11話目
どうも、秋です。
いきなり茂みから出てきた人を気絶させてしまいました。
~回想開始~
「そういや、コントロールの安定化って、どうやるんだ?」
『ずっと同じ量の魔力を纏ってればいいんじゃない』
「なるほど、んじゃ、ついでにジャブでも打つかな」
両手両足に重力と炎を纏った。そして、大振りの右ストレートを出そうとした瞬間
ガサガサッ
「!?」
やべ、止まんない…
人だったら避けてくれ
ゴスッ!
「げべらっ!?」
以上、回想終了
現時点に戻る
「…あれ、大丈夫かな?」
『助けにいったら?』
「…そうする」
吹っ飛んで行った方向へ探しに……あっ、居た。うわっ、気絶してるよ
「見つけたけど」
「引きずって連れてきて!」
「了解」
ズルズル、コイツ重たいな、あっ、男か。しかも鎧着てるよ。道理で重たい訳か
「…ただいま」
「そいつ?吹っ飛ばされたヤツって」
『そいつだね、鎧の胴の部分凹んでるじゃん』
「えぐ!ひざ枕してあげたらどう?」
「え~、つうか、アスクお前、脈絡がないな」
「それは、いつものことよ」
「アスク以外ならしても良いんだけど…」
「してあげたら?」
「なんか、差別されてる気がするんですが!」
「まあ、殴っちまったしな、せめてもの罪滅ぼしかな?」
座る時、スカートがめんどくさいな。……よし、綺麗に座れた。うんで、頭をももにっと。
「これ、かなり恥ずかしいな…///」
『赤くなっちゃって』
「…可愛い」
「あとで、二人にもやってやるよ」
「『なっ!…///』」
ふん、お返しだ
おっ、下から唸り声がするな
「うぅん、ここは?」
「あっ、起きた?ふ~、一時はどうなるかと焦ったよ」
「あ、あの~///」
「ん?どうかした?」
「貴女は?」
「私?私は、秋よろしく」
「どうも、アルフ・ノアースです」
「それで?アルフさん、いつまでそうしてるつもり?」
あっ、なんか俺以外みんな怒ってるな
「いや、柔らかくて気持ちがいいからつい…」
「あう!」
ミシ
世界にひびが入った。
しかし、救世主が来た
アルフと同じ茶髪の女性だ
「アルフー、どこ行ったのー」
「あの~」
「はい?」
「ここに居ますけど」
自分の膝の上を指差す
静寂
「どうもすみません、うちの弟がお世話になりました」
「いえいえ、私が殴り飛ばした事が原因ですし…」
「殴り飛ばした?」
『修業でジャブを打ってる時に、いきなり茂みから出てきたんです』
「そういうことでしたか、やはり迷惑をかけてるじゃない、アルフ」
「す、すまない。この森は、危険だから出ろと言おうと思ったんだ」
へぇー、この森危険なんだ。何が危険なんだ?
「どこが危険なの?」
「あ~、君の後ろにいるやつ」
「後ろ?ゲッ!食べられない猪モドキ!」
身体が完全に後ろを向く前に太刀を抜刀!右上から左下に袈裟斬り
アルペンタの頭が飛ぶ
太刀の刃の部分に炎が渦巻いていた
「で、どこが危険な森?」
「「………」」
『秋ちゃん、出来る様になったじゃん!』
「何が?」
「だから、安定的に魔力を纏うことよ!」
「あっ、ほんとだ」
「「無視しないでください!」」
「ゴメン。それで、お名前は?」
「私は、姉のセデスです」
「あ、どうも秋です」
姉の方が常識ありそうだな、うちの姉と違って
「それで、あなた達はなんで森の中に?」
「修業が人目につかないようにですかね」
「そんなに危険?」
『だって、秋ちゃんの魔力量はかm―「それ以上言うな、話がこじれる」―わかった…』
「「?」」
「いや~、下手するとここら一帯が吹き飛ぶらしい」
「は?吹き飛ぶ?」
「森全部がね」
「本当に?マジで?」
「大マジ、というか姉弟がここに居るのが不思議なんだけど、危険な森の中じゃん」
「あ~、う~ん、君達が森の中に入って行ったから。
止めようとしたら、弟が居なくなっていたので仕方なく…」
怪しいな、なんか裏があるぞ。たぶん…
「なんか隠してない?」
「ッ!……実は魔王を倒そうと思って二人で旅を……」
「あっ、そうなの?なら、一緒にいこ?」
「いえ、これ以上迷惑をかけることは…」
「一緒に来なよ。大人数の方が楽しいよ?」
「いやしかし…う~む、それも一理あるしなぁ」
『そうそう、一緒に行こ?』
「そもそも、付いて行っていいの?」
「別にいいぞ?なんでそんなに悩む必要があるのか、わかんないしな」
「そこまで言われたら、何も言い返せない…わかったよ一緒に行こう。いいよね、姉さん?」
「アルフがいいなら、あたしは何も言わないわ」
「よっしゃー!クエストの受注と達成が楽になったぞー」
『ええと、メグって言います』
「私は、ミーナ。よろしく」
「これから、よろしく」
「んじゃ、今日中に森を抜けられるように、少し急ぐか」
「今日中に抜けるのは、たぶん無理だと思う」
「そんなに、デカイのか?この森」
『東京ドーム145個分は、あるよ』
「はぁ~、今日は野宿か…」
野宿すると朝起きた時全身から、音するから嫌なんだよな
「つうか、話をしてたらもう夕方じゃん。どうする?」
「野宿の準備しよ」
「荷物は、どこにあるんだ?」
「こん中にある」
アルフとセデスが驚いてるな、俺はこのリアクションが欲しかったんだよ。
ポーチの中からテントを出してっと
「三人共、手伝ってよ。一人で組み立てるのは、大変なんだよ」
「何個組み立てるの?」
「六人だから三つ」
「わかった、さっさと組み立ててしまおう」
「じゃあ、焚火に使う小枝を拾ってくる」
『私も、行く~』
「私は、アスクとテントを組み立ててるね」
「あたし達は、何をすれば…」
「食材を切っといて」
「わかった、しかし材料はどこに?」
「ん?ポーチの中だけど、どうした?」
「さっきから、気になってたんだけど、そのポーチってどうなってるの?」
「金からドラゴンまで何でもいくらでも入る便利な代物、別名四次元ポーチ」
実はコレ町を出る前に、ただのポーチを魔力を使って制作した非売品なのです。材料代20ゴールド
売るとしたら45ゴールドくらいかな。
御購入のさいは、ジャ〇ネット高田まで
「ふ~ん、そういえば旅商人が言ってたんだけど、
レアールがウッドノースに、ユーランドがサンゴールドに戦争を吹っ掛けるらしいよ」
「えっ!それって確かな情報なの?」
「ああ、信頼のおけるヤツだから確かだ」
「アキ、お父様達が!」
「分かってるよ。まずレアール軍を止めるか潰す、そんでユーランド軍も同じく、これでいいな?」
「ありがと、アキ!」
*********
「王様!情報が入りました。レアールが攻めて来ます」
「なんだと!?本当か!」
「本当でございます。もう一つ知らせが…」
「なんだ」
「国境にものすごい勢いで向かう人を乗せた魔物が二頭、
うち一頭の背に金髪の人物が二人乗っていたとのことです」
「まさか……ミーナか!しかしミーナは、アキという者と共に居るのでは?」
「王様、どういたしましょう?」
「こちらも、軍を動かす。できれば途中で娘の安全を確保してくれ。出陣だ!」
「承知しました。では、騎士団に知らせてまいります」
「ミーナよ、無事でいてくれ」
王の独り言は、自分以外誰も居ない謁見の間に虚しく反響した
********
まったく、よくこのスピードで走って誰も落ちないな
「レイ、国境まであとどれくらいだ?」
【あと4分てとこね。もっと飛ばす?】
「やめろ、みんなが落ちたらどうするんだよ」
『落ちはしないと思うけど、十分間に合うから飛ばさなくてもいいと思う』
ん?あれって騎士団の連中かな、他にも色々居る見たいだけど…
「アキ!止まれ!ヴォルドだ」
「見りゃわかる、レイ、ナハト止まれ!」
【止まってどうすんだ?】
「戦場でミーナを守ってもらう」
【そういえば姫だったわね】
「そういえばってなによ!」
とりあえず、騎士団の少し前で停止、話をしに行く
「久しぶりだな、アキ」
「お久しぶりです。といっても4日ぶりですがね」
「そうだな、しかし何故コチラヘ?」
「レアールが攻めてくると言う情報を聞いたので」
「それならば話が早い、助太刀してくれないか?」
「う~ん、殺したくないんですけどね…わかりました、最低でも八割は倒します。残りは頼みましたよ?」
ここでマメ知識なんだが、大群での行軍は少数よりも時間がかかる、
レアールもだが俺達だってそうだ。兵糧もかなりの量がいるしな。
それに下手に急いで戦の時に兵達の体力が無くなっていたら元も子もないから隊長は、
誰でも出来るものじゃない
「言ってくれるな。しかし我等とて遅れはとらんぞ?」
「ぶっちゃけ、このパーティーメンバーが本気を出したら、レアール軍は1日以内で壊滅出来ますよ」
「なんだと!?それは、本当か」
「でもまあ、疲れるのでやめときます」
「騎士団長!敵の数は、二万です。龍騎兵が五百、馬が三千、
魔導士が二千五百、歩兵が一万です。どうしますか?」
かなりの数だな。敵は本気と言うことか、しかし龍騎兵ってなんだ?ドラゴンに乗っているのか?
「龍騎兵ってなんですか?」
「その名のとおり、ワイバーンに乗った兵だ。一番厄介なヤツだ」
『秋ちゃん、そろそろだよ』
「わかった。ヴォルドさん今から先制攻撃をかけます。
多分この一撃で大半がやられると思うんで。メグ、ミーナ、セデスは、
自分が撃てる一番強い魔法を使ってくれ」
「任せて!」
『は~い』
「分かったわ」
てか、これだけで全滅するんじゃ…
(刀に炎と重力を纏わせたら、自由にやっていいぞ)
【やり~暴れ回っていいんだな?】
【私は、他の人達を援護しながら戦うわ】
(了解、頼んだぞ二人とも)
「さてと、ホワイトテール、炎弾装填!炎神、我、求めるは、紅蓮の炎――炎華!」
今戦いの火蓋が切って落とされた…
次から戦闘に入ります。ちゃんと書けるかな?心配です…
「弱気はやめろよ。何とかしろ!」
だって一方的な戦闘になりそうなんだもん
「「駄作ですが、これからも読んでくださっている方!お願いします!
ご意見、ご感想もお待ちしています」」
以上 熊海苔と秋でした。