栄子側の過去
私は、鷺ノ宮栄子。昔から葉月が羨ましかった。いつも優しくて、相手の気持ちをいつも考えて、配慮できる。私は、自分の意見を堂々と言っちゃうから。だから葉月は、私に取って憧れだった。私がいじめにあったときもそう。いつもかばってくれた。私、いつも強気で言い返してるけど辛かった。今にも心が折れそうで、でも、葉月がいたから学校にも来れてたし、言い返せた。でもね、ある日を境に変わってしまった。
「きゃあああ!ちょっとなにするのよ?!早乙女たち!!」
私は、トイレで水をぶっかけられた。一番の味方で大親友だった葉月から。あの時はカッとなって怒ってしまったけどあの時、葉月は申し訳無さそうな顔をしてた。葉月がこんな事本心でするわけ無い!!葉月は優しいもの!脅されたに決まってる。だから、別に怒ってなんかいない。それに事実だし。
「ねえ!!早乙女!」
「何よ」
「葉月に何言ったのよ!!あの子が自分の意思で裏切るはずなんて無い!!あんたたちが脅したんでしょ!!」
「二人の信頼は硬いわねえ。録音してないでしょうね。もし、してたら葉月が危険な目に合うよ。」
「してない。だから教えて。」
「わかったわ。葉月の裸の写真を風俗の店のサイトにあげるって脅しただけ。」
「なんてことしてくれたのよ!!!」
私は、葉月が究極中の究極の選択をつきつけられていたと知り、葉月は辛かったんだなと知った。
「可愛そうねえ。あんたと関わっていなければ葉月はこんな目に合わずにすんだのに笑笑」
私にこの言葉が深く心に突き刺さった。だから、高校に入ってから葵たちのグループに入った。そして、葉月に危険性が及ばないようにいつも見守っていた。
「あんた昔から随分と変わったわね。まあ、全然いいんだけど笑笑」
まあ、葉月がアイドルを目指そうと頑張っていることには、すごく驚いた。全力で応援したかった。でも、葵たちに必ず邪魔される。だから、自分が嫌われ者になってやめさせようとした。でも、生まれ変わるという言葉を聞いて、私は葉月はすごいなと思った。だったら葵たちの企みを邪魔してやろうと思う。そうして、影なりに応援する。久しぶりにやりたいことができたわね。よしっ!!頑張るか!!そうして、栄子は、家に帰っていった。




