ひまわりとボク
20年ぐらい前に、賞やブログに出展していた作品で、少々書き直して掲載してます。
小学2年生ぐらいの子供が読むのを想定しており、平仮名を使用している箇所が分かりにくいかと思い、スペースを使っています。
今病院は、花粉症等の関係で「生花」は持込不可になっています。
よって、この話はファンタジーな世界観で、お考え下さい(笑)。
「あ〜、たいくつだなぁ。」
さとしは、ベッドの上でつぶやいていた。
持っているゲームはこの間終わったし、お父さんが土よう日に来て 新しいゲームカードをセットしてくれるまで、する事がない。
「たいくつなら、ドリルでもしたら?」
お母さんが、イヤな事をいう。
ゲームは 「二時間まで!」とか いってるし。
さとしは新しい学年になったとたん、病気が見つかって 入いんしていた。
学校は夏休みだというのに、まだたいいんできない。
しかたなく、病いんの学校に入っている。
とうぜん、夏休みの宿だいも出された。
お母さんのいっているのは、その事だった。
「イヤだよ。ドリルなんて。きのうしたじゃないか。1日おきにすると決めたんだ。だから明日するよ。」
さとしはそういって、タオルケットをはねとばし、ベッドを下りようとした。
「どこへ行くの?」
「さんぽ。」
さとしは、もう回りつくした病いんのお気に入りの場所・売店へ向かった。
店といったらそこしかなかったので、売店のおもちゃコーナーへ行くのが、さとしの『さんぽ』だった。
「ゆうこ姉ちゃん。」
「さとし君 ひさしぶり、元気だった? 長い事来られなくてゴメンね。わたしも夏休みに入ったから、ようやくさとし君の顔を見に来られたのよ。」
「ほら、さとし、ゆうこ姉ちゃんがお花持って来てくれたよ。ひまわり。きれいでしょう?」
生き生きとしたあざやかな黄色と、はっきりとした茶色が、とても心にやきつくような元気いっぱいの『ひまわり』が、花びんにかざられていた。
「きょ年、さとし君と『ひまわり畑』に行ったから、よろこぶかなと思って持って来たの。またなおったら、いっしょに『ひまわり畑』に行こうね。お姉ちゃんまってるから。」
ゆうこ姉ちゃんに、きょ年『ひまわり畑』につれて行ってもらって、走りまわった時の事を思い出した。
さとしより せの高い『ひまわり』の中を走りまわって、たのしかった事をおぼえていた。
ゆうこ姉ちゃんは、またつれて行ってくれる事をやくそくして、帰っていった。
お見まい用に持って来た『ひまわり』は、きょ年見た『ひまわり』とは大きさ全ぜんちがって少し小さかったが、花びんいっぱいの『ひまわり』は、ボクの心もいっぱいにした。
「あー、また行けるといいな。」
ボソッとつぶやくと、
「いい子にして、おくすりを飲んでいたらすぐ行けるわよ。」
お母さんは、かんたんにいう。
「おくすりなんて、毎日飲んでるじゃないか。それなのに、まだ学校へも行けないのに・・・」
たしかに 勉強はイヤだけど、みんなとあそびたいなー。早くなおるといいな。そしたら、注しゃもないし。
さとしは、その夜夢を見た。ひまわり畑を走りまわっている夢だ。
「やったー、なおったんだー。ボク、元気になったんだー。」
さとしは、夢のひまわり畑で、走れるだけ走った。
目がさめると、まだ病いんのベッドの上だったので、ガッカリした。
お母さんに夢の話しをすると、
「それは、正夢よ。きっとかなうわ。」
といったが、ボクは信じられなかった。
その夜もまた、ひまわり畑の夢を見た。
ボクは、『また、夢か』と思って、はらがたった。
それで『ひまわり』を手当たりしだいに、折ったり、わざとたおれ込んだり、けっとばしたりした。
「え〜い、こんなやつ、こんなやつ、どうせ夢なんだ。えい、えい、えい。」
さとしより大きい『ひまわり』が、折られて、そこら中にたおれた。
そして目がさめると、やっぱり病いんのベッドの上だった。
「ほーら、やっぱり夢なんだ。」
ぶつぶついったが、まくら元の『ゆうこ姉ちゃんのひまわり』も元気がなく、しおれてうつむいていた。
お母さんが、
「あらあら、もうダメね。」
と捨てに行ったが、さとしは、自分のせいのような気がした。
「でも、ボクのは夢なんだ。『ゆうこ姉ちゃんのひまわり』に、悪い事したわけじゃないや。」
さとしは、強がってそういったが、花のない花びんを見るのは、イヤだった。
さとしは、その夜も『ひまわり畑の夢』を見た。
今日のは、今までとちがった。
『ひまわり』が全ぶかれていて、花びらはしおれ、まん中の茶色は、たねができたわけでもないのに、うつむいて、うなだれていた。
畑の『ひまわり』全てが、そうだった。
さとしは、そんな『ひまわり』を見たのは初めてだったので、ビックリした。
「どうしたんだ?いつもの『ひまわり』じゃない。」
そう思ったとたん、
「君のせいだろう。」
どこからか、声が聞こえた。
「えっ?」
さとしは、まわりを見まわしたが、だれもいなかった。
「君のせいだ。君が『ひまわり』を こんなにしたんだ。」
さとしは、声の主をさがした。
すると、ひとつのしおれた『ひまわり』の上に ちょこんと男の子が すわっていた。
その男の子が、もう一度いった。
「君のせいで、『ひまわり』が かれたんだ。」
「どうして、ボクのせいなんだよ?」
さとしは、あんまり自分のせいだといわれたので、はらがたってきた。
「君が、きのう『ひまわり』を おったり、けったりしたから、かれたんだ。君のせいだ。」
さとしはビックリして、
「だって、あれは夢だろう? これだって夢だ。べつに、おっても かまわないだろう。」
と、いい返した。
「夢なら、何をしてもいいのか? 『ひまわり』が いたくないと思うか? 泣いているのが、分からないのか?」
さとしは、また おどろいた。
植物の まして『夢のひまわり』が、いたいとか、泣いているとか、考えた事がなかった。
「いたいのか? 『ひまわり』が泣いているのか?」
さとしは、男の子に聞いてみた。
男の子は、
「ああ、いたいと言っている。おられて泣いている。せっかく さとし君を勇気づけようと、夢の中にあらわれたのに、メチャクチャにされて、悲しんでいるよ。」
「ボクを勇気づけるため?」
「そうだよ。『ひまわり』は、勇気の花、元気の花なんだ。病気でがんばっているさとし君を はげまそうと、夢の中にあらわれたんだ。なのに、それをメチャクチャにした。だから、かれたんだ。」
男の子は、そういって悲しそうな顔をした。
さとしは、男の子の悲しそうな顔や、まわりの『かれたひまわり』を見て、心から悪い事をしたと思った。
『ボクを勇気づけるために 夢に出てくれたのに、ボクはそれをメチャクチャにしたんだ。』
「ごめんよ。知らなかったんだ。てっきり、元気になって、本物の『ひまわり畑』で遊んでいると思っていたのに、夢だったから、かなしくて『ひまわり』にあたったんだ。本当にごめんよ。『ひまわり』は、何も悪くなかったのに、おったり、けったりして、悪かったよ。」
さとしは、心のそこから あやまった。
「本当に、あやまっているのか?」
「ああ、『ひまわり』だって生きているんだ。なぐられたり、けられたら いたいだろう。ボクだって、注しゃはキライだもんな。『ひまわり』だって、同じだもんな。いたくして、ごめんよ。」
それを聞いて 男の子は、
「よし、分かったよ。さとし君が、心からはんせいしているのが 分かればいいんだ。『ひまわり』は、元にもどそう。だけど、今どだけだぞ、つぎはないからな。」
「うん、分かった。これからは大事にするよ。」
さとしは、『ニどと、するもんか。』と思った。
男の子が 指をパチンとならすと、 『かれたひまわり』が、生き生きとのびあがり、空を向いて明るく元気よく、さきほこった。
「わぁー、きれいだ。やっぱり、きれいだなぁ。すごいや。」
さとしは、自分よりせの高い元気な『ひまわり』にかこまれて、とびはねて よろこんだ。
男の子に、おれいを 言おうとさがしたが、見つからなかった。
さとしは、いつまでも『ひまわり畑』を 走りまわっていた。
その後 さとしはすぐ元気になり、たいいんして、学校にも行けるようになった。
次の年、やくそくしていた『ひまわり畑』に、ゆうこ姉ちゃんといっしょに行って、いつまでも、本当の『ひまわり畑』で、走りまわっていました。
やはり20年も経つと、ゲーム機状況が一番変化していて、困りました。
大人と子供では違いそうですし、ゲーム機かpadとかも迷いました。
家庭によっても違いそうです。
一応、sw〇tch 2 を参考にしてみました。
が、持っていません(笑)。
違っていたら、『ファンタジーゲーム機』とでも思っておいて下さい。
新しいゲーム形態が出来ても、変更出来ないかもしれませんので。
病院も変わっていましたね。
「生花」は、花粉症の前に 枯れたり、水の不衛生で不可になっていた所もありました。
40年ぐらい前なら、この話は成立したかも・・・
でもゲームもなぁ〜。
時代の流れは早いので、ギリギリかみ合う時代と場所のお話でお願いします。




