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電話中毒

 あれからというものの、少し悩みがあるとすぐ彼に電話をするようになった。

 財閥の威光を示して、私の電話はすべてこのオペレーターにつないでもらうように図る。彼のシフトも提出させた。

 最近は家電のみならず、日常の悩みや出来事についても話す。

 ネコのエサの問題、服のチョイス、料理の一工夫をどうすればいいか、どんな悩みであっても最適解を見つけだす彼は優秀な男だった。私でもわかる、こいつは特別だ。手に入れたい。心に独占欲が渦巻くが、それは御用達のペットショップでサイベリアン(シベリアネコ)を見た時の気持ちと似ている。もっともその時は150万円くらいで手に入ったので安かったが。

「ねえ、一度家に来てもらって家電の配置について相談したいのだけれど」

「いえいえ、この相談はあくまで業務で行っているので、お客様とお会いするわけにはいかないんです。すみません、失礼します」

 そう言って電話が切れる。


 あら、逃げられたわ。

 でもね、あなたまだ弱肉強食の世界を知らないでしょ?

 これから始まる「狩り」に思いを馳せ、自然と口角が上がる。

 今回は少し高くつくかもしれないけれど、柏原財閥の力をもって手に入れて見せてあげる。あなたを。



これでヒロイン紹介は一区切りです。


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