表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/95

攻略法

「押し倒しちゃえばいいのよ」

「押し……!?」

 今日は友人に相談に乗ってもらっている。相談内容はずばり先輩の攻略法だ。


「かおるは内気だからね~。今の時代は、待つだけじゃだめよ。草食系男子を襲う肉食系女子の時代なんだから!」

 決して恋愛の話ではなかったのだが、なぜか恋話コイバナになっている。

「なるほどなるほど」

 恋愛経験の豊富な友人の言葉は重い。彼女が言うからにはきっとそうなんだろう。

「いい? むちゃくちゃいい人なんでしょ? それなら断れないように誘うのよ」

「ほうほう、というと」

「「父に男性もののプレゼントを渡したいんですけど、女一人では価値観が分からないので、どうしても男性と一緒に見てアドバイスが欲しいんです。どうかお願いします、一緒についてきてください」とでもいえばイチコロね」

 女神だ、神はここにいたのか。

「すごい! これなら絶対に先輩断れないわ!」

「でしょ? 同じようにカラオケに誘って、ホテルにでも連れ込めば、後はこっちのものよ。かおるはスタイル良くておっぱい大きいもんね。男なんてみんなけだものなのよ」

 おお、完璧だ。完璧な作戦だ。私の胸に興奮するかどうかは定かではないが。

「ありがとう! いける、これならいけるわ。はい、これお礼」

 用意していたハンドクリームを渡す。

「わあ、そんな、いいのに。でもありがとう、ちょうどこれ欲しかったんだ」

 女の建前と本音が垣間かいま見える。ふふふ、数千円で先輩が手に入るなら安いものだ。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ