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The Element  作者: Silver
13/16

修行懇願

リオ達の修行です

「失礼します」

扉の前でそう言いリオがシンディの部屋へ入る。

「あらリオ。どうかしたの?他のお友達も一緒みたいだけど」

「お願いがあってきました」

「お願い…?」

リオの真剣な眼差しを見てシンディの表情も変わる。

「私達に……バーストの修行をしてくれませんか」

「バーストの……?」

意外といった表情でリオを見る。

「この前の戦い、あたし、まったく役に立てませんでした。特進クラスでいい気になってたけど…全然でした。あの時、煉がやられた時、怖かったんです。失っちゃうんじゃないかって…」

涙声になりながら話すリオ。シンディは無言で耳を傾けている。

「あの時は、煉がバーストを解放してくれてたまたま助かりました。でも、あたし達は守られるだけは嫌なんです!守れる存在にもなりたいんです!!」

「………」

「煉があたし達を大事に思ってくれてるように…あたし達も、煉が大事なんです」

「……分かったわ。修行してあげる」

「本当ですか!?」

「でも、生半可じゃないわよ。下手すれば、死ぬからね」

死ぬ、その重い言葉がリオ達の胸に突き刺さる。

一瞬表情が引きつるが、

「構いません」

「ビシビシお願いします」

「覚悟の上でござる」

「ここまで来て退けないよ」

「……やります」

5人の覚悟を聞いたシンディは静かに笑った。

「いいわ。あなた達には、3時間でバーストを修得してもらうわよ」

「3時間!?いや、そんな短い時間で出来るんですか!?」

ライズが驚きながらシンディに詰め寄る。

「ええ、ああそれと勘違いしないでね。実際の修行期間は、3週間よ」

「はあっ!?」

ますます意味が分からないのか、リオがおかしな声をあげる。

「あたしのエレメントを使って、3週間の修行期間を3時間に短縮するのよ」

「短縮って……んなこと可能なんですか?」

ライズが納得しない様子で聞く。

「可能よ。あたしのエレメント、《タイムエレメント》を使えばね」

「タイム…エレメント?初めて聞くでござるが、どのようなエレメントでござるか?」

「時間を操る、とでも言おうかしら。時の流れを早くしたり遅くしたり。まあ完全に止めることは不可能だけどね。今回の修行では、1週間を1時間にしたのを3セット。だから約1ヶ月の修行よ。質問は?」

「はい質問」

ウェドが手を挙げる。

「バーストって…たった1ヶ月くらいで修得できるものなんですか?」

「まあそう思うでしょうね。まあ、気持ちの持ち様で出来るものよ。お話はここまで。後はあなた達で頑張りなさい。3時間後、楽しみにしてるわよ」

シンディが指を弾くと、リオ達の意識が闇へと溶けていった。

「頑張りなさい。あなた達には素質があるから」

優しく言ったシンディは部屋を後にした。

次回バースト修得なるか?

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