表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
慙愧  作者: ひとひら
1/4

慙愧

事件発生、事件発生

女性の遺体が追憶橋で発見された模様

現場周辺の警官は直ちに警備にあたってください

繰り返します――


「クッソ、ひびくんだよ」


ハンドルから左手を離して股間にあてる。

車の振動が恨めしい。


「もうちょっと休むべきだったな」


深夜二時頃、僅かの間だったが追憶橋がハッキングによって停電させられた。

管理会社によると、直前までの映像には車の往来はなく、復旧した後に走り去る一台の車と橋の中央に置かれた遺体が通報によって確認されていた。

刑事の俺は、現場へ向かっているところだ。

橋のたもとは、直ぐそこだった。


「ご苦労さん。状況わかる?」


ブレーキを踏んでウィンドウ越しに同期の警官に声を掛ける。


「遺体は50代ぐらいのおばちゃんだよ。通報者はトラックの運ちゃん」


「どこ?」


()()()側だよ」


「なんだ。じゃあ、向こうの管轄ってことか」


「そうでもないんじゃないかなあ」


「なんで?」


「ど真ん中なの県境の。上半身がこっち側で下半身が向こう側」


「うあ、てことは……」


「合同捜査じゃないかね」


「一人が良いんだけどなあ……仕方ない、死体の確認がてら挨拶してきますわ」


終わったら久しぶりに一杯やろうよという彼の言葉に片手で返事して、俺は車を乗り入れた――

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ