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第三話 やっと話の通じる人がいた

 ピピピピピ…!ピピピピピ…!



 部屋に響く音の原因を無意識に止めて、俺はむくりと体を起き上がらせた。


 おはようございます、多分朝です。…なんて、寝ぼけた頭で考える。

 携帯の時間がこの世界と合ってるかは分かんねーけど、取り敢えずセットしたアラームで目が覚めた事だけは理解した。


 ああ、やっぱり夢じゃ無かったんだな…。



 ほんの少しだけ寝る前に持っていた希望は、瞼を開けた瞬間に映り込んだ赤黒い嫌なシミと大きな本棚で崩れ去った。



「取り敢えず、どーすっかなぁ…。」


 予定通り外に出るにしても、どこに行けばいいのかサッパリだ。粗方探してみたけど、どこにも地図とかそれっぽいモン無かったし。部屋には本以外のモノが殆ど無かったから、ひょっとしたらどっかの部屋にはあったかもな。


 …いや、まあ、こんだけ大破してるし、寧ろこの部屋が無事だっただけでも助かったんだけど。

 呼び出しといておきながら本人が何も説明せずに速攻で退場とか、普通にキツイ。正直、まだ夢の中なんじゃないかって思うくらい、今の状況は考えたくない。


 鞄に放り込んだパンとお菓子とお茶でなんとか昨日は無事に済んだけど、パンの期限なんて直ぐだし、お菓子ばっかじゃ無理。

 育ち盛りの高校生にそんな食生活は送れない。


 まさかお湯すら用意できないとか、カップ麺が恋しい…。このままじゃお腹が空いて倒れちまう。

 一応朝食代わりに煎餅食ったけど、満腹感…と言うか満足感が皆無。多分腹は膨れてるけど、朝飯を食った気がしない。



 …取り敢えず、昨日見つけたローブとカーテン。後は役立ちそうな本を数冊持って出るか。生憎とそんな何冊も持てるほど俺の筋肉は強くないから、程々にしとく。

 コレから未知の場所を持って歩き回るんだから、無駄に体力を消耗したくはないし。


 俺は用意した荷物を纏めて、警戒しつつも部屋の扉をそっと開けた。



 開かれた扉の向こうからは、崩壊した廊下を眩しいくらいの朝日が照らしている。

 昨日の夜は月明かりすら全然無かったのに、今日の朝は太陽の光がギラギラと降り注いでて、ちょっと眩しいくらいだ。丁度月が出てない日だったのか?


 そんな直射日光に晒された廊下だが、昨日は暗くて全く見えなかった外の様子が、よーく見えるようになっている。

 やっぱり、床には色々と散らばってたんだな。昨日の夜、転んだりしなくて良かったわ。



「周りは木ばっか…。」


 屋敷内の惨状を確認した次は、グルリと外側を見回す。何故か漫画とかに出てくる洋館でイメージしてたから、てっきり切り立った崖の上にでも建ってるのかと思ってたけど、普通に鬱蒼とした森の中だった。

 建物どころか周りの地面までかなり荒れてるから、微妙に見晴らしが良い。


 …ふと、昨日の話を思い出して、この荒れた様子はそのせいかと納得する。爆破ってこんなに威力あったのかよ。あの部屋無事だったのマジで何でだ?



 あ、そう言えばあの眼鏡どうすっかな。一応、血は拭ってあるんだけど…そのまま、ってのもなぁ。


「んー、確かあの女、眼鏡に反応がどうとか言ってたよな?」


 色んな角度から翳して見てみるがよいどっからどう見ても普通の眼鏡。…ちょっと躊躇はしたが、試しに掛けてみてもやっぱり何の変哲もない眼鏡だった。寧ろ、度が入ってない分、眼鏡としても役に立たない。


「はぁ…。ただの伊達眼鏡かよ…、って、ん?」


 取り敢えず、一度魔法で空でも飛んで上から辺りを見回そうとしたら、急に眼鏡が何かを映し出した。


「緑…と、茶色…?」


 魔法を唱えようと魔力を集中させようとしたら、眼鏡の硝子部分に色の付いた光みたいなのが映った。

 何の光なのか全く理解出来ずに暫く眺めていると、眼鏡に映し出された反応は段々と離れるように端へと動き、最終的にはフレーム外へと消えていく。


 ん?これ、もしかして…。



 俺は持ってた小刀を眼鏡の前に出して、魔力を眼鏡に集中させてみた。すると、ハッキリと表示される謎の光。何か変な色で光ってるけど、これ大丈夫なのか?

 漏れたガソリンのように入り混った色が光続けて、思わず目を逸らす。ずっと見てたら目が悪くなりそう…。


 まあ、現状何も分からねえから、どうしようもないんだけど。普通のドスとして、護身用で持ってるくらいしかできねえな。



 しかしどうやら、この眼鏡は魔力を通すと周辺の魔力を感知してくれるらしい。距離はどの程度か分かんねえが、方角は分かる。

 これなら急に何かに襲われるとかは回避できそうだ…。


 俺はホッと息を吐き、他にはいないかを確認するため、再び辺りを見回した。



「よし、そろそろ出発するか。」


 無事に確認も終わり、遂に動き出す時が来た。


 今の俺は普段着の上からローブを羽織り、残りは鞄とカーテンで作った風呂敷に詰め込んでいる。元々鞄一杯に物を詰め込んでたんだし、パンとお菓子が多少無くなった所で、空きがそんなに出来る訳もない。

 無事だった部屋のカーテンで、持ってく分の本と余った替えのローブを包み、風呂敷の様に上を結んでおく。


 元々の俺の持ち物は、財布とスマホとタブレット、携帯充電器に幾らかの食べ物と飲み物、昨日着替えた学ランとタオルだ。

 後はさっきの本とローブだけで、ちょっと嵩張りはするがそこまで重さは無い。


 元々必要になったら買えばいいって考えてたし、大した物は入ってねえんだよな。

 ……いや、食い物と飲み物があったのは助かったけんだども。こうして見ると、随分しょぼい家出セットだな。



 この部屋で無事だった本から手に入ったのは、多分一般的ではない知識。確かに魔法が使えるようになった時はテンション上がったけど、朝起きて現実を見れば一気に急降下した。

 魔物とかいう危険な動物もいるらしいけど、上手くこの眼鏡を使えば何とかかち合わないで済むんじゃないかと思う。

 眼鏡に何か表示されたら、逃げるようにすればいいんだし。



 当面の目標は無事に過ごす事、最終的な目的は元の世界に帰る事だ。



 召喚した本人しか帰すことは出来ない…なんてあの本には書いてあったけど、ひょっとしたら他の方法だってあるかもしれない。そんな簡単に諦めねぇぞ、俺は。

 いきなり連れて来られてもう帰れませんなんて、はいそうですかと納得できるもんじゃない。ふざけんな!と叫びたいくらいだ。


 ……まあ、まずはこの世界の事をもっと知らないとな。今後の事を考えるのはそれからだ。



「これ、何の意味があんだろうなぁ…。」


 チラリと懐に隠した小刀を見る。あの女が言うにはアーティファクト…とか言う物らしいが、本を読んでも魔力を多く宿した特別な力を持つアイテム…的な事しか分かんなかった。


 ただ、俺も何となくこの小刀が連れ去られた原因の一部だとは思う。いきなり光り出したと思ったら、次の瞬間この家にいたわけだし…。


 取り敢えず、アーティファクトは珍しい…ってか高価な物らしいから、盗まれたりしない様に気を付けないといけねえ。人目に付かないよう服の中に隠しておくのが一番だろう。


「お邪魔しました…ってのも、変か…。」


 小さく呟き、俺はボロボロの家を後にして歩き始めた。




 あの女の家から出て、暫く歩いた頃。曰く、俺の魔力は普通より少ないらしいから、ずっと眼鏡に魔力を通しておく事は止めといた方がいいだろう。魔力切れが起きたら怖いしな。

 一応、昨日の練習のおかげで足だけで飛べる様にはなったし、多少は魔力の節約とかもできそうだけど、今後何があるか分からない。空を飛ぶのも出来るだけ最低限の時だけに抑えとこう。


 確認するように時折眼鏡に魔力を通して周辺の確認をすれば、たまに映り込む赤や緑、茶色等の表示。コレが一体どれくらい先の距離にいるのも分からないが、眼鏡が向いた範囲にしか映らないから、何となくの方角は掴めてきた。

 まあ、自分から近付かなければいいんだろうしな。向こうがこっちに寄ってくる気配もないし。

 …ただ、映る度に逃げるように歩き回るから、自分がどこに向かってるかは完全に謎だし、体力をどんどん消費していく。


「あー…、だっるい…。」


 鞄にあったペットボトルのお茶が、もう一本無くなってしまった。せめてどっかに川があれば汲めるんだけどなぁ…。

 アレ、でも生水って飲んだら駄目なんだっけ?そもそも、元の世界の常識ってこの世界でも通用するのか?


「はぁ…。マジで理不尽だろ、今の状況…。」


 思わず愚痴が出る程、結構精神的にダメージ受けてるらしい。幾ら歩いても森の中から出られる様子は無いし、既に三時間は歩きっぱなしだ。いい加減このままじゃ埒が明かない。

 ずっと逃げ回ってきたが、俺は次に眼鏡が反応を示した場所へと向かう事に決め、魔力を流してみる。


「ん、赤が一つ…か。」


 出てきたのは、薄い光を放つ赤の反応が一つだけ。多分、あんまり強い反応じゃないな。

 …まあ、一つだけなら何かあっても逃げられるかもしれないし…、何とかなるだろう。


 俺は反応がある方へと歩を進めていく。大体三十分くらい歩いた頃だろうか、今まで歩いていた森の中に、少しだけ変化が訪れる。


「道だ…。」


 明らかに人の手が加わったであろう、微妙な道が現れた。道…と言ってもいいのか微妙なほどの獣道だが、それでも今まで通っていた風景とは明らかに違う。


「赤い反応はこの道の先っぽい…。もしかしたら、この赤って人?進めば村でもあるのかも。」


 反応が一つしかないのはちょっと気になるが、もしも人なら話が出来るかもしれない。平和的に会話できる相手だと良いが…、もしもの時に逃げられるようにはしておこう。


 俺は反応のある方へとその道を進み続けたが、ある程度近付いてきた所で、止まったままだった反応が動き出した。

 気付かれた?とも考えたが、どうやら少し動いただけで大して距離が開いてない。逃げられる事はなさそうだが、もしかしたら待ち伏せされてるかもな…。注意していくか。



「……お、見えた。」


 どんどんと反応に近付いていけば、鬱蒼とした森から少しだけ開けた場所に出る。数件の家だったモノが建っているその小さな村は、どう見ても誰かがいる様な感じではなかった。


 桶らしきモノの中は空っぽでボロボロ。洗濯ものだったであろう衣類はカラカラに干されてて、触った瞬間に崩れそうなくらいだ。家なんて枝や葉っぱが生えてきている。

 生活感の欠片もないし、当然ながら人っ子一人いない。


「……。」


 幾ら見回そうが誰もいない。眼鏡の反応もやっぱり一つだけ。どう考えても、以前村だった場所だ。


 俺は小さく溜息を吐いて、反応のある方へと歩いていく。すぐ傍まで近付いても、一向に出てくる気配がない。…仕方ねえ、声掛けてみるか。


「…なあ、ちょっと話を聞きたいんだが、出てきてくれねえか?」


 何かあっても直ぐ動ける位置について、俺は反応のある場所へと話し掛けた。暫くは何の反応もなかったが、もう一度なあ…と声を掛ければ、諦めたように一人の少女が現れる。


「よく分かったっすね、アタシがここにいるって。」

「……。」


 木の上にでもいたのか、隠れていたであろう少女は、静かにスッと飛び降りてきた。だけど、俺は別の事に驚きを隠せず、言葉が出ずにジッと少女を見つめてしまう。


 ……あれ、本物か?


「そんな見られると困るんすけど。…アンタ、獣人みるのは初めてっすか?」

「…獣人?」

「ああ、人間の間じゃ亜人って言うんすよね。ホント、面倒っす。」


 その頭に生えている耳をいつまでも見ていたせいで、少女は不快感を隠しもせずに俺のことを睨んだ。


「えっと、気分を害したなら悪かったよ。アンタの言う通り、初めてだったから驚いただけなんだ。」

「ふーん…。まあ、慣れっこなんで別にいいけど。それより、一体何の用すか?この村、ぜーんぶ干からびてて何も無かったっすよ。」

「あー…、ちょっと話しを聞きたくてな。」

「話し?使えそうな物は無かったし、食べれそうな物だって皆無っすよ、この村。魔物が住処にしてる様子もないし…漁るにしても、もう何もないと思うっすけど。」

「は?漁るって…。」


 え、この子何してんの。


「アンタ、同業者じゃないんすか?こんな辺鄙な所に一人で来たから、てっきり小銭稼ぎに廃村漁ってる冒険者かと思ったっけど。」

「いやいやいや、違うっつの!」

「じゃあ、何の用っすか?()り合うってんなら相手にはなるっすけど…。大したモン無いすよ、アタシ。」

「それも違う!ちょっと聞きたいことがあるだけんだよ!」


 急に拳を構えて臨戦態勢になるから、スッゲー焦った。俺、ただの一般人だぞ。戦えるかっての。


「んー、聞きたい事…すかぁ。」

「そうそう。あのさ……。」

「ストップ。」


 いざ、俺が話し始めようとしたら、急に会話を止められた。


「何だ?」

「聞きたい事があるなら、条件があるっす。」

「条件?」

「…なんか食べ物、持ってるっすか?」

「あ?あー、まあ一応…。」

「じゃあ、それと引き換えっす。実はお腹空いてて。数日歩き回ってやっと廃村見付けたのに、何も食べる物がなくて困ってたんすよね。」


 こんなとこで食いモン探してたのか?普通にボロボロで汚いと思うんだけど…。


「食いモンやったら、ちゃんと質問に答えてくれんの?」

「勿論。まあ、アタシの分かる範囲で…っすけどね。」


 …まあ、仕方ねえか。食料と交換で情報が手に入んならマシだな。いきなり襲われて無理に奪われても、俺じゃどうしようもねえし。

 平和的に解決できんならこれくらいは必要経費だ。パンの期限もどうせ近いしな。


「んじゃ、交渉成立だ。どのパンがいい?」

「パンなんて持ってたんすか、助かるっす。種類があるんすか?」

「今残ってんのは焼きそばパンとあんぱん、メロンパン、蒸しパンだな。」


 …菓子パンばっかかよ、とは言うなよ。惣菜パンは昨日の晩飯で殆ど食っちまったんだから。


「どれも見た事ないパンすね…。何で一個ずつ袋入れてんすか?勿体ない。」

「は?いや、普通だろ。一緒にしたら味混ざるし。」

「一個ずつ入れる方が余計なお金かかるし無駄っすよ。混ざったってお腹が膨れればいいんすから。」

「そう言うもんなのか…。取り敢えず選べよ。俺も食うから二個ずつな。」

「……二個もいいんすか?」

「あ?まあ、丁度いいんだから半分ずつにすりゃいいだろ。」

「アンタ、随分なお人好しっすね。警戒心無さすぎっす。」


 随分な言われようだが、割り切れるんなら半分こが普通だろ。腹が減ってるって自己申告もあったんだし。


「それなら、この丸いのと柔らかそうなやつ貰うっす。」

「ん、あんぱんと蒸しパンな。ほらよ。」

「ありがとっす。」


 俺は残った方のパンを袋から開けて、頂きますと呟いてから口に入れた。

 袋の開け方が分からなかったのか、それとも毒味だったのかは知らねえが、少女も俺の後に続くように袋を開けてパンを食い始めた。


「お、美味しい…!凄いふわふわで、甘くて…なんすか、このパン!」

「普通の蒸しパンだろ?…まあ、腹減ってたら何でも美味しく感じるか。」

「これ、凄い高いパンなんじゃ…。」

「ただのコンビニのパンだぞ。落ち着いて食えよ。」


 随分と気に入ったのか、凄い勢いで食べてる。そんなお腹減ってたんだな。そりゃ、ただのパンでも美味しく感じるわけだ。

 黄色…ってか茶色?っぽい耳と尻尾がピクピク動いてて、なんか気になる。犬…とはちょっと違うかな?


 焼きそばパンを食い終わり、メロンパンも続いて食べる。二つとも食べ終わったら、お茶を飲んで一息ついた。


「こんな美味しいもの、初めて食べたっす…。ありがとっすよ。」

「空腹は最高のスパイス、なんてな。まあ、お粗末さん。」

「……アタシの名前はアイルっす。何が聞きたいんすか?」

「あー、俺は仙崎駿。駿で良いぜ。聞きたい事って結構あるけど、大丈夫か?」


 お互い食べ終わり、少しして少女が俺の方を向いて口を開いた。名前を名乗られたので、俺も名乗ってから聞きたいことを尋ねる。


「大丈夫っす。アレだけの物貰ったんすから、アタシで答えられる事なら、何でも良いっすよ。」

「んじゃ、まずは今いる場所が知りたい。ここはどこだ?」

「……?えっと、ここはビスティアの森の中っすけど。」

「ビスティアの森…?あー、もう少し大きな地名で言ってくれるか?首都とか国の名前とか。」

「はぁ……。国の名前はブルタリトア王国。首都のバスタールから南西に進み、ラージルの町から更に南下するとある、アストの町を囲む森の中っす。」


 国の名前、ブタ何とかじゃなかった…。これ、あの女の名前も全然違う可能性があるな。


「そのアストの町ってのは、どこら辺にあるんだ?」

「ここからなら、北東の方へ歩いて二日ってところっすね。」

「思ったより遠いな…。そのアストの町っては大きい町?人って多い?」

「…町自体は小さい方っすね。ヒトも多い方では無いっす。」


 ん…?町の事を聞いた途端、アイルの表情が急に沈んだな。何かあるのか…?


「あー…、あんまり治安が良く無かったりする?」


 出来れば人の多いとこに行って、取り敢えずは身の安全を確保したかったんだが…。治安の悪い町と森の中って、どっちが危険だろ?


「…シュンなら、何とかなるかもしれないっすね。」

「俺なら?」

「アストの町は……。」


 その時、アイルの耳がピクリと動き出した。スッと立ち上がると、辺りをキョロキョロと見回し始める。


「何か、近付いてくるっす…!」

「……!!」


 アイルの言葉に、俺は慌てて眼鏡に魔力を通した。

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