この世の中はどうして
「もう、だめです。お亡くなりになられています・・・・」
「そんな事いうな!それでも医者かよ!美香を助けろよぉ・・・・・」
看護士も、医者も、なにもいわずに俺の背中をさすった。
俺の目からこんなことないくらい、大粒の雨が降った。
彼女は純白の洋服を着ていた。
だがそれはもう、胸を中心に真っ赤な洋服になっていた。
俺の名前は斉藤一樹。もうすぐ・・・彼女・・いや、森坂美香と結婚する予定だった。
だがそれはもう儚く、俺の知らぬ間に・・散っていた。
「ピンポーン」
誰だろう、こんな早朝に。
「すみません、こんな早朝に。警察のものですが」
「ああ、どうぞ」
俺はドアをあけた。目にはたしかに警察がうつっていた。
なぜ警察がきたかはわかっている。
美香は俺のいない間に強盗に・・殺されたから。
「あの、大丈夫ですか?斉藤さん」
「いえ、大丈夫ですよ。お気になさらずに。今日はなんのようでしょうか」
俺は人生で初めて嘘をついた。大丈夫なわけないのに。
「立ち話もあれなのでどうぞ、入ってください。」
「おお、それはありがとうございます」
いまのはあきらかにはやくすわりたかったんだと俺は思った。そんなのどうでもいいが
今の警察というのは空気が読めないものなんだなと感じた。
「森坂さんのことなんですが、あなたに容疑が・・・かかってるんですよ・・・」
「えっ!!」
「斉藤さん、あの・・アリバイ、ありますか?」
・・・そんなの、ないにきまってる。俺は美香にバイトだって嘘ついてひとりで海に行ってたんだから。
「ありません。美香が殺されたとき、俺は一人で海に行っていましたから」
俺は正直に言った。うそをついたら余計に怪しまれると思ったから。
「え、どうして海なんかに?」
「俺の父親が溺れ死んだ所なんです。毎週木曜日には美香にバイトって嘘ついておまいりに
いっていたんです」
なんでなんだろう。おれにもよくわからない。だがかならず俺の大切な人はいなくなってしまう。
「つまり、アリバイがないわけですね ですが、残念なことにほかの容疑者はアリバイがあるんですよ。
なのでほかにアリバイがないのは貴方だけなんです。」
そんな・・・・・・・
みてくれてありがとうございました!
まだまだ終わらないのでよろしくおねがいします!