雪華~掃除しに来たぞ!」

「あっ、ちょっと待って~うん入っていいよ~」

「それじゃ、お邪魔し………さっきより散らかってない?」

「えへへへ、散らかしちゃった。カズくんが来るから大丈夫かなと思って」

「は~、だからと言って散らかさないでくれよ……さてと、やりますか」


全般的に床が散らかってるだけか…じゃあ棚にしまえばなんとかなるな


「じゃあ、物を棚に上げるから、それは手伝って」

「うんわかった」

「それじゃあ、本はその棚に入れて…あー…違う、そっち、そうそうそれ」


雪華に指示しつつも僕は、本を種類別に分類して床に積み上げる。

そして空いた場所からほうきて、掃きゴミをちりとりで回収する


「カズくん、どう?」

「ん?ああ、その本とかはあっちの棚…うんそれ、あとは雑巾で床を伏だけだから

ベッドの上にいて」

「わかった。あとちょっとだから待って」

「ちょっと早めにな。これでも2時間は経ってるからさ」


え?経ってないだろ?いえいえ、経ってるんですよ

これが、描写の時間が少ないのは謝ります!作者が!


「ラストスパートだー!」


床をホコリが残らないように、かつ素早く拭き取っていく


「「終わった~」」

「今何時かな?」

「ん~と、6時過ぎだな」

「じゃあ、カズくんの部屋に遊びに行く!」

「別にいいけど、何にもないぞ?」

「それじゃあ、行こう~!」


話を聞いちゃいない…

今のところ二人としか会ってないけど二人とも話聞かないから、

もしかしてこの城にいる人全員聞かない人じゃないよね


「おじゃましま~す。あっ音楽プレーヤーある!何の曲が入ってるの?」

「マイ〇ルの曲全部」

「なぜ!?キング・オブ・ホップしか入ってないのはなぜ!?」

「いや、全部神曲だからかな、マ〇ケルの曲は最高だろ」

「そんな熱く語られても…」


ムッ!馬鹿にしおったな

マ〇ケルは神だぞ!


「じゃあマイケ〇の良さを今から教えようじゃないか」

「え?いや、ちょっとま……」


*****


「ふぅ~語った語った」

「あう~」


雪華が元気ないみたいだけどなぜだろう?


「おい、和馬、雪華、夕食だぞ」

「あっ、もうそんな時間か。行こうか、雪華」

「……あ、うん」

「どうした。雪華、いつもなら食事の時ものすごく、はしゃいでいるじゃないか」

「うん…まあ…ね」

「ふむ、あとで理由を聞こう。どうせ和馬がなにかしたんだろう」


僕のせい?なんで?


「まあ、早く行くぞ。冷めてしまう」

「今日のごはんは?」

「唐揚げだ。ピザもあるぞ」

「ホント!行く!今すぐ行く!」

「生き返るの早っ!!」


雪華ってピザ好きなんだ…お好み焼きじゃダメなのか?


「さぁ、食べるぞ~!」

「なにそのテンションの差!」

「雪華は、三度の飯よりピザだからな」

「恭介くらいたちが悪いな…クレアは、何が好きなんだ?」

「………………ういろだな」


まさかの好みが和菓子!?


「ふむ、今日はういろがないからな。明日にでも買いに行くとするか」

「いってらっしゃい」

「何を勘違いしている。和馬お前は、荷物持ちだぞ?」

「なんでさ!」

「か弱い娘に重たい荷物を持たせる気か?」

「うぐっ、反論できない」


上手く言いくるめられた和馬は、納得がいかないものの

目の前にあるピザの数にビックリしていた。


「六枚?」

「私と和馬は一枚ずつだ。残りは雪華が全部食べる」

「ピザはいくつでも食べられるもん」


途中、和馬のピザに雪華が襲い掛かってきたが、楽しい食事風景だった。


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