そして沈む

不安定なところに立っていて

抱きしめて欲しくて苦しくなった。

冷たい鋏を感覚と共に腕に触れる。

腕から涙が零れていくのを見つめる。

もし母さんの大切な物になれたなら

抱きしめてもらえるのかな？

今でもずっと思って願う。

世界のタイムは回っているのに私のタイムは止まったまま。

深海に深く深く沈んでいくこの身体。

落ち着いていられる唯一の場所な筈だから、なのに何故か寂しさ込み上げてくるの。

私の一つのワガママ

この深海に沈む私を抱きしめて欲しい。