「転スラ」の違和感について考察してみた件(あ、ちなみに、違和感があってダメだと言っているわけではないですよ)
「転スラ」。
アニメ『転生したらスライムだった件』の愛称(?)だが、ところで、あの、「転スラ」を見ていて抱くほかの転生異世界ものなんかでは感じない、このアニメだけに感じる変な違和感はなんなんだろう。
あ、ちなみに、違和感があってダメだと言っているわけではない。ストーリーは、単純に面白く進んでいるし、登場人物も、それぞれの立ち位置がはっきりしていて、わかりやすい面白さを持ったアニメである。
主人公が、本来なら最弱の生物「スライム」なのにもかかわらず、最強スキルを身につけ、周りの魔物や人たちの信頼や尊敬を勝ち取って世界を塗り替えていく物語。
だから、主人公は、世界を塗り替えるために、世界で最弱の生物であるところのスライムに転生しなけれはならなかった。
ま、いわば、ひとつの成り上がりの物語。
転生した世界を塗り替えていく、現在の日本の記憶を持った主人公の物語。
今第16話だったと思うが、1クールでは物語を始めるにあたっての主人公の世界との関わり方を描き、2クールで物語は、大きく回転し始めるのだろう。今まで圧倒的に最強だった主人公が、広い世界に出ることによって、強さの平準化に巻き込まれる。
具体的には、主人公より強いかもしれないキャラクターが続々と登場し始める、ということになる。
圧倒的に強い存在ではなくなる。
そのことが主人公に周囲にいる味方の魔物や人たちの大切さを改めて思い知らせ、主人公はさらに強くなっていく。
という物語になっていくのだろう。
元は、ラノベなんだろう?
転生もので、異世界もので、チートで、俺つえーの変形バージョン?
元の「主人公が世界最弱のスライムに転生」というその設定がなければ、ありがちなパターンの話ではあるのだろうが、その設定が大成功していて、見るものを飽きさせない。
だから、主人公は、美形の人型になんの労力もなくなり続けることができるのに、基本的にはバスケットボールより少し大きい球形のスライムの姿を常日頃はしている。
特に、アニメなんかの場合、見場がいいのは美形の人型になので、その形をとり続けることもできるのにそうはしない理由がそれであろう。
この物語は、「世界最弱のスライムの成り上がり物語」であることを常に視聴者(本の場合は読者)に覚えていてもらわなくてはいけないから。
それこそが、この物語の骨子だから、ということだろう。
純粋に見ていて面白いが、前述した「変な違和感」がこれなのかもしれない。
主人公のビジュアルが、球形の青い透明状のゼリーみたいな存在であること。
そして、あり続けていること。
いや、たぶんほかにも違和感の正体はあると思うけど、考察する時間がない。またの機会に。
とかテキトーなことを言っていると。
そのふざけた態度に、ボコボコにされる私。
這いつくばった床から立ち上がり、服についた汚れをパンパンと手ではらいながら、そこで一言。
《よし、それなら今日はこんなところで勘弁しといてあげる。》
またのお越しをお待ちしております。
でわ。