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ちびマの冒険  作者: 秋野空
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初めての冒険者ギルドの話~その6

初めての冒険者ギルドの話~その6



パァパとお話ししてた衛兵さんは隊長さんだった。

おお!凄い。


隊長さんも子供いるから、御者さんの行為は許せないって怒ってる。


一緒に来た人を先に一人帰らせて、御者さんを捕まえるようにって指示だしてた。


だってね。

擦り付けされたのが僕達だったから、パァパの魔法でドッカーンで終わったけど、普通の冒険者だったら勝てないし、町まで被害にあってたはず。

町を守る衛兵さんとしては怒るの当たり前だよね。

御者さん。

なんでそんな事したのかな?


今、助かっても下手したら自分だけじゃなくて他人も巻き添えだから、仮に助かっても罪に問われて「はい。それまでよ」なのに。

変なの。


「いやそれにしても凄い魔法を使われるのですね。さぞかし名のある冒険者で」

「いや。まだ登録はしてない。魔法と剣の鍛練ばかりでね。このままでは子供の為にもよくないと思って一念発起して田舎から出てきたんですよ」


田舎………

うん。ある意味、聖域は田舎であってると思う。

住んでたの僕達だけだし。

時折、女神しゃまの来る田舎って考えてみたら凄いけど。


「そ、そうですか。いやそれでも凄い。町を代表して歓迎します……………所で、そのフードをとっていただいても?」

「ああ。人目のない所でお願い出来ますか?実は大変、目立つ容姿をしているのもので安全の為にもね」

「はぁ目立つ容姿ですか………エルフとか?」

「違いますが、まぁそんな感じで」

「分かりました。ではこちらの個室へ」

「どうも」


いつの間にか町に着いてたみたい。

僕はずっとマァマに抱っこされて後ろ見てたから、気がつかなかったよ。




隊長side


目立つ容姿。

そう言われて思い付くのは美形と名高いエルフだったのだが、違うと言われてしまった。

あと考えつくのは顔に傷があるとかだが………


もしそうなら女性と子供には辛い事だろうと、個室へ案内し私一人で対応することにした。


「隊長、お一人では」

「大丈夫だ。心配するな」


私のもつスキルが彼らは安全・安心と訴える。

うん。こんな風に感じるのは初めてだ。


個室に入って罪人かどうかを判断する水晶珠に触れてもらうと、全員何もなし。

子供に罪人認定出たら水晶珠の方を疑う。


そしてフードを外してもらい顔を見て、納得した。

なるほど確かに目立つ容姿だ。


エルフなど目ではないほどの美形というのに初めてお目にかかった。

しかも子供まで何やらキラキラ光って見える美形だ。


羨ましいと思う前に、これだけの美形だと生きにくかろうと同情してしまう。


この国は100年も前に奴隷を禁止しているし、人種差別も同じように法律で禁止しているから獣人でも歓迎される。


表面上は問題ない。

裏は別だが………


「確かに目立つ容姿ですね」

「でしょ?」

「普段からフードで隠すことを推奨します。冒険者ギルドに登録をされるのですよね?」

「ええ」

「では、紹介状を書きますのでギルドマスターに直接会って登録をした方がいいでしょう。窓口でフードは取らない方がいい」

「私もそう思います」

「お子さんが一番危ないですからね」

「ああ、やっぱり?」

「困ったもんでね」


そう困った事に最近、見目麗しい子供が何人も行方不明になっているのだ。

噂では貴族の子供も何人かいるらしい。

あくまでも噂で、貴族の方は世間体が悪いからか一切知らぬ存ぜぬで通しているが。


「子供を一人にするような事はしませんので、大丈夫だとは思います。この子も親の言いつけをよく守る大人しい子ですから」

「それは羨ましい。確かに先程から大人しいですね。坊や何歳かおじさんに教えてくれるかな?」

「今日、じょび。5才」

「この子は生まれた時、体が弱くて最近まで寝たきりだったから、まだうまく言葉が話せなくてね。今日、誕生日を迎えて5才になったと言ってるんですよ」

「ああ!じょびと言うのは誕生日ですか!?おめでとう坊や」

「ちびマ」

「へ?」

「坊やない。ちびマ」

「そういえば名乗っていませんでしたね。失礼しました。私の名前は『あかマ』、妻の名前は『しろマ』。息子の名前は『ちびマ』と言います。どうぞよろしく」

「………変わったお名前ですね」

「一族の掟で真名は隠すので、仮の名前ですがね」

「なるほど」


狐人の一族にそんな風習があるとは知らなかった。世間は広いとはこういうことか。


「私の名前はミドランドと言います。すぐに紹介状を書くのでもう少しだけこちらで待っていてもらえますか?部屋には誰も入らないように伝えますので」

「わかりました。よろしくお願いいたします」


彼らがフードを被るのを確認してから私は個室を出て、すぐに紹介状をしたためた。


一応、ギルドマスターに先に知らせておくか?

窓口業務にやっかいな受付嬢がいるからな。

彼女に捕まると面倒な事になるし。

いや待てよ。

それよりは一緒に行った方が確実か?


紹介状持っていても難癖付けて確認しない可能性もあるしな…………


よし。一緒に行こう。


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