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偶然

「ただいまー」

「おかえり!」

 母が帰ってきた。かなり重い荷物を持ってきた。

「あら、重かったでしょう。ごめんなさいね、こんなにお願いしてしまって」

「いやいや、実は途中から男の人に半分持ってきてもらったのさ。いい人だったよ」

「あら、親切な人もいるものね」

 そういえば、と思い出す。

「そういえば、私も、今日、財布を男の人に拾ってもらったわ。ものすごく不細工だから、一瞬暴漢かと思ったけど」

 本気ともいえる冗談を言うと

「人を見た目で判断するのはあんたの良くないところだねえ」

 と言い返される。

「ちゃんと中身も見てるわよ」

 ふーん、と言って、こちらを半睨みする母。今の彼氏がどうしようもない男だと知っているから、私の言葉に説得力はない。

「今日助けてもらったような、まともな男なら私も何も言わないんだがね」

 むむむ……何も言い返せない自分が嫌になってきた。


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