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ちびマの冒険  作者: 秋野空
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初めての冒険者ギルドの話~その3

初めての冒険者ギルドの話~3



「…………おみじゅ………どおこ?」


僕の前にあるのは今立っている所より少し下にある川?

お水はない。


「あ~………完全に乾上がってるな」

「草も枯れたのしかないわね」


お水………


川があった所には乾いたお魚。

パァパとマァマが来なかったら僕もこのお魚みたいになっていたの?


そう考えたら悲しくて悲しくて………

涙がポロリって………


そしたら川に落ちた涙がピカッて光って………あれあれ?


「おみじゅ♪」

「いやいや!お水じゃないだろうが」

「さすがはこの世界生まれの天狐ね。幼くてもミュールフェリスの環境を変える力を持ってるなんて」


?僕、何かした?


「ここまでの力を持っているとなると、この力を制御する為の訓練もしないとまずいな」

「そうね。幸い付近に人影は無かったから、今回のこれはバレないと思うけど………」

「誤魔化す為にもミュールフェリス!ここら一帯に川が復活してもおかしくない量の雨を降らす。構わんよな?」

『は、はい!大丈夫です!よろしくお願いします』

「よし。やるか」


パァパとマァマが僕と繋いでない方の手をお空に向かって伸ばすと、晴れてたお空にモクモクと黒い雲さんが!

ピカッって光ったと思ったらドンガラガッシャーンって

ヒャーΣ(゜∀゜)


「こあい!こあいよー」


。゜(゜´Д`゜)゜。


「あ、すまん。雷見るの初めてだったな。大丈夫だ。俺達には絶対に落ちないから」

「パァパとマァマの力で作った雷雲だから、操作が出来るのよ。自然に起きたモノは無理だけどね。でも天狐の力をキチンと使いこなせる様になれば自然発生したモノだって、ちびマを害する事は出来ないから。頑張って力つけましょうね」


おお!

なんかよく分かんないけど、頑張る。

でも今は………


「カミナリこあい!」











ピカピカ、ドッカーンが続いた後にドバシャーンって雨、雨、雨。


雨が上がった後には………

おお!お水がいっぱいになった川。

あ!


「おしゃかな♪」

「地面の中にはまだ少しだけ水が残ってたんだな」

「その水の中で辛うじて生きてた魚が川の復活と共に出てきたのね。それじゃ少しだけ私の力を解放しましょう」


マァマの力?


マァマがお胸の前で左手をグッと握ってパッと開いたら、うわー!凄い凄い!!

カラカラだった草がツヤツヤの緑になって、マァマの足元からどんどん緑色が広がって………


あっというまに涼しくて気持ちのいい川原になっちゃった。

うわー!


「マァマしゅごい♪」

「でしょ♪せっかくだから少し休んでついでに薬草採取でもしましょう」

「うん。僕、ばんがって探す」

「よし!んじゃ【鑑定】も頑張って覚えような」

「うっ………ばんがる………」


聖域でもお勉強してたけどまだ【鑑定】は使えないんだよね。

パァパは後少しっていうけど………

何が後少しなのかな?


薬草っぽい葉っぱを見つけては、じーっとマァマに教えてもらった特徴を思いだしながら見てたらピコンって頭の中で音がした。

あ!


「覚えた♪」

「そうか【鑑定】使える様になったか」

「これからは沢山使って熟練度上げていきましょうね」

「レベルが上げれば初めて見た物も【鑑定】出来る様になるし、素材の使い方も分かるようになるからな。鍛えて損はない!」

「うん。僕、いっぱいしゅる♪」

「ただし!人は勝手に【鑑定】しちゃダメだぞ。それは大変、失礼な行為にあたるからな」

「相手の人が見てもいいよって言った時しかダメよ。分かった?」

「はぁい」

「自分の手を見ながら自分自身を【鑑定】してみろ。自分自身の事でも今はまだ簡単な事しか見れないけど、熟練度は入るからマメに自分自身を【鑑定】するのもいいぞ」


おお!自分自身なら失礼にならないもんね。

よし。自分自身を【鑑定】




名前:ちびマ〔真名:封印中に付き表示不可〕


年令:恐らく多分だけれど5才かな~


種族:天狐見習い







年令の表示がおかしいんだけど!


「パァパ。僕のお年が変」

「ん?【鑑定】してもいいか?」

「うん。見て」

「…………あー………これはあれだな。生みの親が名前を付けなかった弊害だな。そのせいで誕生日がハッキリしないから、俺達が見つけた時に【鑑定】した時の年令表記も『確か恐らく多分2才だったらいいな』みたいなふざけた表記だったからな」


なにそれ?


「ミュールフェリスの力が衰えてるせいで、色々この世界に弊害が出てるのは知ってたが、まさかここまでとは………」

「………さすがに年令がこの表示だと、色々な面倒ごとが起こりそうよね」

「だな…………ちびマ。誕生日、今日にしていいか?聖域に3年居たのは間違いないから、誕生日さえ決めれば年令表示もっとハッキリすると思うんだが………どうだ?」


うんと………

たしか女神しゃまが今日は僕がパァパとマァマの子供になってから3年目って言ってたから………


「うん。今日、僕。じょび♪」

「よし。そうと決まればお祝いしないとな」

「そうね。今までお祝いしてなかったから今日は今までの分もお祝いしないとね♪」


わーいわーい♪

今日は僕のお誕生日♪♪

ピコン♪

あれあれ?


「パァパ、マァマ。女神しゃまから」


お誕生日プレゼントきたよ。


腕輪が3個。

パァパとマァマと僕。

お揃いの腕輪。


「何、何…………お互いの場所が分かるようになる腕輪?ちびマのにはミュールフェリスの力を戻す為の専用クエスト付きって…………をい!」

「パァパこあい」

「あ、すまん」

「まぁ仕方ないわ。女神ミュールフェリスの力を戻す事は、この世界の天狐であるちびマの為にもなるのだから。それに私達が協力してはダメとは何処にも書いてないしね。そうよね?女神ミュールフェリス」

『勿論です!専用クエストをクリアするのに、人材でも機材でも何でも使ってください。報酬もちゃんと考えてます。お願いします』

「…………はぁ………今後、相談なしに余計な事を仕出かしたら絞めるぞ」

『はい!!心に深く刻みつけました!!!スイマセン』


女神しゃまを脅すパァパ。

パァパ最強伝説♪


「やめれ………はずいわ」




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