葉月の過去 〜葉月側の気持ち〜
栄子とは、小学校の頃から、親友だった。一緒の合唱団に入っていた。栄子は、歌がうまかった。それにくらべて、私は、歌が下手だった。だから、放課後によく教えてもらっていたの。栄子は、何でもできた。その時の私は、栄子が憧れだったんだ!いつも明るくて、笑顔が可愛くて、大好きだった。でも、中学3年生の時に栄子は、何でもできたため、一軍ぐるーぷの人達にいじめられた。
「ちょっとなにするのよ!」
「あんたが、何でもできるのが悪いのよ笑笑」
「はんっ!!自分が勝てないからってこうやって無理やりおとしめようとするのね。愚かなやつ!!」
「うるさい!!もう良い!!行くよっ!」
栄子のことをいじめていたのは、早乙女たちだった。葵さんは、高校からだけど。
「栄子。大丈夫?」
「こんなんどうってこと無い!こんな馬鹿みたいなことに負けたくないし!」
それでも、栄子はいつも笑顔だった。私は、強くてすごい!!っと思っていた。私は、栄子を守りたくて、いつもやめなよっていってきた。まあ、早乙女たちには、悪口をめちゃくちゃ言われてるけど。でも、私は、栄子を守る。それは、小さい頃の約束があるから。
「私達は、何があっても裏切らない!お互いが危険な時はなにがあっても守るって誓おう!」
「うん!」
私は、これからも守り続けていくつもりだった。でも、ある日早乙女たちに呼び出された。
「ねえ。葉月。私達の葉月に対する嫌がらせやめてほしい?」
「当たり前じゃん。」
「だよねえ笑笑栄子がいないと心折れそうな顔してるもん笑笑一つだけ、あんたが自由になる方法がある。」
私は、嫌な予感がした。
「何をすればいいの?」
「簡単なことよ笑笑これから栄子を無視して。そして、トイレで栄子がいる部屋に上から、水を掛ける。ただそれだけよ笑笑」
「なっ!!そんな事できないよ!!ふざけるのもいい加減にして!!」
「友達を捨てるのが嫌だ?笑笑可哀想にね笑笑」
「当たり前!!」
私には、約束がある。
「じゃあ、私達優しいからもう一つ条件を出してあげる。見て!この写真」
これはっ!!着替えてるときの下着姿の写真だ!!
「早く消してよっ!!」
「まあまあ、そんな焦らずに。この写真w風俗店の所に上げるわ笑笑なあに、大学に入るまで、おっさんの接待をやるだけよ笑笑あっ。申込書は、もう書いてある。出す準備は、簡単よ。あっ。もし、友達を捨てるなら、写真は、消してあげる。」
「なっ!!絶対やだ!!しかも、写真をほんとに消すかどうかわからないじゃない!!」
「そんな事したら、犯罪に問われる。」
「笑笑友達を捨てて、自分の人生を守るか、それとも、自分を捨てて、友達を守るか、
究極な選択だねえ笑笑まあ、明日までに考えな。じゃあ。」
私は、心が揺れた。体を売るなんて、絶対嫌だ!栄子ごめん!ほんとにごめん!!約束守れなくて、ごめん!!!そうして、私は、二人を呼び止めた。
次の日の朝、私は、先生に用があるから、先に行くと伝えた。
「栄子、今、トイレに行ったわ。さあ、葉月やっちゃって。」
私は、栄子に水をぶっかけた。ばっしゃああああん。
「きゃああ!ちょっとなにするのよ!早乙女たち!!」
栄子は、早乙女たちに怒鳴りつけた。
「ちょっと、私達じゃないわよ笑笑そこの葉月がやったのよ。バケツ、持ってるでしょ。」
栄子は、びっくりしたような顔をしていた。
「嘘だよね、、。」
私は、申し訳なくて、目を合わせられなかった。
「ごめんね。栄子」
「あの頃の約束を忘れたの???!!ひどい!!私は、葉月の事今までずっと守ってきたし、支えてきた。どうして、?裏切り者!!!」
「笑笑可哀想にねえ。たった一人の味方に裏切られて、今どんな気持ち?」
栄子は、今にも泣きそうな顔をしていた。それから、栄子は学校に来なくなった。
「っざまあみろ!!」
「葉月、、大変だったんだね。」
「栄子がああなったのは、私のせいなの!私一人いなくても大丈夫、強いからって心の何処かで思ってたんだ。でも、それは、違うって気づいて強くなんかなかった。辛かったけど、味方がいたから、いつも頑張ってこれたんだって気づいて、申し訳なくて、栄子は、私に裏切られたらどんな気持ちだったと思うと、申し訳なくて、、、」
「葉月は、悪くないよ。だって、どうしようもなかったじゃん。」
「でも、、」
「私、あんなひどいやつらと仲良くしてたなんて、吐き気がする、、。」
「鷺ノ宮さんに謝りたい。」
「難しいよねえ。」
「何とかならないかなあ。」
皆が葉月の問題に真剣に考える中、栄子は、一人物思いにふけっていた。




