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20世紀第四シーン 権力闘争
酒井は言うが、山根は落ち着いた声で、
「もう、ええ。酒井。わしは、お前を破門にした覚えはあらへん。で・・金城はん、どなな話でっかいな」
「話が早い。まあ、うちの社長にも怪我が無かった事、この若衆にも十分言い聞かせて下さい。腕の一本位は折らせて貰いましたが、私の方も正当防衛、何しろ、ドスで刺そうと襲って来たので、それを払が社長を庇っただけですからね」
「おい!だれぞ、酒井を病院に連れて行ってやれや」
「親分、すんません!すんません!」
酒井が泣きながら他の若衆に連れて行かれた。
「いい若衆をお持ちですね」
「・・皮肉でっか?金城はん」