表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪パラダイス!  作者: さむむ
2/4

私、あずき洗いです!

とある山の中。そこは、かつて妖怪が住み着き、

人間に悪さをするような奴らがわんさか居たと。

だが、幾つか前のことだ。

とある除霊師がその山で「清めの儀式」を行った

ところ、たちまち妖怪が減り、人間の生活は平穏

を取り戻した。

だが、人間は知る由もなかった。

まだ、妖怪は滅んで居ないことをーー。


         ‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧


「ふぅ、疲れたぁ。」

私ー、『あずき洗い』の咲!

『下級妖怪』と呼ばれる妖怪の中でも下っ端です。

んーと、人間の価値観で言うと……。あ、わかった!

『社会の底辺にいるゴミ屑』かな?

我ながらセンスいいー!

……今やってる事?あぁ、これね。

あずきを洗ってるの。

だって、これしか無くない?やる事。

『あずき洗い』って名前だし、まんまだよね。

ご先祖さま、ネーミングセンスないんだよ。

まぁまぁ、文句言っても変わるわけないし。

仕事片付けよ……。

「見て見て、あずき洗いよ」

「汚いわねぇ……」

………うるさいよ、もう。

あずき、落としちゃうでしょ。

私、底辺の妖怪だからかな、悪口なんて日常だよ。

けど、そこまで言うこと無くない?

私だって、妖怪の仲間なのに……。

『上級妖怪』はいいなぁ。

エリートで、能力も優れ物。

毎日毎日、気楽そうだよね。仕事は、『下級妖怪』に

回すもんね。ズルいよ。

そんな時だった、背後に凄いオーラを感じたのは。

え、え、何この状況。怖い。

振り向くことも、許されないくらいの、威圧感。

間違いない。この妖怪は、格上すぎる。

「ごっ、ごめんなさい。私、邪魔ですか?」

必死に声を出し、立ち去ろうとする。

お願い、足よ、動けーー!

「あのさ、お前、あずき洗いだよな」

不意に響く、低い声。

「はっ、はい。なんでしょう。」

私に用事かなぁ?にしても、誰だろう。

「あのぅ、すみませんが、どなたでしょうか?」

しばらくの、無言状態。怖ァ!

「……俺は、」

次の瞬間、私は凍りつくような衝撃を受けた。

「かまいたち、の風牙だ」

そこに居たのは、恐れてやまない『上級妖怪』の

かまいたち様だった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ