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放課後、彼女とTRPG  作者: おしぼり
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TRPGってなんですか?

「自己紹介がまだでしたね。私は二年の藤崎由衣です」

「自分は一年の高良亮です」

「高良君はTRPGは知ってる?」

「何となく、ですが。サイコロ振ってやるんですよね?」

「まぁそんな感じですね。紙と鉛筆、それとサイコロを振ってやるRPGです。テーブルトークアールピージー。正確にはTTRPGと言うそうですが、ほとんどの人がTRPGと呼んでますね。世に出ているテレビゲームでのRPGの元になったと言われています」


 机を挟むように俺と藤崎先輩で座る。

 必死に説明する彼女の顔を間近で見ると、驚くほど目元が綺麗なことに気づく。

 しかも全体的に整った顔立ち。

 ちゃんと化粧したり髪を整えたりすると見違えるんじゃないかと思うくらいだ。


「ねぇ聞いてる? 高良くん?」

「はい、聞いてます」


 俺は慌てて姿勢を正す。


「ところで高良くんはなんでこのTRPG同好会に入ろうと思ったの?」


 TRPGがゲームということは知っていた。

 ゲームを遊ぶ同好会なんて絶対にゆるいから楽できそうだと思った、とは、真剣にTRPGを説明してくれている彼女には言えそうになかった。


「少し興味がありまして、、、」

「へぇ、なにで興味持ったの?」

「なにで、ですか? えーと、ヤウチューブ、とか?」

「へぇ、ヤウチューのどの動画?」

「えーと、すみません、忘れました」

「そっかぁ。じゃあ後でオススメ教えるね」

「あっ、はい。ありがとうございます」


 これヤバイやつだ。めっちゃ大量にススメられて全部見なきゃいけなくなるやつだ。

 そんな一抹の不安を覚える。


「じゃあね。せっかくだからこのタイトルやってみようか。ドラコエとか好き?」

「ドラゴンボイス。通称ドラコエですよね? 西洋ファンタジー風のRPGの元祖とも言われている。ナンバリングを全部やるくらいには好きですよ」

「ドラコエっぽい内容だからわかりやすいと思うんだぁ。トライアングルファンタジア」

「へぇ」


 彼女が差し出したルールブックの表紙には、甲冑を着た男性と神官っぽい服装の女性の絵が描かれている。それだけで西洋風ファンタジーですよというのが伝わってくる。


「ではまずはキャラクターを作りましょう。キャラクターシート、通称キャラシと呼ばれるものですね」

「なるほど」


 彼女が差し出してきた用紙には履歴書のような枠がいくつもあった。


「ではダイスを振りながら決めていきます。ダイスはスマホアプリでも振れますが、極力本物を振りましょう。その方が楽しいですので」

「そうなんですね。わかりました」


 そして彼女の指示の下サイコロを振り、出た目の値を計算して枠の中に収めていった。


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